スマートパチンコ・パチスロの見通しは明るい!?POKKA吉田が遊技機の今後を予想

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遊技機の今後についてざっと触れてみる

 

先週、WEB上にチラっと出てきた6.5号機の新しい性能規制内容があるのだが、ほんとにチラ観のようなものですぐに消えた。情報に敏感な方はすでに内容を知っているかもしれない。これについてはチラ観が出てくるくらいなので近いうちに業界としてオフィシャルになっていくと想定できるが、私が本稿を書いている5月16日の時点ではまだオフィシャルに出ている話ではないので今回は触れない。ただ一言だけ言っておくと、この件は遊技客にとってはもちろん、ホール営業者にとってもパチスロメーカーにとっても良いことなので、もう少しお待ちを。いつオフィシャル情報として出てくるかはわからないが、間に合えば来月にはここでご紹介できるかもしれない。また、もっというと、これだけではないので楽しみはまだまだありますよ。

 

さて、ざっと今後の遊技機について触れてみたい。

 

みなさん、ご存じの方もいると思うが、今年は全く新しいカテゴリであるスマート遊技機が登場する予定だ。今のところスマートパチスロが11月登場目標、スマートパチンコが来年1月登場目標である。

 

このスマート遊技機は、単純に言えば「ぱちんこは遊技球が完全に封入されている」「パチスロはメダルがない」というものだ。ゲームセンター等で実際にこういう遊技機を触ったことがある人は案外多いとは思うが、あれがホール店内でぱちんこパチスロとして設置されるわけである。

 

このスマート遊技機は、情報について外部データ管理の仕組みとセットになっている。メーカー団体(日工組、日電協)ごとにデータ管理に使う回線の種類が違うようだが、外部から変なデータが出てくるとわかるよ、というのが射幸性の管理を実現するということにつながり、射幸性抑制に資するというものである。射幸性を抑制することが依存対策になるというのが警察庁の今も堅持している立場なので、依存対策のために規則改正したわけだから、その規則(つまり現行規則)下で初めて実現が可能となったものだ。

 

スマート遊技機はぱちんこ、パチスロともにあるが、遊技機の区分としては既存機(P機、6号機)と法令上は全く同じである。が、何度か触れてきたがぱちんこやパチスロの性能規制には民間側(業界側)による自主規制があって、そちらは全く同じである必要はない。このため、P機とスマートパチンコ、6号機とスマートパチスロとでは性能規制の内容が異なることがあってもいいわけだ。既に昨年の段階で明らかになっているのは、スマートパチスロについては有利区間のゲーム数上限規制が撤廃されるというものである。

 

現在、広く周知されているように、6号機の2400枚規制は従前のMYから差枚数計算にルールが変更された。これも民間側の自主規制の範疇である。差枚数の場合は、「最終的な制限を課す」という意味では射幸性抑制としてむしろ機能するし、刹那の遊技(つまり一撃獲得枚数とか)については、それまでの遊技履歴で黒差枚数が増えていればその分枚数も増やすことができる。到達段階で差枚数が2400枚がリミットということであって、一撃獲得枚数はいくらでもとは言わないが、かなりの数字も理論的には可能になる。

 

この差枚数の積み上げ(黒差枚数の積み上げ)等は当たり前だが有利区間ゲーム数上限が大きい数の方が良いわけだ。スマートはそこを撤廃する。たとえばこれだけで言ってもスマートパチスロはかなり優位な性能規制ということが言える。

 

当たり前の話だが、既存機とは異なりスマート遊技機はイニシャルコストが(不明だけど)必要となる。はじめは高いのなら、既存機と差がないとホールが買う動機がなくなるのだ。そういうことは織り込み済みである。最終的にどのような性能規制になるかはまだ未定の部分が多いのだが、そういう意味では楽しみでもある。

 

また、コンプリート機能がすべての遊技機に搭載が義務付けられた。技術上の規格解釈基準の規定で実現することが可能となったが、コンプリート機能の搭載は民間側の自主規制だ。パチスロは今年の7月以降の型式試験申請分から、ぱちんこは今年の11月以降の型式試験申請分から、それぞれすべて搭載される。

 

このコンプリート機能関連について、現状言えるのはここまでではあるが、この搭載が「より過激と考えられる旧規則機の高射幸性遊技機レベルの性能が搭載されないことを担保する」ということで、今後得られる規制緩和があるということが筋書である。既に決まっているもの、まだ検討中のものも含めて、いくつも今後登場する。コンプリート機能そのものがすべての遊技機に搭載されるのだから、その恩恵もすべての遊技機が享受できる。

