謹賀新年【POKKA吉田コラム #13】

POKKA吉田 プロフィール

業界紙「シークエンス」の編集長という立場を持つ、ぱちんこ業界専門のフリーライター。独自の目線でぱちんこ業界に関する著作物を数多く出版している。

ということで、新年最初はくぎの話はやめておくことにする。

まだ終わっていない、それも入り口の段階にあるこの問題だが、ずっとこればかりやるのもどうかとも思うので。

 

2016年は、いろいろ出玉性能に関するレギュレーションがホールの設置(営業)ベースで変化する年だ。

ぱちんこは65%ルールを実施する年だし、パチスロは傾斜値2.0枚を実施。決まるかどうか、おそらく決まるのだろうが、ART一撃差枚数3,000リミッタもある。

 

従来、メーカー団体の自主規制というのは「○月○日の型式試験申請から適用」というルールにしていた。

この場合、型式試験に適合してからしばらくストックしておき、後にお蔵入り寸前で出す、という手法を採用すれば、自主規制の時期を実質的に遅らせることができた。

これは、すぐにでも販売台数を稼ぎたいところはやらないし、比較的販売台数が好調なところはやろうと思えばできる。

販売台数は差があってグラデーションのようになるので、自主規制自身も「徐々に変わっていく」というのが業界レートであった。

 

しかし、このところは違う。

型式試験の申請日でも適用を切るのだが、基本的には「○月○日の新規納品設置型式に適用」というルールを、ぱちんこ・パチスロともに設けるというのがトレンドになってきたからだ。

 

こうなると、お蔵入り寸前で出す、と言っても、時間が少ない。わかりやすい例で言えば、昨年の9月と10月。

日工組の320内規が昨年の11月からの新規納品設置から適用であったため、399マックス系の納品リミットが10月末になるわけだ。

よって、9月と10月はやたらマックス系の販売型式が多かった月になっている。

 

出玉性能規制とは関係ないが、昨年のメインARTも同じ。

11月までがサブARTの納品設置可能期限であったため、各社、そこにガンガン出して行った。

結果、12月は納品型式が少ない。間違ってたら申し訳ないが、初のメインART納品例は大都の秘宝伝だったかと思う。

12月の後半の納品である。

 

このように、「徐々に変化する」という従来レートから「急激に変化する」という新レートに以降しているのがこの数年である。

もちろん、ホールに設置してある従来型式については営業は可能なので(くぎとか何かで撤去となれば別だが)、ホールの中で混在する。

しかし、納品ベースでも「徐々に、メーカーによっては新基準をはやく、メーカーによっては新基準をなかなか出さない」ということが可能だったのとは違い、「全てのメーカーがある期日を境に新基準しか売れなくなる」わけだ。

メーカーは中古取引で儲けることは(今は原則)できないので、大手であろうが中小であろうが、今日以降の売上を得るために新基準機をガンガン売る必要がある。必然的に出玉性能レギュレーションの変化のスピードは速くなるのである。

 

出玉性能のレギュレーションが変化するとき、メーカーのシェアが大きく変わることが多い。

というか、出玉性能の変化は自主的なレギュレーションだけではなく、新しいもの、たとえば初代牙狼とか、そういうものが登場しても変わる。

初代牙狼前、サンセイR&Dはどちらかと言えば中堅からやや下のメーカーであった。

今や第一位(おそらく2015年販売台数第一位になっている)のメーカーである。

 

出玉性能が高くなる、低くなる、この落差が大きいとシェアが変わるということは、当たり前と言えば当たり前なのだろう。

一種の違うマーケットの中で一から勝負するというところで、新基準で大ヒットを始めに飛ばしたところが勝ち、みたいなイメージであろうか。

実際には従来シェアのアドバンテージもあるのでもう少し複雑だが、そんな感じで理解してもいい。

 

要するに「今年はぱちんこ、パチスロ、大手中小の競争激化」ということなのである。

 

大手メーカーはその地位を落としたくない。

中小メーカーは大手を捲りたい。

吹けば飛ぶようなところは安定経営路線に修正したい。

そんな大手から弱小までのメーカーの悲喜こもごもを、我々は、ホールの中で今年、体験できるのである。

 

2016年、どのメーカーが販売台数第一位になるか。

ファン目線でも予想するのは楽しいのではないだろうか。もちろん、現時点ではさっぱりわからないが。

 

マーケットのシェアが変わるということは、業界的にも景色が変わる。

今はマーケットが良くない状況が長く続いているわけで、何らかの変化が必要であることは疑いがない。

今年はどうせ変わる。

どうせ変わるなら、良い変化を期待して、今年初めの稿を了としたい。

 

今年もよろしくお願いします。

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