【パチスロ4号機】あの時代はすごかった!という話が本当なのか考えてみた
チワッスあしのです。
パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回はよく耳にする「4号機時代はすごかった」という言葉について。当時は本当にすごかったのか。あるいは何がすごかったのか見ていきましょう。どうぞ。
「いつの話なのか」について。
当時からパチスロを打ってるオッサンたちにとってはそうでもないんですが、今の若者は下手したら6号機から入ってる人すらいるかもしれないので、4号機時代っつってもまず伝わりません。なので「いつの話なのか」を明確にして論ずる必要があります。
一般に「すごかった」と言われる4号機には6つの意味があると思います。
・専業が大量に出現した「技術介入機」全盛期。
・万枚という言葉が現実になった「CT機」全盛期。
・ビッグの獲得枚数がすごい「大量獲得機」全盛期。
・破壊力が半端なかった「爆裂AT機」全盛期。
・ハイエナで誰も勝てた「ストック機」全盛期。
・ヒットっぷりがすごすぎた「吉宗・北斗」全盛期。
こんな感じ。上から順に代表作は「クランキーコンドル」「ウルトラマン倶楽部3」「大花火」「獣王」「キングパルサー」「吉宗・北斗」らへんか。もちろん他にも名機は死ぬほどあるんですけども、とっちらかるんでこんな感じでご勘弁ください。
上の例では「クランキーコンドル」の発売が1995年。「ウルトラマン倶楽部3」が1998年。「大花火」が1999年。「獣王」が2000年。「キングパルサー」が2001年。「吉宗・北斗」が2003年です。もちろんこれ、それぞれのジャンルの元祖は違います。あくまでよく引き合いに出される機種がこれらですな。こう見ると1995から2003年とかなり発売時期に差があります。調べた限りでは4号機時代は1992年〜2004年となるようです。
最も古いクランコ時代について語る場合、もはや27年前。当時生まれた子が大学院卒業して課長くらいになっててもおかしくない。割と最近である「吉宗・北斗」も19年前で成人リーチです。なんてこったよ。そりゃ筆者も老けるわけだぜ。
というわけで若者に4号機を説明する際には「君が生まれる前にね」で成立する可能性があると。身も蓋もないのですが、マジでそれだけ昔の話なので、これはもう知らないのが当たり前、まであります。つい最近のことだと思ってるのは鼻毛に白いものがまじり始めた俺たちだけです!
はい時期を明確にしたところで、次はどれがすごかったのか問題。実際「すごかった」というとこれら全部がすごかったのですが、4号機のすごさを語るに、たいていの人が「勝てるからすごかった」あるいは「出玉がすごかった」という、どちらかでアプローチする事が多いように思います。なので上の例もそれでグルーピングが可能。
A群)勝てるからすごかった
・技術介入機
・ストック機
B群)出玉がすごかった
・CT機
・大量獲得機
・AT機
難しいのが「吉宗・北斗」で、これは「勝てる」とか「出玉」とかよりも「面白かった」で語られる事が多いように思います。もちろんこいつら出玉もすげーのですが。4号機のすごさ、というのを語る際に「北斗がすげえ」「吉宗がすげえ」といってもちょっと伝わり辛いのもまた事実。なのでここでは上記A群とB群に絞って、ホントにすごかったのか検証していきましょう。
勝てる?出る?どうすごいのか
まずA群の「勝てるからすごかった」ですが、とりあえずクランコに関しては爆笑問題の太田さんの奥さんであり、芸能事務所・タイタンの社長でもある「太田光代」さん。彼女は若い頃、売れない芸人であった太田氏を食わせるために「パチプロ」で生計をたて、実際に食わせてたそうです。これはかなり有名な話でテレビでも繰り返し語られておりまして、そのたびに彼女が家に所有する、当時の機種で目押しを実演するシーンなどが流れるわけですが、その機械というのが「クランキーコンドル」だったんですね。
実はクランコ、メーカー発表の機械割と実際のフル攻略時の機械割というのが乖離しまくっておりまして、ものの本によりますと1の機械割が105%くらいあったとか。
で、当時のホールというのは交換率が今より低かったというのも忘れてはなりません。今はトンと見かけなくなった7枚交換のお店とかも普通にある時代。だので、ホールも設定を入れてたんですね。1だとて105あるのだから、もっと上なら、これはもう「勝ちやすかった」といっても全然良いと思います。
続いて同じく「勝ちやすかった」と言われる「ストック機」ですが、これはガチです。楽勝でした。
筆者も当時大学休学してひたすらキンパルばっか打ってましたけど、あれは決まったゲーム数から決まったゲーム数まで回せば良いという決まりきった立ち回り方法があったので、ちょっと言葉は悪いですが「アホでも勝てる」感じでした。実際、基本的に負け犬スロッターである筆者もキンパルの時期だけは余裕で勝ち越してたので、よっぽど破壊的な立ち回りをしてない限りは大丈夫だったと思います。もちろんストック機にも色々あって、「梅松ダイナマイトウェーブ」とかは勝った試しがないんですけどもね。
というわけでA群「勝ちやすさ」に関しては「すごかった」と言っても良いと思います。少なくとも今の機種よりは立ち回り楽勝だった気がします。
つづいてB群。出玉がすごかった系の機種ですが、まずCTの「ウルトラマン倶楽部3」。これ筆者は6を打ったことがないんですが、ツレが夕方開放の機種でツモったことはあります。引きも良かったんでしょうが、6時間でほぼ万枚近くまで行ってたので(マンクラが特殊な例というのもありますが)やっぱ破壊力は「すごかった」と思います。大量獲得機も同じく。ただこれらに関しては設定がないと厳しい。無条件ですごかったとはいいづらいかもしれない。
そして、おそらく一番引き合いにだされるAT機なんですけど、これも純粋にすごかったかどうかはちょっと疑義があります。もちろん出玉性能、という意味ではとんでもなかったです。どの地域にも「あの店の『コンチXXXX』で5万枚でた」とか「アラジンAで朝イチSACから5万枚出た!」とかそういう「5万枚(100万円)伝説」は残ってると思いますが、それはだいたいこの時期のATだと思います。そういう意味では「すごかった」のですが、オールウェイズすごかったのかどうかはまた別。というのも、この時期の機種は「性能もすごかったけど吸込みも半端なかった」というのを忘れてはいけません。
エクストラ設定だった6はおいといて、ホールの主役である設定1での万枚到達率の歴代トップって確か「アナザーゴッドハーデス」だったと思います。何かの資料で読んだ気がするんですが違ったらすみません。でもこれ割と的を射てて、今まで筆者自身が出した万枚機種って5号機のほうが圧倒的に多いです。おそらく過去から現在まで1ばっか打ってると思うんですけども、同じ低設定を打つなら、5号機中期くらいの機種の方がまだ万枚行けたんじゃないかなぁと。そりゃ「フィーバーゴースト」とか「スーパービンゴ」とかみたいに、明確な万枚トリガーが用意してあれば別ですけど。そういうのは4号機ならではの特例を除くと……。
というわけでB群「出玉がすごかった」というのは爆裂性能だけであって、平均的な出玉でいうと、そうでもなかった気がするよ、というのを、若い人には伝えて行きたいです。
筆者の歴代の出玉記録ナンバーワンは「月下雷鳴」の2万枚ちょいです。
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