 

つまり「スマート遊技機はもちろん、既存機もまだ性能規制の面からポテンシャルが向上していく」というトレンドは維持されているわけだ。

 

ここでスケジュール感を予想でざっくりと。

 


メダルのパチスロ

 

6.5号機登場→6.5号機レギュレーションの中でのヒット機登場→6.5号機性能規制の見直し→その上でのヒット機登場→場合によってはその繰り返し

 

ということが、そろそろ始まってどんなに遅くとも年内には相当良くなったということをみなさんが遊技で感じることができる

 


スマートパチスロ

 

今年の11月に登場→その中でのヒット機登場→必要ならスマートパチスロの性能規制の見直し→その上でのヒット機登場→場合によってはその繰り返し

 

ということを来年以降、水面下で話が進んでいくことになりヒット機登場の頃にみなさんが実感できる。ヒット機は少なくとも来年には登場する(早ければ年内登場する)

 


既存のぱちんこ(P機)

 

性能規制の見直し→ヒット機登場→再度見直し→ヒット機の登場→この繰り返し

 

この動きは6.5号機よりも少しあとになりそうだが、間に合えば年内ホールでみなさんが実感する。遅くとも来年前半には実感できることになる

 


スマートパチンコ

 

来年の1月に登場→その中でのヒット機登場→必要ならスマートパチンコの性能規制の見直し→その上でのヒット機登場→場合によってはその繰り返し

 

スマートパチスロと同じだがスタートが少し遅れる分、ヒット機登場も少し遅れるかもしれない。間に合えば来年中には、遅くとも再来年前半にはヒット機が登場する

 


こういうスケジュール感をもって業界動向を見ると、最も読めないのは「既存機とスマート遊技機の設置比率がどうなるか」だ。その設置比率が大きく動き出すのは間違いなく来年以降となる。

 

スマート遊技機のスケジュールはユニット関連の半導体不足が理由で遅れていた。つまりユニットも含めた供給状況次第ではスマート遊技機の普及速度も変わってくる。ホールにおけるイニシャルコストや性能規制内容によってホール側の購入意欲も上下することになるため、普及までのスケジュールが読めない。

 

読めない中で既存機の性能規制の見直しによる好影響が今年はホールが実感することになる。既に旧規則機のほとんどが撤去されている現状では(一部地域だけギリギリ期限が残っているものがあるようだ)特にパチスロの営業成績低迷はホール営業者は痛感しているところである。そのパチスロ6.5号機は、今後の伸びしろが確実視されているのが現状なので、そのスケジュールが前倒される(=6.5号機の大ヒット機登場がはやく実現する)ことで既存機の業績が確実に向上する。

 

既存機もスマート遊技機も当たり前だが型式試験に適合しなければ世に出てこない。現在、多くのメーカーが型式試験に四苦八苦しており、既存機についてはかなり改善されノウハウも蓄積されてきたがスマートはどこも初めての経験である。その意味では、こういったざっくりとした見通しスケジュールは、基本的には既存機の良化の速度の方がスマートよりも先に進行するだろう。そしてどこかのタイミングでスマート遊技機の型式試験状況が安定したら、今度はイニシャルコストや性能規制の内容、ユニットも含めた供給状況等で設置比率が揺れ動き、どれくらいのタイミングかは不明だが、既存機:スマート遊技機の設置比率も落ち着いてくると思われる。

 

CR機が登場した頃のように「徐々にスマート遊技機が増えていく」という将来展望は簡単に見通せる。問題はその速度や規模だ。ヒット機登場の伏線(性能規制関係)は水面下の協議で進行中だが、半導体などの供給側の事情については業界でコントロールできるようなものではない。来年はまだ既存機の方が設置としてはメインであり、スマート遊技機がメインとなる時期が来るかどうか、来たとしてそれがいつになるかは、現時点では不明、という感じだろう。

 

玉を一切触れることなく(各台計数機でも玉に触れてしまうことは多い)、メダルがそもそもない。コロナ禍の世の中としては、余計なものを触らないのは我々にとっても良いことだろう。まだ見ぬスマート遊技機に期待を寄せつつ、ひとまずは今年、既存機の発展(特にパチスロ)に注目しておくといいかと思う。既存機(特にパチスロ)の発展そのものは私は間違いないと思っている。

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