ぱちんこ業界の転機となる1ヵ月間?POKKA吉田が6月7月の業界動向を解説!
転機になるかの1ヵ月
毎月連載のこのコラムだが、ちょうどこれを書くまでの1ヵ月間はいろんなことが業界にはあった。今回はそれを簡単にまとめる。
まず6月は総会シーズン。ぱちんこ業界の中にある数多くの団体の総会・総代会が開催され、さまざまな議案が審議される。役員改選も2年に一度行われるが、特に重要なホール4団体、メーカー2団体、販社2団体については執行部はほぼ同じ面子であり、しばらく業界の舵取りとしては方向性は同じままだ。
総会シーズンで業界関係者が最も注目するのは日遊協。日遊協総会時の警察庁の保安課長の行政講和は1月の全日遊連理事会での課長講話、11月の余暇進秋季セミナーでの課長補佐講話とともに最重要な警察庁のメッセージである。変な話、例年、1月の賀詞交歓会や6月の全日遊連総会での課長講話の内容は1月の全日遊連理事会の課長講話、6月の日遊協総会での課長講話の短縮版に過ぎないわけである。
ところが6月11日の日遊協総会の課長講話が極端に短くなっておりしかも内容も具体的な言及がナシ。先ほど触れた2つの課長講話と1つの課長補佐講話は毎年テキスト化されて業界内にて配布される性質のものであり、誰もが驚いたわけだ。そしてその理由はすぐに判明する。
6月17日に日経だったかと思うが警察官僚の異動を報じた。11日に極端に短い課長講話をした松下氏が異動しあらたに24日付で永山氏が保安課長になるという。要するに引継ぎ過程で松下氏が業界に向けてやることがなかったことと、永山氏が保安課長になる当日に業界は今年初となる新しい行事をする予定だったからだ。
その6月24日は全日遊連の総会。役員改選期だが阿部理事長が再選され執行部(理事長+副理事長など)も変化ナシ。その全日遊連理事会後、例年は懇親会なのだが今年は業界主要13団体によるパチンコ・パチスロ産業合同祝賀会が開催された。
この祝賀会には遊技産業議連の自民党国会議員が58人出席。この数は自民党に唯一残っているとされる麻生派の議員の数とほぼ同じ。また代理出席が11人だったことから来場したのは47人。業界のイベントでこれだけの国会議員が集まったことは私の知る限りない。
で、この合同祝賀会。メインは「パーパス」の発表であった。全日遊連千原副理事長がはじめ説明し、より詳細をマルハン東日本カンパニー西氏が説明した。業界のパーパスについて詳細は下記のURLの記事がわかりやすいので参照してほしい。私も含めたどの業界紙の記事よりも優れた記事を、私も含めたどの業界紙よりも先に記事化しているので紹介しておく。なお、業界のパーパスは「遊びの力で心を元気に」というものだった。
https://news.mynavi.jp/article/20240625-2972563/
パーパスについて他の記事を紹介したのは、それだけで冗長になるくらいに記述できることが多いからだ。
ここで触れておきたいのは、合同祝賀会の乾杯までの1時間の進行だ。はじめにパーパス発表プレゼンが約30分ほどあったということ。次に遊技産業議連の自民党国会議員がいる者すべて壇上にあがり代表して田中議連会長があいさつ。田中会長はいつも以上に強いトーンでいろんな話をしており、パーパスについてこの場でしかと聞いたこと、来年の参院選には業界の中から候補者を出すということを聞いていること、等々を述べた。その次に全日本遊技産業政治連盟顧問で元自民党衆院議員の野田毅氏が挨拶。そしてその次にこの日に保安課長となった永山氏があいさつした。永山氏はパーパスをしかと聞いたこと、前任の松下氏の方針にそっていくこと、議連の先生方のご指導を受けていくこと等を述べている。
そして全日遊連阿部理事長があいさつ。合同祝賀会の主催13団体はパチンコ・パチスロ産業21世紀会そのものであり21世紀会会長という立場もあるわけだ。そして日遊協西村会長が乾杯の発声をして立食形式のパーティーがスタートした。乾杯まで予定は1時間、実際も1時間という、裏方の仕切りもとても良い合同祝賀会となった。業界関係者も合わせると来場したのは何人だか、体感では600~700人規模だったように思う。
と、1ヵ月の業界動向としてはこれに尽きるのだが、7月以降はまた違ってスマパチの規制緩和の話が一気に流布されてきた。7月以降に新規納品設置するスマパチにおいては、LT、総量計算の方法、Cタイムの緩和となっており、LTについては既に導入済みの慶次が、総量計算については9月導入予定の電王が、Cタイムについては9月導入予定のキョンシーが、それぞれ第1弾機種として登場するし、ゴッドイーターもLT緩和対応機だ。また、8月の北斗とユニコーンは7月以降のスマパチの緩和対応ではないが、特に北斗は多くのホールが期待している。要するにP機は含めずスマパチだけ緩和となり性能拡大も期待できるが、従来の性能規制下のものも普通に設計できるという話である。今までできたものができて今までできなかったものがスマパチに限定してできるという話だから、今後、スマパチ市場は活性化していく方向性になるだろう。なお、今年出たぱちんこ遊技機新機種で最も高い評価を受けているのはP機のまどマギだ。それと同じ設計は可能であり、それを超える設計も可能だ、というのが今回の緩和となる。しかも5月末の日工組総会後の懇親会で榎本理事長がゲーム性の幅を拡げる云々という発言をしているが、これは今回の緩和とは別のもの。つまりスマパチはまだ他にも伸びしろがあるということになる。
というのがこの1ヵ月間の出来事ということになる。「あの1ヵ月でかなり潮目が変わってこのように良くなった」と来年に言えるような転機となっていてほしいし、その可能性は低くはないということを申し上げて本稿を終わりにしよう。
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