【直感的確率】「確率」についてのちょっとおもしろい話を知っておこう!
チワッスあしのです。
いつもありがとうございます! パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回は「直感的確率」について。つまり「直感で正しいと思える確率」がどれだけアテになんないか示す2つのエピソードについて紹介します。すっごい変化球な豆知識ですが、酒の席の肴にでもどうぞ!
パラドクス!
いわゆる「完全確率」という単語はパチンコ・パチスロを行う上では誰しも理解してることだと思うのですが、じゃあその提示された確率を計るモノサシはどこにあるのかというと、これは往々にして「直感」に拠るそうです。例えば「1/99」という確率を「高い」と見るか「低い」と見るか。各種材料を瞬時に計算して期待値を算出し、その上で「高い・低い」の判断をする人もおられるでしょうが、筆者なんか数字が苦手なので「分母が100切ってるから軽そう」みたいな「直感」で判断しちゃいます。んでこの「実際の確率と乖離した直感での判断」というのはホールでの実戦において結構邪魔になったりします。特に勝負で熱くなってる時とか。
ではそれを踏まえ、ひとつ問題。パッとお答えください。
Q1.小学校の30人のクラスに、同じ誕生日の生徒がいる確率はどのくらいでしょうか。次の3つから選んでください。
A)1%程度
B)8%程度
C)60%程度
これは結構有名な問題ですな。筆者が最初に知ったときの問題は「フットボールチームのコートの中に、同じ誕生日の人間がいる可能性は?」というもの。11+11なので22人中ですね。こっちで知ってる人が多いかも知れませんが、このことから「フットボールチームのパラドクス」とか「誕生日のパラドクス」と言われてる問題です。
これ、瞬間的に判断して答えを出せた人は余っ程頭いいと思うのですが、答えはCです。信じられないかも知れませんが60%程度。詳しい計算式はググってください。んでなんで筆者を含めほとんどの人が誤答するかというと、判断する際に「自分の体験」をベースに「少ないはず」と直感するからなんですな。実際は教室には自分以外も沢山いるのでそっちでペアになってる可能性もあり、なんだかんだ60パーくらいになるんですけどもそこにはパッと思い至らない。人が瞬時に確率を判断する際、計算ではなく直感に頼っとるという良いサンプルになる問題です。ちなみに22人でほぼ50%になるため、上に書いたようにフットボールチームが良く引き合いに出されるようです。
モンティ・ホール!
もうひとつ、確率のパラドクスの中で有名な話に「モンティ・ホール問題」というのがあります。これ、出題の仕方によっては成立しない問題なので、そのまんまコピらせていだきます。
プレーヤーの前に閉じた3つのドアがあって、1つのドアの後ろには景品の新車が、2つのドアの後ろには、はずれを意味するヤギがいる。プレーヤーは新車のドアを当てると新車がもらえる。プレーヤーが1つのドアを選択した後、司会のモンティが残りのドアのうちヤギがいるドアを開けてヤギを見せる。
ここでプレーヤーは、最初に選んだドアを、残っている開けられていないドアに変更してもよいと言われる。
ここでプレーヤーはドアを変更すべきだろうか?
これ「確率は変動しない」という大前提があるのでプレーヤーが変更しようとしまいと当たり(1/3)は変わらない。なので大半のひとが「変更するべきではない」あるいは「変更する意味がない」と回答するかと思います。が、実際は「変更した方が勝率が上がる」んですな。理由は「情報」が介在しているから。
重要のは赤字の「残りのドアのうちヤギがいるドアを」の部分です。司会がランダムにドアを開けるのであれば確率はなんも変わらないのですが、2/3のうちのハズレの方を必ず消去してくれる。従って「ランダムに選んだ1/3の扉に当たりがあるか」or「最初に選ばなかった2/3の方に当たりがあるか」のチョイスができるという事であり、そう考えると変更した方が良いのが分かるかと思います。もちろん最初に選んだ扉が正解で、選び直した事により外れてしまうこともあるでしょう。しかも情報により確率が変動するのはスッと入ってこない。したがってこの問題は世界中の学者を巻き込んだ大議論に発展し、最終的には「変える意味がない」としていた派閥が謝罪。結局「変えたほうがいい」という結論に至っております。
(※ちなみにピンとこない方は、扉が100ある場合で考えてみてください。プレイヤーが選ばなかった99の扉のうち「司会のモンティがハズレの扉のうち98枚」を開けた場合に選択を変えるかどうか。この場合の出題も当初のものと本質的な問いの部分は同じなので成立します。誰がどう考えて「変えたほうがいい」)
上記の誕生日のパラドクス。そしてモンティ・ホール問題は両方とも「直感で捉える確率がどんだけあてにならないか」というのを示しており、我々がホールで日常的に戦っている「確率」というものの正体不明さというのがモロに出ると思います。そういえば以前「しのけん」さんとお話させて頂いた時、氏はUSBのコネクタが「一発で刺さった回数」と「逆に刺した回数」というのをメモされてると聞きました。無論「収束」についての確認作業なのですが、流石あれだけ収支出してる人は確率論への向き合い方もすげーなと思った次第。そういう風に実証していかないとね。直感は信じちゃ駄目。
文句はモンティに言ってくれ!
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