【ベニヤ】パチンコ&パチスロの規則が変わる時などに現れるベニヤ島について調べてみた!

【ベニヤ】パチンコ&パチスロの規則が変わる時などに現れるベニヤ島について調べてみた! eyecatch-image

チワッスあしのです。

 

いつもありがとうございます! パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回は「ベニヤ島」について。思い出されるのは4号機から5号機に移り変わるときの状況ですが、何気に最近も似た状況になってたお店も多いです。あのベニヤってなぜ発生するのか、ちょっと調べてみました。どうぞ。

 

 

5号機ベニヤ時代

 

4号機から5号機へ移り変わる時も「ベニヤ」は話題になった

 

ベニヤというのは「紅屋板」というのが一般名詞化したものだそうです。その名の通り板なのですが、パチ屋さんにとっては結構悲しい単語になっています。最近パチンコ・パチスロを始めた人は遭遇したことがあんまり無いかもしれませんが、これが一番話題になったのが2007~2009年ごろまでの事です。

 

当時は4号機の完全撤去の時期。当時の5号機は出自からしてゲーム性やらスペックの縛りが強く、4号機の絢爛っぷりを知ってるユーザーからするとどうしても見劣りするもので、これはもうどうしようもない事とはいえ、パチスロ機の全体的な売上は一気に下る事になりました。パチスロの総設置台数のピークは2006年の約200万台。それが2007年には一気に約164万台まで減少しています。

 

 

パチスロ設置台数推移
店舗数

パチンコ

設置数

パチスロ

設置数

2002年 16504店 325 161
2003年 16076店 323 166
2004年 15617店 308 189
2005年 15165店 295 195
2006年 14674店 293 200
2007年 13585店 295 164
2008年 12937店 308 145

(※警察庁発表数。台数の単位は万台)

 

注目するべきは2007年の数字です。前年に比べて店舗数が約8%の減少だったのに対し、総台数ベースでは約7%減。ただし内訳でみるとパチンコが微減と言えるのに対しパチスロの設置台数はなんと約18%も減少しています。本格的な5号機時代に突入した2008年は更にその傾向が顕著で、パチンコは増加に転じているのに対し、パチスロは2006年を起点に約28%も激減したという恐るべき数字になっています。これは産業規模の縮小と共にパチスロだけがひたすら外されていってたという事でありまして、つまり「スロ専は壊滅的打撃を受け、併設店ではパチスロフロアのパチンコ化が進んだ」事を現しています。

 

次に「総設置台数/店舗数」店舗あたりの設置台数の平均を出してみます。これもなかなか味わい深い。

 

 

1店舗あたりの遊技機台数
2002年 294.7台
2003年 304.3台
2004年 318.2台
2005年 323.1台
2006年 336.5台
2007年 337.9台
2008年 349.8台

 

はい、順調に大型化してます。要するに中小ホールが先に潰れて大手の比率がどんどん高くなっているという傾向が見えます。ちなみにこの傾向は現在も続いていまして、日遊協さんの発表によると2021年の平均設置台数は「443.3台」まで上昇しています。パチ屋さんの大型化というのはこれはもうずっと続いているトレンドなのです。にも関わらず2006年はこれが一旦止まってる。自然な流れとして閉業するのは中小が先なのでむしろここは平均台数がさらにドカンと伸びるべき所なのですがそうはなっていない。要するに営業を続けるホールさんの店内に「稼働してない島」というのが大量にあったんじゃなかろうかと。はい、これが表題の「ベニヤ島」です。

 

 

勇気あるベニヤ島

 

「ベニヤ島」を作る理由 無駄な台を導入せず稼働している台にリソースを集中するため

 

このベニヤ島というのは、文字通り「新しい台を入れずに島全体を稼働停止にし、その部分をベニヤで隠す」というもの。事実上の減台ですが、当時はホントに沢山ありました。理由は簡単で、4号機の後釜と成るべき機種がなかったから。これはスペックの問題もありますが、単純にお客さんが5号機に魅力を感じておらず、4号機が完全撤去になった2007年の9月以降何を置いてても人が座らない。要するに利益が取れない。置くだけ電気代と人件費の無駄なのでベニヤで隠して凌ごうと。そういう意味で発生していました。

 

筆者なんかからすると、隠すくらいなら激安の中古機でも並べとけばちょっとでも利益があがりそうなのにと思っちゃうのですが、これに関しては以前、当時を知るあるコンサルタントさんに話を伺った所「ベニヤを選択するのは正しい選択で、しかもそれには勇気が必要なことだった」という回答がありました。曰く、「誰も座らないであろう島というのはマイナス面が大きい。だったらベニヤで閉鎖して動かしてる島にリソースを集中した方が遥かにお客さんのためにもなる。ベニヤは見え方が悪いので嫌がるお店も多かったですが、防犯面やランニングコスト、それにリリース機種の状況を考えたら恥ずかしくもなんともない選択だった」とのこと。

 

実際、店によってはパチスロコーナーの半分くらいをベニヤ化してる所も多かったですし、そういう店舗は動かしてるパチンコの方で頑張ってるイメージがありました。地域にもよるかもしれませんが、当時の筆者の所感では半分以上のお店がベニヤ化してた気がします。何にせよその状況は5号機にもボチボチヒット機種が生まれ始めた頃には改善し2009年にはまず見られなくなりました。直近では旧規則機の完全撤去の際にもベニヤ化してるお店をいくつか確認しましたが、これは上記の理由にプラスして「中古機がクソ高かった」のも影響してたとの事。どうなることかと思いましたが、流石に準備期間が長かったこともあり、久々のベニヤ島は筆者の周りからは1ヵ月程度で姿を消しました。

 

 

業界豆知識あしの 画像3ベニヤを利用してお客様のご意見みたいなのを貼り出してた店舗もありました

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  • 1:2022-09-20 12:29:362年ほど前、コロナ休業していた店が開いていたので覗いてみると、全島の中で稼働できる台がたったの4台、残りはベニヤというか機械が外された上でビニールシートで覆われていました。店員さんに聞くと一応営業しているが一般景品にしか交換できないとのこと。そして数日後に再び休業へ。狐につままれた気持ちで帰ってきましたが、ネットで聞くと、パチンコ店の営業権を維持するために半年に一度営業した実績が必要なようで、無理やり開店していたようです。元々その地域一帯は再開発で店舗も取り壊される予定だったようですので、立ち退きに関連したお金が絡んでいたのではないかなーと思います。
  • 2:2022-09-20 21:14:064号機全盛期は逆に、元々出入り口だった場所や、ガラスの壁、休憩所だった場所を埋めてまでパチスロを増設していましたからね。 ところで台が独立している沖縄ではベニヤ化ができないと思うのですが、どうしていたのでしょう。

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