65%ルール【POKKA吉田コラム #10】

9月は業界が大きく動いた月になっている。その中から何を触れるか。

いろいろ考えたが、65%継続内規についてがエンドユーザー的にも関心が高いような気がする。

 

ぱちんこメーカー組合の日本遊技機工業組合(日工組)は、9月17日に新しいルールを正式に決めた。

それは「上限継続率65%」というもの。なお、先程「内規」としたが、これは日工組内規ではなく「日工組の申し合わせ」であるのだが、内規と全く同じく組合員メーカー(すなわちほぼ全てのメーカー)に対して拘束力があるので内規と表現しておこう。

 

65%内規の内容はシンプルで次のとおり。

 

・来年5月1日以降の新規納品設置型式は上限継続率65%まで

 

ここでヤヤコシイのが「65%の解釈」である。

 

電サポ込みなのか込みじゃないのか、STやV確の場合はどうするか、等々は、実は「本稿執筆時点ではまだ調整中のような段階」なのだ。

 

17日に65%内規が決まったはずなのに、18日からは「65%とはどういうものか」という話が日工組の中で浮上しており、この推移で内容が確定するまでは、まだよくわからない、というのが実際のところである。

 

なぜこんなことになっているのか。

それはおそらくだが「多くのぱちんこメーカーが、電サポ込み65%はカンベンしてくれ、と思っているから」である。

 

当初、決まるまでは「電サポ込み65%になりそうだ」という話であった。

この場合、正確なシミュはしてないが、こんな感じになってしまう。

 

・電サポ込みなら2分の1確変、通常図柄大当たり後100回時短、程度の性能がフルスペックになる

 

既に11月新規納品設置型式に対する320内規(これも正確には内規ではなく申し合わせ)があって、さらにこのような性能が上限となるとマズい、ということで多くのメーカーが反発していたわけだ。

 

65%内規そのものについては、17日に決まっている。が、17日に決まったものについて「抜け道を探して実質継続率65%を超えるものを実現できる」と考えているメーカーらが多く、それらの調整に日工組が今取り組んでいる、というのが実態である。

 

まあ、65%の解釈がどうなろうが、日工組としては今回の規制は思い切ったものであることは間違いない。

 

2004年に改正規則(現行規則)施行となって、日工組は「確変についての継続率関係の自主規制を撤廃した」のだが、この点について、警察庁は向こう10年越しに「継続率の上限規制を設けろ」と言い続けてきた。

そのたびに、最低獲得出玉など、マックスタイプ関係へのちょっとした自主規制を設けるということで上限規制を回避してきたのが日工組だ。

2004年の499内規から今に至るまでこの10年で10回以上の内規改定をやっているのだが、日工組がここまで内規を繰り返し改定してきたのは史上初のことと言ってもいい。

 

今年は320内規や65%継続内規などをやっているから(ともに内規ではないとしても)この状況は同じ。

しかも「警察庁が10年越しに言い続けてきたことを今になって実施する」というのである。

 

出玉性能に対する警察庁の強い懸念がこれでもわかろうもの。

 

なお、65%になると、さすがにマックス系のファン層には不興を買うだろう。しかし、私は「まあ、しょーがない」くらいにしか考えていない。

 

そもそもぱちんこの出玉率におけるポイントというのは、エンドユーザー視点でもメーカー・ホール視点でもあまり変わりなく、次のようなものである。

 

・大当たり確率(確変含む)

・スタート回数

・大入賞口関係(寄り、カウントやラウンド等)

・電サポ関係

・他穴(一般入賞口)

 

このうち、釘でスタート、大入賞口寄り、電サポがあって、そこがホールにとっては「抜き」部分、エンドユーザーにとっては「良し悪しの判断」部分になっていた。

 

ところが今年は釘の問題が勃発して、今まで「極限まで削っていた他穴」を「入賞増」にする流れである。

 

既に320内規があるため、今年11月以降は「初当たり確率が高くなる」上に「今後も徐々に他穴入賞が増える」のだ。

そもそもどこかを削らないと出玉設計的には甘くなり過ぎて販売できるような状況にはない。

 

大当たり関係は「ラウンド、賞球、カウント」と全て規則で上限が定められている(それぞれ、16、15、10)。

電サポ関係は今も削られているホールが多く、大入賞口寄りやスタートの釘も厳しい。

となれば「確変継続部分を削るのも致し方ない」というのは、一種、道理なのだ。

 

私は、今年は慶次などいくつかマックス系も遊技したが、もうしばらくマックス系の遊技に冷めている。

「勝ち負け問わず、最低限大当たりさせてある程度連チャンして楽しんで打つ」という遊技スタイルを採用するなら、マックス系は財布に15万円ほど入れて朝から夕方まで打つくらいの覚悟がいるからだ。

そんな時間やカネがあるなら、友人と呑みに行くか、家族サービスで旅行にでも行く方がよほどいいと思うようになっている。

 

1~3万円まで打って当たらなくてもヤメ、なんて遊技スタイルならまだマックス系でも楽しめると思うが、私はこういう「完封負け(ダイコク電機のSISチームがこのように表現しているのを気にいってるので使ってみた)でヤメ、というのがとても嫌」なのだ。

この点、ゴッド凱旋などのART系なら別だ。

投資金額にもよるが、天井のおかげで完封負けは自分の立ち回りでも防ぐことができる。

 

だから、よほど注目しているとかよほど気にいったとかでない限り、マックス系を遊技することはほとんどなくなった。

10月末までかなり多くのマックス系の型式が駆け込み販売されるが、その多くを私は打たずに終わるだろう。

 

そんな私だから、65%継続内規については、さほど悲観をしていない。

しかし、現在、ぱちんこの最大シェアはマックス系なので、多くのエンドユーザーにとっては影響があるだろう。

 

なお、メーカーの自主規制であるから一律遵守である。

今は低貸島も増えたが、「1パチには来年5月以降も80%確変継続などの仕様を納品してもいいということはない」ので念のため。

 

まあ、とかく今年はこういう話が多いが、この動きはしばらく続く。

私の読みでは来年もいろいろこういう話が出てくることになると言っておきたい。

POKKA吉田 プロフィール

業界紙「シークエンス」の編集長という立場を持つ、ぱちんこ業界専門のフリーライター。独自の目線でぱちんこ業界に関する著作物を数多く出版している。

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