短時間出玉【POKKA吉田コラム #21】

POKKA吉田 プロフィール

業界紙「シークエンス」の編集長という立場を持つ、ぱちんこ業界専門のフリーライター。独自の目線でぱちんこ業界に関する著作物を数多く出版している。

いろんなことがあった8月だった。

 

遊技くぎの問題による第二次リストまでの回収撤去期限を超えて設置して営業する意思を示したホールもあり、それらホールへどのような措置をとるか、業界7団体(ホール5団体+メーカー組合日工組+販売業者組合全商協)との協議は都合2週間を要した。

 

現在、9月になっているが、まだ沖海やルパンなどを外していないホールはある。当該ホールへは新台などの書類(保証書)が出ないということになっている。

 

しかし、客目線で言えば、一番影響があったのは短時間出玉率についての警察庁の物言いではないだろうか。

 

短時間出玉率という規定がある。ぱちんこ遊技機の場合は、1時間に300%未満を遵守、というものだ。

保通協の型式試験のうち試射試験でこの数値をはみ出すと不適合となる。試射試験は今のところ「5台を10時間」となっている。

この試射試験の結果の「任意の一時間」で300%以上が出るとアウトということだ。

 

保通協の試射試験は結果を見るもの。設計値を見るものではない。

このため、理論値の平均が短時間出玉率を満たす設計だったとしてもアウトになることもある。

確率は暴れるのだ。逆に言えば、理論値の平均が短時間出玉率に違背するような設計だったとしても偶然適合することがある。

 

そこについて、警察庁は8月4日、ぱちんこメーカー組合である日工組にクレームをつけた。

曰く「400%ならまだわかるが、700%なんてわざとやってるとしか思えない」というものだった。

 

警察庁のクレームは比較的強くなっており、このままでは特別図柄(メインデジタル)の停止秒数を長くするとか試験方法を変更するとか、そういうことも視野に入ると言われている。

 

これは、ぱちんこメーカー的にはかなり頭の痛い問題だ。

 

現在、65%ルールが日工組内規によって規定されている。

その他にも総量規制などさまざまな規制が内規に規定されている。

日工組の内規は警察庁の了承のもと機関決定されるため、これを守らないメーカーはいない。

ただ、この内規の範囲内の設計値でも短時間出玉率を拡大させる設計は可能だった。

それは、右打ち仕様だったり、特2(電チュースタート)のラウンド振り分け率の偏り(大きなラウンドを特2に集中させる)など。

 

これをやり過ぎると警察庁が怒る、ということだ。

現在、319分の1仕様の型式の適合率が20%程度と極めて低くなっているという。

 

現在の型式試験の話だから、マーケットへの影響が出るのは今年末から来年にかけて。

どうしても客は一撃獲得数の多いデータが出た型式を求めるとは思うが、そういう設計をすればするほど適合率が下がり、警察庁が怒る、という流れである。

 

これ、少しは仕様面に影響が出そうな気配だ。

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