【欠損】みんな使ってる？最近たまにきくパチンコ用語の意味を1度考えてみよう！

チワッスあしのです。

いつもありがとうございます！　パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回は「欠損」について。会計用語でも使われる言葉ですがパチ用語での欠損も一応は似た意味であるとの事。知ってる人も多い言葉だとは思いますが、1度内容を確認してみましょう。どうぞ！

本来はマイナスじゃなくて「未達」に近い意味？

筆者もそんなに詳しいわけじゃないのですが、会計で使われる「欠損」というのは所得金額がマイナスになった状態、つまり「赤字」を指します。この赤字額を翌事業年度に持ち越して控除にあてる。これを「繰越欠損金」といい、企業における単年度の赤字がイコール経営的な危機を意味するのではない根拠となっています。ただし会計上は全ての赤字が「欠損」となるわけではなく、繰越可能なのは10年前の赤字まで。それ以前の赤字を持ってきて控除を受けようとしてもムリなのでご注意を。ちなみに法人税法では欠損金をこのように説明しています。

欠損金額　各事業年度の所得の金額の計算上、当該事業年度の損金の額が当該事業年度の益金の額を超える場合におけるその超える部分の金額をいう。

というわけで会計用語での「欠損」というのは所得がマイナス、つまりは「赤字」であるのが前提の言葉なのですが、日本語でいう「欠損」はそのまんま「物の一部が欠けてなくなること」を指します。こっちはわかりやすいのですが、ちょっと2つを並べてみましょう。

単純な表現方法と会計用語では「欠損」の意味が全然違うことに注目。特に出てきた数字が負の整数じゃないと成立しない会計用語に対し、言葉の意味としての「欠損」はプラスの数字であっても成立するのが最も大きな違いです。要は100万円入る予定だったものが99万しか入らなかった場合は言葉の意味では「1万円の欠損」ですが、会計上は欠損は発生してません。100万円という目標に対してマイナスだっただけで赤字じゃないからですな。

ではパチンコ用語の欠損はどういう意味か。

パチ用語の「欠損」はビジネス用語でも会計用語でもない。

はい、パチ用語の「欠損」は「期待値に対して出たマイナス」を意味します。パチンコでもパチスロでも使える言葉ですが、「期待値」を目標額あるいは本来出るべきだった利益と捉え、実際に出たものがそれに対して低かったという意味で「欠損」と表現するわけですね。なので会計やビジネス用語の「欠損金」とは明らかに違います。ただ全部が全部間違ってるとは言い難く、言葉としての「物の一部が欠けてなくなること」はギリギリで成立してなくもないので、一部分はなんとなく正解。カスりヒットみたいな感じです。

欠損というのは実際に得ているものに対して使うべきまあまあ形而下の言葉であり、目標や予定に対して使うのがそもそも間違いなんですけど、とりあえず期待値（計算上の利益）を「目標」と考え、それに対してマイナスが出た場合というのはこれは別にビジネス用語ぶらなくても「未達」「不達」という単語があるわけで、そっちのがスッと入ってきますしなんの問題もなく成立してる。これをわざわざ間違った日本語で難しく言い換える意味はないので、俺はこの「欠損」という言葉は今のところ「使いません」。

パチンコに関するネット用語の「欠損」（期待値より低い結果がてること）は知ってる？また使ったことはある？

— あしの (@Slot_Ashino) March 9, 2024

こちらがX上でサラッと取ったアンケート結果。使うのは全体の25％くらいだそうですが、「知ってるけど使わない」という人の中にはおそらく筆者と同じく確定していない「目標」に対して「欠損」という言葉を使うことに気持ち悪さを覚える方も含まれてるんじゃないかと思われます。

が！　別に筆者は「使うな」とは言ってません。日本語というのは生き物ですし、「正しさ」「らしさ」よりも「伝わるかどうか」のほうが重要だったりします。したがってどんな言葉であってもそれが広がってる限り「日本語的におかしいからNG」というのは筆者は言わないようにしています。パチ用語の「欠損」は会計用語としても言葉の意味からしても、原義からすると完全に間違った日本語なのですが、それでもそれを同じ意味で使ってる人が多数いるのであれば、それでいいんじゃないかと思ってます。俺は使わないですけどね。「投資」という単語ですら最初はイヤだったんですが、今は普通に使ってますし、そのうち俺も「欠損」って普通に言うようになるかもです。

パチプロ、ビジネス用語使いたがる説あるよね