【ハナビシリーズ】パチスロ史上もっとも愛されし花火師、その活躍の歴史をたどる!(前編)
チワッスあしのです。
いつもありがとうございます! パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回は「ハナビシリーズ」について。愛深きファンが多いゆえいつかやらねばならんと思いずっと筆者のパーソナルな予定表に入れてましたが、数が多いので及び腰のまま現在に至る。でも『花火絶景』もそろそろだし、ここいらでいざ、まとめてみましょう。行くぞ!
ハナビの歴史~黎明編~
えー、ハナビシリーズの主人公「ドンちゃん」ですが、最初は明確に一人だったのがいつしか三兄弟に分裂しております。でシリーズを重ねるうちに兄弟それぞれに何となく特色みたいなのも出てきており、せっかくなんでそれもアレしときます。以下、冒頭は「タイトル」(登場するドンちゃんの色 , 登場年)の形で記載シャス。
「HANABI」(青,1998年)
言わずと知れた初代ハナビ。この頃はドンちゃんという名前は浸透しておらず、「三つ子」とか「トリオレ」とか「職人」とか呼ばれておりました。機種のゲーム性は言わずと知れたA-400の技術介入機。同じリール配列に『バーサス』がありますが実はそっちのが2ヶ月ほど先に登場。こっちはその『バーサス』をより分かりやすくチューンしたものです。ご存知「遅れ」を搭載しておりますが、何気にこれが「バグから生まれたんだぜ」という説が根強く、未だに「意図的派」との論争があったりなかったりするとか。が、今年3月に『A PROJECTチャンネル』さんで公開された動画にてみんな大好き小野Pさんが解説した所によると、これは「遅れ」というよりも「先行してベース音が一音追加されてる」ことにより結果的に「遅れてるように聞こえている」というのが正解らしく、なんとバグでもなんでもなく意図的に演出として入れられていた音だったとの事。へぇ! ちょっとビックリ。そしてこの「遅れ」の存在もあり、初代ハナビは24年経った現在においても未だ続く大人気のシリーズの始祖として、ナイスヒットを記録する事になったのでした。
「大花火」(赤,1999年)
大量獲得機として生まれ変わったハナビ。ここで早くも赤いヤツが登場します。ハチマキリール上の絵が何故か左前になっていたことにより「ドンちゃん女の子説」が誕生しますがのちに否定されました。特徴的なのはビッグ中の技術介入であるリプレイハズシの方法が2種用意されていたこと。3連ドンちゃん狙いのアシスト外しとビタ外し。これがリスクを取るかセーフティに消化するかで悲喜こもごものドラマを生み出すことになります。ハチマキリールのインパクト、そして出玉性能が非常に高いことなどが熱狂的に受け入れられセールス的にはなんと約20万台の大ヒット。パチスロ界にアルゼありを知らしめる覇権機種となりました。なお兄弟機にデカパイバージョンの「大花火30」も存在。1ビッグのメダル重すぎ!
「ドンちゃん2」(緑,2000年)
液晶搭載で帰ってきた新しいハナビは機種名に「ドンちゃん」を採用。これにて職人とか俺とか言われなくなりました。パチスロにはじめて液晶が搭載されたのは1999年の『ゲゲゲの鬼太郎』(サミー)、そこから1年足らずでここまで進化するんかと誰しもが驚くクオリティの液晶演出は間違いなく「未来」を感じさせるものでした。なかでも今作で初登場となった「葉月ちゃん」による「ドンちゃん崖から突き落とし演出」「スイカ割りで爆弾に誘導」などの鬼畜演出はいまでも語り草になっています。なお本機の特徴のひとつに「複合役(チェリー・提灯)」が存在するというのも挙げられます。6号機のほうでは設定示唆に使われてるアレですが初代はミスると10枚役が2枚になるリスクあり。4枚増やすためのリスクとしてはデカい! 兄弟機に大量獲得バージョンの「デカドンチャン2」あった。こっちはちっちゃメダル。
「ハナビノオヤカタ」(親方,2001年)
