大崎一万発が緊急事態宣言下でもパチンコバッシングが起きていない現状を考察!
4都府県に3度目の緊急事態宣言である。今がまさにそのド真ん中である。当然ながらパチンコホールに対しても、休業要請や休業への協力依頼が出ている。「感染拡大を止める」「人命を救う」「医療への負荷を軽減する」との大義と正論に照らすなら、人流を招く不要不急の遊技場は「休業せねばならない」立場であろう。
しかし今回、宣言下の都府県において、休業や時短営業を選択したホールは4/28現在ほとんどない。これは意外でも、世間の風向きが読めていないわけでもなく、「ですよね……」と、ある意味肯定的に受け止められている節がある。昨春のパニック的な同調圧力から一転、十分な補償策のないまま休業せねばならない理不尽、娯楽産業を不要不急と切り捨てる差別、できる限りの対策をして経済を回す当然、への理解が深まってきたことが理由に思う。というより、無策と後手と逐次的対応のツケを国民に押しつけ、何が何でもオリンピック開催をゴリ押しする(ように見える)行政への不満が大きいのだろうか。バッシングの刃は民間ではなく国と自治体に向けられているように感じる。僕自身、現政権支持だしオリンピックも賛成なのではあるが、それにしても理解しがたい施策ばかりを繰り返されると、この国は大丈夫なのだろうかという気にもなってくる。
そんなわけで現状(あくまで現状)は、昨春のようなパチンコバッシングは巻き起こっていない。変異株の流行という、ある意味昨年よりも「危ない」かもしれない状況においても、である。宣言下にも関わらず開店待ちの行列を作るホールの光景を、オモシロおかしく報道するマスコミはあった。ネット上にも攻撃的な言論はゼロではない。なのに、その火が燃え広がる感はない。あまりにも視野の狭い発言になってしまうから「まずは一安心」とは言わないが、コロナ禍において多数の苦難に直面してきた業界職域と、こんな時だからこそ気晴らしぐらいはしたいというファンの気持ちがブチ壊しになってない状況には素直に安堵している。
コロナ禍1年を経て(十分とは言えないが)知見も積まれた中、換気性能やクラスター源となりにくいホール環境を繰り返し説明してきた業界努力が実った側面はあるだろう。前進なのは間違いないが、しかしそれはあくまで一部であって、「勝ち得た!」と喜ぶのは早計だと思う。パチンコが安全だとの確たるエビデンスもないのである。先述のように、不満が国や自治体に向いているからという理由が大きいと考えられるわけで、何かのきっかけで風向きが変わったりすると、またぞろのバッシングも十分にあり得るだろう。逆に言えば、昨春は多分に感情的な理由だけで総攻撃を食らったわけで、「絶対に安全です」と言い張れない以上は、再度同じ事態に直面したら抗う術はないように思える。ドヤらず、逆なでせず、十分な安全対策をして、粛々と……(緊急事態宣言下の都府県でイベント告知をぶちかましていたホールもあったようだが、さすがにどうかと思う)。これは我々打ち手側にしても同じことである。マスクや手洗い、体調が悪ければ出歩かない、大騒ぎしない等、不自由だがやるべき対策をしっかり講じた上でパチンコ・パチスロを楽しみたい。
というか、この状況はいつまで続くのだろう。ワクチンが行き渡ったら本当に終息するのだろうか。オリンピックはやれるのだろうか。パチンコ以上に打撃を受けた業種や個人に対する補償や施策はきちんと行われるのだろうか。一変したエンタメやコミュニケーションのあり方はどう深化定着していくのだろうか。そしてコロナをきっかけに顕在化したように思えるトゲトゲした世相、世代・社会・価値観の分断は元に戻るのだろうか……。不安は尽きないが、パチンコはじめとする娯楽産業が、それらを丸く収めて平和の触媒へと真価を発揮できる時が再び訪れることを強く願う。
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