【パッキーカード】昔はみんな自動販売機でカードを買ってから着座してたんだよという話。

【パッキーカード】昔はみんな自動販売機でカードを買ってから着座してたんだよという話。 eyecatch-image

チワッスあしのです。

 

いつもありがとうございます! パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回は「パッキーカード」について。名前だけは聞いたことある人も多いと思うのですが、今30代前半くらいのユーザーはほぼ見たこと無いと思われるので1回どんなもんだったかまとめてみましょう。どうぞ。

 

 

パチンコ&「ラッキー・ハッピー」で「パッキー」だったらしい。

 

昔は現金機が主流だった

 

古来、パチンコ屋さんというのは現金を入れたらそのまま玉がジャラジャラと出てくるか、あるいはカウンターでメダルを借りる方式で動いていました。

 

のちにパチンコではこれを「現金機」と呼ぶようになりますが、当然それしかなかった時代にはそれが当たり前だったので特にそう呼ばれることもなく、パチンコとはそういうもんである、くらいの感じでみんな普通に打ってたわけです。しかしパチンコは現金の投入が早い遊びであっていちいちそれらをレジで入力して「誰がいくら買ったか」とかを残すわけでもなく、おまけに出ていく賞品代金も日々莫大な金額になるゆえ、故意か事故かに関わらず、計上ミスや申告漏れが発生しがちな業態であると考えられ、また漏れが発生しても外部からわからないという問題を抱えていました。

 

これは「いくら入ったかわからない」というブラックボックスがあるのがネックになってるわけで、そこをクリアにすればあとからある程度答え合わせができる。というわけで1990年ごろ、「お客さんには遊技用のプリペイドカードを買ってもらって、その売上を別途集計しようぜ」という構想が進みます。これを「CR構想」といい、ここで使われることになったのが上記「パッキーカード」と呼ばれるものです。

 

んでこの「いくら入ったかを明確にする」というのは「INのクリア」という風に表現されますが、これに対しては行政はもちろん、メーカーやホールも含めそれぞれの立場の思惑が絡み綱引き状態になった結果、当時のホール団体だった「全遊協」が解散するという騒動も引き起こし、なんやかんやあっていま耳にする「全日遊連」「日遊協」というホール団体が誕生することになります(この辺は正式名称で書くと漢字の圧が凄いんで略称で失礼します)。

 

で、CR構想、つまり「INのクリア」というのはお上の意向なので既定路線として進んでいくわけですが、これがいよいよ市場に登場したのが1992年。『CRミラージュナイト』(三洋物産)、『CRノーザ』(竹屋)、『CRフィーバーウィンダム』(SANKYO)、『CRエキサイトロイヤル』(ニューギン)、『CRフラワーショップ』(京楽)、『CRうちどめくん』(西陣)の6機種が「同時に」発表され、そしてこれらが史上初の「CR機」になりました。去年のスマスロ発売時にこの「同時発表」「同時発売」というのを思い出したおじさんも多かったそうで、CR以来30年ぶりの革命! みたいな記事をいろんなメディアでちょいちょい見かけましたね。

 

 

現金機とCR機の構造上の違い
現金機 現金をサンドに直接投入。
借りた玉は玉貸機側から
払い出される。
CR機 事前にカードを購入し投入する。
借りた玉は遊技機の上皿に
払い出される。

 

CR機登場に相対する形で「現金機」と呼ばれるようになった「従来のパチンコ」は、その後も発売こそ可能であったもののCR機優遇の規則もあって徐々に姿を消していき、また稼働を続けていた「歴史的名機」も修理困難となったことから少しずつ撤去されていきました。そして2022年1月31日の旧規則機完全撤去をもって名実ともに完全に退場となったと、だいたいそんな感じです。

 

 

今もカードはあるんだけどもね。

 

はじめは自販機で売られていた

 

さてそんなパッキーカードですが、これは日本レジャーカードシステムという会社が作ったものを指します。他にもパチンコで使用するプリペイドカード会社は色々あるんですけどもそれは置いといて、それらプリペイドカードは当初「自販機」で買う形でした。ここが若い人には一番ピンとこないところだと思うのですが実際ホントにそうで、開店時とかはまずみんな自販機に並んでカード買ってから遊技をはじめるという、しち面倒臭い手間というのがあったんですね。今はそういう面倒な手順は不要になってるのですが、これはカードユニット自体がカードの販売機も兼ねるようになったからです。

 

さらにCR初期には詳細は別に調べて頂くとしてカードそのものの偽造問題なども浮上。結果、「自動販売機」式のプリペイドカード販売方式は徐々に使われなくなり、よりセキュリティが強固なカードやらコイン型のトークンが利用されるようになるなど、仕組み自体が導入初期と現在でかなり変わっています。

 

 

業界豆知識あしの 画像3最後に遊んだ現金機は「オークス」でした

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  • 1:2023-06-09 12:33:16関西圏ではパニーカードでしたね。過渡期はサンドにお金を入れると取り出しできないようにカバーされた磁気カードが出たり入ったりする機械もありました。警察の天下り先を作ったなんて言われていましたが、無駄な設備を作って搾取する似たような事例はETCなんかにもありますね
  • 2:2023-06-10 10:10:5010年後には、昔は出玉をジェットカウンターというのに流してたんだよ、なんて言ってそう

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