あとあとキツくなりそうだけどこれもドンちゃんシリーズにイン。ハナビの初心者向けバージョンみたいな位置づけであり、その最大の特徴は「1リール20コマ」であることと「ちょっと回転速度が遅い」ので「目押しがしやすいかもしれんよ」というもの。蓋を開けてみれば3コマしか滑らない上にタイミングがとりずらく、むしろ目押ししづらいというお茶目な台でした。筆者としてはイベント日に「ヘラクレス」と間違ってこいつに座るという訳の分からないポカをしたのが懐かしく思い出されます。
「花火百景」(赤,2003年)
『大花火』の後継機。最大の特徴はフルカラーのリール透過液晶付き筐体「マンティス」。このタイプの筐体はのちに「シンドバットアドベンチャーは榎本(略)」や「ビーストサップ」「ガッツだ!森の石松」なんかにも使われ徐々に目が慣れていくのですが最初のインパクトたるや腰抜かすほど強烈でした。なんじゃこのキレイな液晶! ……システム的には親機とほぼ同様。ただ全面液晶を活かすためかプチRTが付いてて演出面はパワーアップしてます。同じく「大花火」をあからさまに意識してた「アダムスファミリー」(IGT Japan)がほぼ同じ時期にリリースされたという珍事も個人的にツボ。
ハナビの歴史 ~進化編~
さあ時代はいつの間にやら5号機に突入。パチスロ業界自体が滑空するが如く斜陽化していくなか、アルゼ(当時)は満を持してキラータイトルを投入します。それが「青ドン」でした。
「青ドン」(青,2007年)
初代『HANABI』の後継機。液晶演出が付きました。前年の『サンダーVスペシャル』がクッソ面白すぎて5号機のノーマルタイプいけるじゃん! と思ってる所での発売だったこともあり大人気になりました。この機種「特定の色のボーナスに設定差があった」のも特徴。今では当たり前ですがこれは当時とても斬新なことでした。これにいち早く気づき誌上に発表したのはパチスロ必勝本ライターの「ラッシー」さんであるとの事。ラッシーさんすげー! ともあれ当時の5号機で一般的だった3段階設定にひとつ追加する形で「設定H」を初搭載した機種でもあることから、「材料をあつめて設定を推測しながら打つ」というアクションが一般化するターニングポイントにもなった機種でした。
「赤ドン」(赤,2007年)
これはドンちゃんシリーズというよりもシステムとしては『モエるまりんバトる』に近い機種でした。いわゆるチェリパン式のART機で、「赤=大量獲得」の伝統(?)を色濃く受け継いた機種ですな。チェリパンについて説明すると長くなるので別項にゆずりますが、要はチェリーでパンクするRTのことです。告知された色「以外」を狙って延命を図る系のアレで、それこそ『モエる』や『キン肉マン』や『戦国無双』とかが有名ですな。その色を狙ったりそれ以外を狙ったりと脳がバグります。
「緑ドン 花火の起源探究の巻」(緑,2009年)
この機種で早くも5号機にて3兄弟が揃い踏み。緑は何故か世界中を旅し始めます。最大ループ率95%のチェリパンじゃないART「万里ゲーム」を搭載。継続確定時のキュポポポーンも確かこれが初登場です。「全身緑に見を包めば!ウンババッ!ウンババッ!」みたいなビッグ中の歌も印象的。2009年はチェリパンじゃないART機の勃興元年と言っても良い大変革の年でした。同じ年にアルゼ(ユニバ)ブランドだけでも『緑ドン』『銀河英雄伝』『バジリスク甲賀忍法帖』が発売されるという大豊作っぷり。この機種もその路傍にてひときわ輝く名機のひとつでございました。
「青ドン 花火の極」(青,2009年)「青ドン ハナビの匠」(青,2010年)
「青ドン」の後継機が早くも登場。しかも兄弟機ものちにリリースされて青いやつが増殖します。両者とも「青ドン」から引き続き初代『HANABI』のゲーム性に液晶演出を足した感じですが、「極」の方は同時抽選が強めで「匠」は単独成立メイン。ボーナス確率も若干違う。今だったら「匠」の方が人気になると思うのですが、当時は「極」ばっか見かけてました。アルゼの機種にもこのへんから4号機時代と同じ6段階設定が導入されます。設定Hよさらば!
……と、予想通り半分も消化できなかったのでこれは前後編に分割します!
めちゃくちゃいっぱいあるやんけ!
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