ガリぞうが台選びに絶対の自信を持って臨んだ実戦を振り返る!【収支日記#251:2024年12月17日(火)~2024年12月23日(月)】 (2/2)

12月23日:偲ぶ会
今月の仕事を全て終え、自宅に帰ってからはメッシュ君を偲ぶ会に参加してきました。
メッシュ君とは、今から15年ほど前から数年にわたり、私の漫画「プロスロ~パチスロで勝つための王道(竹書房)」に登場していたシンジ君の実物モデルで、私の地元稼働では長いあいだ情報交換する最たる相手として仲良くさせてもらっていました。
大体15年くらい前からだった記憶でしたが、初代の北斗将を打っているあたり、彼を認識したのはもう少し前からだったかもしれません。
出会いは私がジャグラーを打っている時に向こうからお声掛けいただきました。話を聞くところによると、私と稼働地域がかぶっているピン稼働のスロ専業のようで。当時は既に人海戦術が幅をきかせている中、ピン稼働はキツいだろうと開店前の並び中に良く話をしていた覚えがあります。
漫画の中ではシンジ君でしたが、当時の彼の髪型がメッシュ入りだったので、我々仲間内の間ではメッシュ君と呼ばれていました。
パチスロとの向き合い方は、できる限り自分の好きな機種で好きなスタイルを崩さずピン稼働でやっていくという、正に私にそっくりなスタンスでした。性格も優しく、人に強く言えずに社会から放り出されたようなタイプの子で、「良い店を教えてほしい」という同業からの連絡の断り文句に困っている姿も良く目にしていました。
人を疑う事も知らないような優男な彼の一面が私を困らせた事もありました。一定期間、朝イチからエヴァ魂の軌跡で簡単に設定6をツモれるお店がありました。例えば、朝イチ入店すると各メイン機種で1台だけ既に6G回っている台があり、その内のエヴァを打ち始めると店員が近づき声をかけてきて、
店員「朝のデータカウンタは確認しましたか?」
ガリ「はい。」
店員「その数字には意味がありますので。」
と言い去っていき、判別を続けると設定6だったり。また、その翌日には、朝イチ入店すると各メイン機種で1台だけ頭上に空のドル箱が6箱置いてあり、その内のエヴァを打ち始めると店員が近づき声をかけてきてドル箱を5つ回収し、
店員「ドル箱の数は数えましたか?」
ガリ「はい。」
店員「その数には意味がありますので。」
と言い去っていき、判別を続けると設定6だったり。この時、まず考えたのは、この甘い状況がいつまで続くのか分からないが、できる限り長く保ちたいという事。私が朝イチから同じ台で粘っている姿を見られれば高設定を疑われるでしょうから、毎日のようにあれこれ策を練っていました。割と頻繁に席を立って飲み物を買いにいき、ブン回したい感を薄めてみたり。また、当時毎日書いていたブログでも、
「119%でもツモれりゃ1万Gブン回しますが、今日もそこまでの台は打てなかったのでまったり終日稼働してきました。」
と、設定4くらいをまったり打っていたとも捉えられるような意味合いを持たせて書いたり。(エヴァ魂は設定6でも112.7%くらいだったので、嘘はついていません。)この状況を開店1時間前くらいからの軽い並びで打てていたのですから、そりゃ長持ちさせたくもなります。そんな中、同じ店に通っていたメッシュ君との開店前の並び中、
メッシュ君「やっぱり当たり台って6ですよね?」
ガリ「どうなんでしょうね。」
メッシュ君「絶対6っすよ!ほら!」
毎日、初代エウレカを打っていた彼が、おもいっきり設定6に触れている設定別信頼度の携帯画面を私に見せてきました。我々の前には数名ほど人が並んでいるので、他者に知られる事で狙い台を奪われる可能性があります。また、設定6だと周知されればライバルも増えて、この美味しさを我々が得られなくなる可能性だってあります。
ただ、私以上の性善説論者で人の良いメッシュ君はそんな事を気にも留めず、自信を持った笑顔で話しかけてきます。私は携帯を開き、「情報が他に漏れるとライバルが増えちゃって我々も困るだろうから並んでいる最中はおとなしくしておこう」と、メッシュ君にメールを書いて送りました。
これが原因だったかどうかは定かじゃないのですが、このお店は数日して軍団が押し寄せ、日の出前から並びが発生する環境となってしまい、ほどなくして通う事自体を諦めました。それほどに人を疑うことを知らないメッシュ君は私と同様、社会に出ても都合良く使われて終わりだろうなと感じたと共に、そんな我々を受け止めてくれているパチスロにありがたみを覚えました。
定期的に食事をしたり呑みに行ったりと交流はあったのですが、コロナ禍以降ぱたりと連絡がなくなった数年後、彼の訃報が入ったのはあまりに突然でした。
発見されたのは2024年7月で、亡くなられた推定時刻は2月だったんだとか。あまりに連絡が取れないからと、私以上に彼と仲良くしていたツレのA君が家まで確認しに行ったら、玄関にブルーシートがかかっていた、との事でした。玄関で倒れてそのまま亡くなり、5ヵ月もの間、誰にも発見されなかったようです。
その後、事件性がないと分かっても、悲しい事実は止まりませんでした。
A君が動いてくれてメッシュ君の両親に報告するも、遺体は親族への受け渡しに至らなかったようです。こんな稼業だからか両親と仲が良くなかったようで、結局は無縁仏として扱われてしまったようです。一通り手続きが終わった今日、お墓へ手を合わせに行き、夜はメッシュ君と仲の良かった4名で偲ぶ会に至りました。
この席で初めて聞くような話をいくつも知りました。
メッシュ君は生前から私と加藤さん(私の相棒でススキノのスロットバー「REG」の店主)には恥ずかしい姿を見せられないと、日頃から自分を律した稼働をしていたようです。そんな話をA君から聞き、酒の勢いもあり深夜には涙腺が崩壊していました。また、メッシュ君との思い出話から生前の彼の写真の話題へと変わり、A君から思いもしない写真を見せて頂きました。
今、きむちゃんねるさんで共演させて頂いている木村魚拓さんとのツーショットまで出てくるとは。この話は彼との経緯とこの写真付きで木村さんにも伝えねばなるまいと心に決めました。(いつか木村さんとの番組で話します。)
スロ専業なんてなるもんじゃないと伝えてはきましたが、その理由がまた1つ増えた気がしています。
メッシュ君本人は楽しい人生を送られていたかもしれませんが、こうして仲間内にしてみれば後味の悪い最期になってしまわない為にも、可能ならばこの稼業から足を洗っておいたほうが良いのかもしれないと思えた一夜でした。
足を洗うのが難しいなら……覚悟を決めるしかありません。
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