【参院選】たまにSNS上で見かける「パチンコ族議員」って何のことなのか!
チワッスあしのです。
パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回は「族議員」について。これはもう風物詩のようになっているので完全にスルーしてる方もおられるかもしれませんが、果たしてなぜこんなに騒いでいるのか。ここいらで一旦おさらいしてみましょう。
3年前にもありました
風物詩とはいっても、ぱちんこ業界が本格的に選挙活動に力を入れ始めたのは3年前です。当時は主に業界内部に向けて盛んに応援の呼びかけが行われ、最終的な後援会名簿の記名数はたしか30万人程度になっておりました。
これをお読みの方も一度くらい、ご自身が関係するなんらかの団体が推薦する候補者の後援会名簿に記名したことがあるかもしれません。これは「○○候補を応援してますよ」というのを自著の形で表すもので、最終的には投票数の大まかな目安になります。とはいえ別に投票を強制するでもなく。ひとによっては名前だけ書いて投票は別の人に……ということも十分に考えられます。
で、3年前の選挙の時はどうだったかというと、記名数30万人に対し、業界の獲得投票数はおよそ7万票だったと言われています。歩留まり率にしてなんとたったの23%だった計算。オウフ!
はい、これは何とも示唆に富んだ数字でありまして、要するに現場の店長とかは「みんなよろしくね!」みたいな感じで名簿を集めたけども、その熱が全く伝わってなかったという事になります。厳しい言い方になりますが、ノルマとしてやっつけ仕事で集めた店舗もあったかもしれません。というか大抵の業界の選挙活動って、蓋を開けてみればそんな感じなのかも。だって実際に投票に行かなきゃ名簿だけあっても無意味ですからね。原因は色々あると思いますが、筆者はこれ「ぱちんこ業界自体が選挙に慣れてなかった」のが一番デカい原因だったと思います。
なんにせよそういうことがありまして、前回の候補の方は残念ながら落選となり、今回の選挙では別の業界の支援を受けられております。
そして3年後、つまりナウですが、ぱちんこ業界は新しい候補者の方を立て、今度はアプローチを変えて再チャレンジをしておると。その新しいアプローチというのが「今回はちゃんとユーザーさんを含め、丁寧に説明しよう」というもの。道筋を立ててなぜ族議員というのが必要なのか、あるいは今ぱちんこ業界が立たされてる状況というのがどんだけ苦しいのか。その辺からちゃんと説明しましょうと。SNSなどで何やら政治活動のツイート等が目につくのはそういう経緯が絡んでいるようです。
実際、族議員ってなんなの?
そもそも何でこんなに選挙活動をやりだしたのか。これは遊技産業が大きな規模のものであるにも関わらず政治力というのが皆無に等しく、世の中のバッシングなどに対してほぼノーガードで相対さざるを得ないままどんどん衰退してしまってるから、です。いい例がコロナ禍での休業要請ですね。これなんか自主的に休業を決めた店舗が98.7%とめちゃくちゃ優秀な数字だったのに、残りの1.3%に対してやれ「越境パチンコ」だの「反社一歩手前」だのと、ぱちんこ業界相手にだったらどんな非道いことを言っても許されるみたいな風潮が生まれました。
少なくとも筆者はあの時とても悲しかったし悔しかった。ぱちんこが遊べないというのはまだ我慢できても、自分が好きなものが散々馬鹿にされて叩かれてるのを黙って見ておくしか無い状況というのは、本当に苦しかったです。腹が立った人もいると思います。業界の偉い人は何で抗議しないんだと憤慨した人も多いでしょう。いえ、実はしてるんです抗議。ひとつひとつしっかり対応してたのです。でも変わらない。なぜか。元々イメージが悪いというのも勿論ありますが、矢面に立って政治的な抗議をするひとがいなかったというのが、恐らくは最も大きな理由でしょう。
で、こういう場合に活きてくるのが「族議員」の存在です。
例えば機械性能であるとか、あるいは各種規制の話であるか、そういうのは正直警察庁との絡みもありますしどうなるかは分からない。もしかしたら良くなるかもしれないし、そうじゃないかもしれない。流石に族議員が生まれた事によって悪くなるというのは考えづらいのですけども、何がどうなるかは未来予知でもしない限り分からない。でもただ、「ぱちんこ」という我々が大好きな娯楽が地上波などで必要以上に低く見られたり、バカにされたりする状況というのは確実に改善すると思います。これは当たり前。だって業界団体が局に抗議するより、現職の議員が抗議したほうが効果的に決まってるんだから。
そしてその「族議員」、つまりは業界団体に支援を受け、その業界やファンの力で当選した議員というのは、その票田となった業界のために戦う責務を追います。それが民主主義の根幹なのでここは論ずるまでもなく当たり前です。そうじゃないと次の選挙で支援者がそっぽを向いて絶対勝てないんだから、キャリアの長い議員さんはみんな「自分に投票してくれた人」のために働いてきたという実績があるはず。なのでそういう候補はしっかりファイティングポーズを取ってくれるでしょう。と、筆者は思ってます。
ぱちんこ業界でもいま盛り上がってる「族議員」という単語。よく分からなかったひともおられると思うのですが、要するにそういう事なのです。
誰に投票するかは個人の自由であり権利ですが、もし今回初めて行くぞ! という場合は「比例代表」のところに個人名を書きましょう
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