【CRモンスターハウス】ミドマってなんだ?CR初期のヒット機種を時代背景と共に振り返る
チワッスあしのです。
いつもありがとうございます! パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回は「CRモンスターハウス」について。筆者ももはや記憶の彼方に吹っ飛んでいってるので調べながら思い出せる範囲で思い出していきます。へへ!
CRと現金機のアメとムチ
現在業界が置かれている「スマパチ化」の流れとの対比で最近語られる事が多いですが、CR機の登場は1992年のことでした。メーカーとしても余計な設備投資が必要になりますがお客さんにとっても当時主流だった(というかそれしかなかった)現金機と比べて「プリペイドカードを買う必要がある」という手間がかかるということもあって、発売当初はなかなか導入が進まず苦戦していたようです。本格的に売れ始めたのは『CR花満開』(西陣,1993年)がヒットしてからなので、各ホールとも本格導入に際しては様子見の期間が相応にあったようです。
そもそもこれはホール側にもお客さん側にもある程度の負担を強いる事になる移行なのでスムーズに進むとは考えづらい。そこで用意された飴玉が「連チャン性能」でした。ただしこれはCRの連チャン性能を高める、という話ではなく現金機のそれを認めないという「相対的なインセンティブ」だったのですが、結果的にこれがハマった形になります。(ただし『CR花満開』自体はのちに他の現金機とともに「社会不適合機」として撤去されています)
したがって1994~1996年ごろのCR機は爆発力を全面に押し出した機種が多く、例えばかの名機『CR大工の源さん』(三洋物産,1996年)なんかもこの時期に登場しております。『源さん』は超有名なので今更説明する必要もないかもしれませんが、これは大当り確率と確変突入率を下げる代わりに「2連続で通常絵柄を引かない限り高確率(確変)状態から転落せず」しかも転落後には100回の時短がついているというものです。同様の2回ループタイプは『CR黄門ちゃま2』(平和,1994年)はいうに及ばず『CR竜王伝説Z』(豊丸産業,1996年)などにも採用されており当時としては異次元の爆発力を秘めていましたが、これらはなぜだか社会不適合認定はされなかった模様です。
と、そんな中に登場し鮮やかに大ヒットしたのが本題の『CRモンスターハウス』(竹屋,1996年)でした。
でもスペックはそうでもないのさ
時期が時期なので『CRモンスターハウス』もスペック面ですげー尖ってたのかと思いきや、実はそうでもなく。CR機の規制の過渡期の機種ということで、色々と控えめでした。ただし『源さん』と違って設定は無し。源さんは段階の設定の3(3が低くて1が高い)の大当たり確率が約1/438とすげー重いのに対してモンスターハウスは問答無用で1/367で当たり。なので同時期のフルスペックの機種に比べれば当たりやすい感じだったというのは加点要素かもしれません。ちょっとスペックを見てみましょう。
CRモンスターハウス | |
大当たり確率 | 1/367(1/52) |
確変突入率・継続率 | 50% |
時短 | 確変終了後の100回転 (連チャン率約24%) |
賞球 | 5&15 |
ラウンド | 15R(約2100個) |
このように5個返しなのでベースが高そうな事を除いては今のP機と比べてもさしてすげーとは言いづらい。なのでこれは機械性能で売れたというよりも、単純に「打ってて楽しい」からヒットしたように思えます。とにかく演出が秀逸で、特に有名なのは保留先読みである「ツルツルアクション」やプレミアの「ゾンビの手」、そして「ミドマ」でしょうか。ミドマというのは「ミイラ・ドラキュラ・魔女」の順で停止するとリーチ目になる、というもの。当然嘘っ子でありただのオカルトです。誰が言い始めたのかは「炎の3源源」と同時期の機種だと考えるとピンと来る方も多いでしょう。ただ、この「ミドマ」はのちに竹屋公式のチャンス目に昇格してます。もちろん「ミドマが出れば○○回転以内に当たり!」みたいな「打ち手に余計な投資を促す」ものではなく、ちゃんとした該当回転でのチャンス目演出になってます。当たり前ですけどもね。
と、この「ミドマ」なる言葉が流行っていた事からもわかるように、この機種を愛好するファンというのは非常に多く。当時のファンは口を揃えて「リーチアクションが面白かった」と言います。サミーが運営するオンラインゲームである「777town(サミータウン)」とかにもあるので興味があるかたは実際に遊べますが、やってみるとシンプルなリーチ演出のなかで複数の手に汗握るポイントが用意してあり、古き良きデジパチの感覚がめちゃくちゃよく分かるようになっています。実際、一説によるとこの『CRモンスターハウス』は総販売台数40万台オーバーを記録したとの事。文字通りモンスターマシンでした。
今の派手派手な演出も脳汁感があって良いものなのですが、ツルツルしたのしないので一喜一憂したりゾンビの手でケツが浮いたりする感じもまた、パチンコそのもののプリミティブな面白さを思い出させてくれる良き経験になるやもしれません。なお、筆者は打ち始めた年がちょびっと外れてることもありコイツでしっかり勝った試しがなく。同じオバケなら『CRフィーバーゴースト』(SANKYO,1999年)の方が先に思い出されちゃいます。
当時の彼女がめちゃくちゃハマってて怖かった
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