ガリぞうが語る無所属パチスロライターのデメリット【収支日記#91:2021年11月23日(火)~11月29日(月)】 (3/3)
11月29日:無所属の苦悩
午前中は某会社のリモート会議に参加し、日中は原稿執筆。夕方からはススキノのスロットバー「REG」のYouTubeチャンネル収録にゲスト参加していました。こういうご時世だからなのか、私自身の経歴や立場・年齢がそうさせ始めたのかは分かりませんが、最近は様々な会社の会議に外注の参考人としてリモート参加する事が多いです。
何れもノーギャラですし稼働時間も削られるので可能なら断りたいのですが、NOと言えない所が「断り文句を知らず誰かに都合良く使われ身を擦り減らして自滅する社会的弱者」を自称する所以です。どこかに所属していれば言い訳もしやすいのですが、私は過去23年間ずっとドフリーの無所属ライターです。自己管理ができない私の自業自得なのですが、最近は特に無所属かつ社会的弱者故の弊害が目立ちます。
その点、パチスロは気楽です。自らが不利な条件では誰に気兼ねする事なく「打たない」を選択できますし、打ちたい店で打ちたい台だけを打つ事が許されますから。すみません、我ながら社会不適合者な愚痴が少し混ざって脱線しましたが、今日はそんな日でした。
この業界にいれば所属会社との亀裂の話を良く耳にします。代表例だと「所属会社がお金を抜きすぎ」的な話です。確かに私のような無所属な立場だと、原稿料や出演料から印税に至るまで中抜きされるケースが少ないので、大きな仕事ほど実入りも大きくなります。ただ、薬指打ちの某システムで著名な方に言わせると、「でも出版社に守ってもらえている部分もあるので僕は現状で十分です」とも。
確かにフリーの立場だと、間者による抜きはなくとも、守備力が低く大損害を受ける場合もあります。無所属ライターは自らを宣伝する広報もなく守ってくれる編集部(orアテンド)さんもいませんが、その分だけ成功すれば大きな稼ぎを得られる場合もあり、ハイリスクハイリターンとも言えます。
そこで今回は、無所属故に直接受けた大打撃の話を2つほどお知らせします。パチスロの勝ち方とは無関係ですし下世話な話題にもなりますが、こんなネタを放り込める場所もなかなかないので、ゴシップ記事の感覚で読み進めてください。
まずは1つ目。時は2005年。今から17年前の話です。当時は年に何度か衛星放送に出演する以外は地元で稼働するか漫画の原作とする記事を書いているかだけの生活を送っていました。
2002~2007年の5号機末期とも言える頃はパチスロライターとしても忙しくさせてもらっており、2005年は携帯コラムだけで3本の連載を頂いていました。その内の1本は、月に1本の機種解説コラムを週1で分けて掲載し、同時にwebコラムも書くというハードなモノでしたが、やりがいもあったので請けさせて頂く事に。
そして、連載を始めて数ヵ月たった頃。原稿料の振込がない事に気付きました。取引先の専務に確認したところ、謝罪の言葉と共に「次回のお支払いと合わせて振り込みます」と言われました。確かに次回振込間際になるまで気付かなかった私も悪いと思い、ここはスルー。
しかし、その月も翌月も支払われず。再度専務に電話をすると、銀行がどうだのと色々説明を受け、結局は次回にお支払いしますというお話と、原稿は引き続き上げてほしい旨を受け入れる事に。この流れが半年以上続くも一向に支払われないので、稼働時間を割いてまでこれ以上の原稿は提出できないと電話で伝えると、今度は専務が北海道まで説明の為に直接訪れる事になりました。
この話し合いには嫁も同席したのですが、来月から分割でお支払いする確約と、最後の1本だけ記事を書く話でまとまりました。そして翌月、この携帯サイトの運営会社が倒産したとの一報が入りました。当然ながら連絡はつかず、出玉にして3万枚ほどの原稿料も倒産済により支払われないという結果に至りました。
時は流れ、2年後の2007年に2つ目の事件がありました。その頃の私は漫画の原作と並行して地方情報誌の連載を持つようになっていました。2ヵ月に1度、編集部が決めてきたホールで終日立ち回り、そのホールの攻略ポイントを記事として書くというお仕事でした。時には私が一切打たない代わりに店内の設定配分を全て1人で決める1日店長的なお仕事もあったりして、楽しくお仕事をさせて頂いていました。
ところが、この編集部と取引のあった大きなホール法人で民事再生法が適用されて以降、原稿料や出演料の振込が滞るように。こちらも数ヵ月ほど押し問答がありながら仕事を続けていましたが、前述の携帯サイトの例もあったので、今後のお仕事は前日までに振込がなければ行かない旨を伝えました。結局、来店案件の3日前になっても振り込まれず、その案件には他のライターさんが行かれていました。この数ヵ月後、やはり計画倒産の連絡が入り、七桁の原稿料&出演料は未払いのまま終わりました。
こうして無所属の人は防御力が弱く、大損してしまう事もままあります。……と言う記事を書きながら「パチスロは全て自己責任で完結できるから気楽です」に着地しようと思っていたのですが、改めて思い返してみると、こうした未払い案件も実はパチスロ同様に自己責任だったのかもしれないと、たったいま思い直しています。
未払いを確認した時点で仕事を続行しなければ無駄な労力を払わずに済んだんでしょうし、頼まれて断れなかったからとか言ってるからいつまでも社会的弱者なんだろうと改めて感じます。パチスロに限らず社会の中で生きる事も全ては自己責任なんでしょうね。と言う訳で今回は無所属パチスロライターのデメリットについてお話しました。無所属故のメリットについては、またいつか。
以上です。今は様々な会社との取引があり、責任と言う名の緘口令もありますが、近年中に一線を退いた際には今回の3本目のような話もたくさん伝えられるかと思います。その際にはこうして記事で報告させて頂きますのでお楽しみに。
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