【確定・濃厚】なぜパチンコ・パチスロのプレミアム演出は「確定」じゃなくて「濃厚」なのかを考える！

チワッスあしのです。

パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回は「確定・濃厚問題」について。いつしかプレミアですら「確定」って言葉を使わなくなりましたが、果たしてそれは何故なのか。ちょっと解説してみたいと思います。

確定・濃厚問題。

パチスロの方はまあおいとくとして、パチンコの方ではちょくちょく「大当たり確定の演出は存在しない」という話を聞きます。実際これ何十年も前から当たり前に信じられており、「どんなプレミアでも僅かながら外れる可能性がある」というのが定説と化しております。長く打ってる人は間違いなく聞いたことありますよね。

んで筆者も何となく聞きかじってたんで「そうなんだろう」と思ってましたが、実際のところどうやらそういうルールは無い模様。少なくとも「どんな演出でもハズレなきゃ駄目」みたいな通達は確認できませんでした。一説によると毎度おなじみ「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」のなかの「別表第４　ぱちんこ遊技機に係る技術上の規格（第６条関係）」にある「遊技の公正を害する調整を行うことができないこと」にひっかかるから……という話もなくはないのですが、これは「一球ごとに一回の抽選って分かるようにしてね」みたいな意味らしくプレミアハズレとは無関係。なおこれに関してはまた別に詳しくお届けします。

さて。そもそもデジパチにおける「特別図柄（特図）」というのは画面外の「ドット」とかでありまして、液晶上の図柄は「装飾図柄」という扱いになっています。ただの飾りなんですね。なのでここに関しては型式試験でも検査対象外となっておるらしく、上記ルールを守りつつ特図が正常に作動していれば無茶苦茶なものでも適合は受けられるはず。ただし実際に運用するとなると話は別で、やりすぎると警察庁から怒られます。実際2015年には「行き過ぎたエロとかグロとかは駄目です」という警察庁通達がありました。が、なんにせよプレミアハズレ問題とは関係がありません。

とにかく、プレミアが確定だろうが濃厚だろうがあくまで飾りの部分で行われておる事でオフィシャルなルール的にはわりとどうでもよく、公序良俗に反しない限りは「駄目」ってことはないようです。もしかしたら各メーカーごとに設定してる開発ルールにそういうのがあるのかもしれませんが、それはあくまで法人としてのルールで門外不出のものでしょうし、我々ユーザーにはあずかり知れないことであります。

ではなぜプレミアが「確定」ではなく「濃厚」であるという話がここまで広がってるのか。これは「そうじゃなきゃ困る人」というのがいて、そのひとに思いっきり配慮してるわけですね。それはだれか。はい現場の「店長」です。

店長は大変だ！

人類の叡智を結集して作ったぱちんこ遊技機とはいえ、予期せぬバグが起きる可能性はゼロじゃないです。ソフトウェア的なエラーはまだいいとして、ハードウェア的なトラブルはもうどうしようもない。極端な話ですがメインメモリのセルが一個だけピンポイントで破損しそこだけ情報が反転して返って来たとして、そこがたまたま実在するアドレスだったら普通に実行が続きますし、それが「サム演出」にまつわる部分だったらホントにサム出てきてそして普通に外れるでしょう（というかハズレフラグなのにサムが出てしまった、というほうが近い）。この可能性は極端に低いですが、ゼロじゃないです。もしかしたらどこかで起きたことがあるのかもしれない。

そう。この「かもしれない」が、現場で働く店長さんにとっては極めて厄介でして、例えば明らかに強請り目的の人から「おいサムがハズレたぞ」とイチャモンをつけられた場合にも「ハズレません」って言えない理由になってるのです。そういう場合にはどうすればいいのか。簡単です。「確定じゃなくて濃厚なんですよ」って言えばいい。それで解決です。

雑誌もネットメディアも（特にパチンコに関しては）「濃厚」という単語を利用する事で「確定」という言葉の代わりにしていますが、これはとりもなおさず現場への配慮なんですね。なのでこのコラムもそれにならいます。サムは濃厚です！

と、ここまで書いちゃっていうのもなんですけども、何気に4号機時代の「009」で演出にまつわる（おそらくハードウェアトラブルで引き起こされた）バグは実際に食らったことあります。その時は出玉に影響しない部分だったのですが、そもそもサブ基板がトラブってるということはRT解除のカウントも正常に進んでない可能性があったわけで、当時は面白がって打ってましたけど、もし天井ブチ抜いてたら自分も店長に文句いってたと思います。というわけで繰り返します。サムは濃厚！

神が作ったヒトですら間違いを犯すのに、ヒトが作りしパチンコが不正動作をせぬわけがないのです