【1枚掛け】ジャグラー以外ではすっかり使われなくなった1枚掛けについて考えてみる

【1枚掛け】ジャグラー以外ではすっかり使われなくなった1枚掛けについて考えてみる eyecatch-image

チワッスあしのです。

 

いつもありがとうございます! パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回は「1枚掛け」について。最近はほぼ使わなくなってますが、これにまつわるあれこれをちょっとまとめてみましょう。どうぞ!

 

 

マックスベット=3枚掛け

 

業界豆知識あしの 画像1

 

最大3枚掛けのパチスロというのは1977年の「ジェミニ」(マックス商事)が初出だそうです。この「ジェミニ」は現在のパチスロの始祖とされています。それ以前に存在したパチスロの雛形は「オリンピアマシン」と呼ばれていますが、こちらは海外製であったとのこと。従って国産のパチスロは初っ端から「3枚掛け」「5ライン」として存在し続けています。もちろんこれは「掛ける枚数によってラインが追加される」という海外製スロットマシンの影響を受けているのは間違いないんですけどもね。

 

ちなみにそもそも「遊技(専用の)メダル」を使った初のパチスロ(の前身機)はなんだというと、当然これは「オリンピアマシン」登場前の話になります。海外製のスロットマシンを日本に持ってきて稼働させるときにアッチの硬貨で動く機構を改造してなんとかするわけですが、当時は混沌とした時代であり、どのマシンが最初に普及したか、あるいは登場したかというのは不明であるとのこと。これじゃないか、という具体的な機械名も出て来るは来るのですが、確定情報として扱ってるソースはちょっと発見できなかったので「当時普及していた海外のコピー品のうちのどれか」くらいの感じで薄く結論づけたいと思います。

 

んでこの「3枚掛け」として登場したパチスロですが、0~1号機までは「差枚数(吸い込んだ枚数)」によりボーナスを放出するという「吸い込み方式」が主流であったそうで。完全確率制になるのは2号機になってからというのはこちらの豆知識でも何度か触れてますな。従って当時は時間効率の意味でも「3枚掛け」で遊ぶのが基本であったと考えられ、「3枚まで掛けられる」のではなく「3枚掛けで遊ぶのが当たり前」であったというのも推測できます。

 

んで時代が進み、完全確率の世になってからも「3枚掛けが当たり前」という風潮は継続します。最近打ち始めた人はあんまり知らんと思うのですが、ある時までパチスロの解析情報には「1枚掛け」「2枚掛け」「3枚掛け」時のそれぞれのボーナス確率が併記されているのが常であり、打ち手が好きに選択できるテイになっていました。が、3枚にくらべて2枚・1枚は極端にボーナス確率(小役確率もだけど)が悪く、普通に遊ぶ上ではこれもまた「3枚掛けが当たり前」であったと。

 

ちなみに、当時から打ってるオッサンの間では「最後に1枚残ったメダルで打ったらビスカスがチカった」とか「便所で拾った1枚のメダルで爆裂した」みたいな武勇伝(?)が盛んに語られるんですけども、かくいう筆者もラスト1枚のメダルから逆転した経験が実際にありますし、実際、その端玉収集を狙ったと思しき機種も登場しています(後述)

 

 

ホニャ枚掛け限定。

 

業界豆知識あしの 画像2

 

ベット枚数周りにおいては「マックスベットボタンの登場」も大事件な気がするのですがそれはおいといて、今回のトピックに沿っていうなれば「1枚掛け・2枚掛け非搭載」のマシンというのが出てきたのはかなり重要な事件でしょう。サミーの「メロンパニック」(1998年)がそれです。

 

今では「3枚掛け専用」の機種が当たり前にあり、むしろそればっかりになってる中、初の3枚掛け専用機でした。以降、特にサイレントストック台頭後は多くの機種がこの「3枚掛け専用」となりますが、5号機序盤でまた1、2枚掛けが復活。しかし5号機においても中盤以降は登場する新台が再度、ほぼ全て3掛け専用機になっていきました。

 

この辺はその時流行してるシステムにもよりますな。3枚掛けで揃わないゼロボーナスを利用して適合試験を突破してる機種にとっては「2枚掛けはされちゃ困る」ものであり、そういう機種の場合は2枚しか無い時にマックスベットを押しても反応しないというのがデフォでした。一方で手入れで2枚掛けすると回せちゃう場合もあり、そういう時には「この機械は3枚掛け専用機です」みたいなペナルティ画面になる機種もありました。大都技研の「ンゴロポポス」は掛ける枚数によって成立するゼロボの種類を変え、成立後の制御でARTの状態を管理するという難解極まる仕組みを採用してたました。

 

一方で真逆に「1枚掛け専用機」というのも実はありました。それがオルカが2007年に出した「せみ」ですね。これはパネルにドカンと「1枚掛け」って書いてあるように、2枚掛け・3枚掛けを搭載していないパチスロでした。当然史上初。目論見としては「長く遊べる」あるいは「端玉で遊んで貰う」だと思いますが、低設定域の割が激渋だったことでも知られています。

 

んでそれでいうとちょっと面白いのが2010年にメテオが開発しラスターが販売した「満腹箱」。これは激レア台なので打ったことある人はほぼ居ないと思うのですが、なんと「端メダル専用機」を謳っており、1枚掛けでも1/200程度でボーナスが成立する(ただし55枚or60枚)というというコンセプトの機種でした。しかも「専用」と謳っていながらも普通に3枚掛けでも遊技できるのが特徴。3枚の際はなんと約1/55程度でボーナスが揃うという、まさしく「ちょっと余ったから打っていこう」を誘うに充分なインパクトがある機種ですな。

 

ただしこちら、設定1の機械割が約63%とぶっちぎりの激辛台だったと言われております。多分これオール1枚掛けの数字かな……?

 

 

業界豆知識あしの 画像3「せみ」はちょっと面白そう

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  • 1:2023-10-02 12:27:33ジャグラーもAPEX筐体の頃は1枚掛けボタンが安っぽいタクトスイッチになりましたが、その後の筐体ではしっかりと押しやすいボタンに復活しましたね。よく使われるボタンは壊れにくくしないといけませんね。

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