各メーカーがスマパチ普及にいよいよ本腰?大崎一万発がパチンコ「緩和」対応機の現状や課題を解説!
新しい慶次の評判が芳しくないようだ。「ラッキートリガー緩和最速対応(e機)」として期待されたシリーズ最新作『花の慶次 傾奇一転』だが、導入初日の全国稼働では『アズレン』『貞子』の2機種に先行を許した。ある店長によれば「思ってたより辛い」そうで、LT突入率アップのポテンシャルが発揮されているとは言い難い初動となっている。
個人的な打感だが、LT云々よりも通常時、先バレが、ボタンバイブが、地味すぎというか、演出との絡みがしっくりいってない、最近のニューギンの「あの感じ」に軽く嫌な予感はした。そして慶次らしさと言っていいのか、多様な演出を濃い展開で見せてくれるのはいいけども、今の「スッキリビックリ」な機種に比べるとテンポは悪い。シリーズファンのお年寄りにはこれがいいのかもしれないが、遅いとイラつくタイパ重視のプレイヤーも多そう……、などモヤモヤ考えつつも緩和恩恵に浴したらすぐさま手のひら返す準備は万端なので、早いとこ派手な一発を、いや突入率アップだから、二発三発被せてのデカい太鼓を打ち鳴らしたいものである。右は十分なんだよなぁ、右は。
さて、慶次以降も「緩和」を謳った機種が続々と登場してくる予定で、パチンコわっしょいの流れは当面続く。8月は旧LT仕様ながら慶次以上の設置台数が見込まれる『e北斗の拳10』。3年ぶりの正統後継機だけに、大きなプロモーションも話題を呼びそうだ。9月にはLTと出玉総量の「W緩和」に対応した京楽の『e仮面ライダー電王』。右打ちで60%を突破できれば即LT、4500を含むセット大当りが77%で継続する重量級である。そして続くニューギンの『eキョンシー』は、Cタイム緩和対応第1号機となる。
Cタイムはスマパチのみ搭載可能な「チャンスゾーン」として、昨年5月の『仕置人』『星矢』から実装されているが、残念ながら大きな話題とはならず忘れられていた機能である。今回の緩和で、これまで20%未満だった成功率が最大50%まで引き上げられ、また複数回転にまたがってパチスロの高確ゾーンのような使い方ができるようになったため、「使い勝手」が大いに向上した。キョンシーは80%継続のラッシュと、引き戻し率40%のチャンスゾーン=Cタイムのループで出玉を増やすライトミドルスペック。RAMクリア後にも発動するチャンスゾーンは、平均12回転滞在、潜伏確変的な営業にも対応可能になる。CタイムとLTの同時搭載は認められていないため、(かつてのデジパチと権利モノのような)異なるジャンルとして発展していくことになるだろう。
と、矢継ぎ早の緩和策が続くのはP機ではなくe機。スマスロが一巡して、各メーカーいよいよスマパチ普及に本腰を入れてきた状況である。「射倖性命」の僕には楽しみしかないこの先のパチンコ市場なのだが、さてお客さんは増えるのか、それ以前について来られるのか……。反撃の狼煙が消えてしまわぬよう、ホール様には何卒の、「シメすぎない営業」をお願い申し上げたい。キカイのせいにする前に、もうちょっと我慢して回してほしいのである。そうしないと何も始まらない。
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