ガリぞうが初見のホールで立ち回るときの「最善手」とは！？【収支日記#122：2022年6月28日(火)～7月4日(月)】 (2/3)

6月29日：収録案件の形

今日は埼玉県で「プロスロ13」の収録でした。実戦内容は番組で見て頂くとして、今回は私の苦悩について話を聞いてやってください。

昔から知ってくださっている方はご存知と思いますが、私は「日々の稼働で培ったパチスロの勝ち方を伝えていく事」を生業とすべく、パチスロライター活動を行っています。

「こうした立ち回りを見せられるのも、こうした情報を発信できるのも、この独自性あるエンタメの全ては日々の稼働のおかげだから毎日パチスロ打ってて良いですよね？」

平たく言えば、そんな意味合いです。そして、おそらくですが「独自性あるエンタメ」の確立にはある程度成功したように思えます。しかし、その成功が本来の生業に弊害をもたらし始めています。こんな話は読者の皆様にお伝えするような事じゃないのですが、誰かを傷つけない範疇で本音を伝えていたい性格なので書かせて頂きます。

「プロスロ13」をはじめ、ホールで何かしらの実戦番組を収録するという企画が案件として成立するようになり4年ほどが経ちました。ホールが集客策の一つとして実戦番組の収録案件を買い、稼働が上がって喜ばれ、定期で呼ばれる店舗も増えてきました。ありがたい事に、最長で来年2023年12月の案件まで決まっています。

代理店やYouTube媒体は、収録した素材を動画として公開し、広告収益で潤います。勿論、私も出演料を頂いているので、一見は三方良しに見えます。ただ、稼働を上げたいホールや広告収益を見込みたい媒体は最たる目的を達せていますが、私の生業は達成しにくい状況になっています。

ホール法人は集客策の為に呼ぶ訳で、私の色たるジャグラーをはじめとしたノーマルタイプ主軸で高稼働を期待されます。その収録日に打ちに来て頂くお客さんも、狙いが明確になり「勝ちやすい」と感じる方も多いようです。動画媒体も映像で広告収益を取れるので、いかに案件を増やすか考えていると思われます。これらの動きが全て円滑に回り始め、私の収録案件は「集客策と動画作品を併せ持つ商品」として成熟したように感じます。自ら好んで打ってきた機種の色がつくのは当然であり、自業自得な部分もあるのかもしれませんが、この商品としての成熟が私の生業を阻んでしまっています。

当然ながら普段通りの設定状況にならない店舗も増え、事前に傾向を調査した私のデータがあまり意味をなさない場合も多いです。かと言って私も負ける訳にはいかない為、その特殊な状況で高設定が見込めるノーマルタイプを攻めざるをえません。「寄せられると勝ちにくい」と言う私の意図はここにあり、昨今の私の収録案件は日々の稼働で培った勝ち方を伝えにくい状況になっています。それは番組別の成績を見てもハッキリと分かります。

どうしてもジャグラーをはじめとするノーマルタイプの稼働貢献的な案件になりつつある「プロスロ13」は、寄せられる事が多い為に自身の能力を発揮しきれず、実戦割は現状102.8%と低くなっています。しかし、私の存在とは無関係に道を探す企画の「ヒーローズロード」は現在11戦で110.24%と好成績を残せています。前述のヒーローズロード実戦日でも、仮にカドのひぐらし祭2で先に高設定を断定できて真後ろが空いていたなら、私は動画で一度も打った事のないニューパルSP3に移動していたと思います。

そもそも「日々の稼働で培った勝ち方を伝える事」をエンタメとして映像でも生業にしようとした私自身の考えに足りない部分があったのかもしれません。
しかし、「プロスロ13」はAPチャンネルの屋台骨であり、当番組を最たる集客策にしているホールもあるので、私の一存で今すぐ「全ての収録案件をヤメます」と言えば職を失いかねないだろう人も少なくありません。需要があるのならそれは立派な社会貢献なのだからという意見も業界の先輩から頂いたりもして、どうする事が正解なのか決めかねています。

私の収録来店案件という成熟した商品と、私が目指してきた生業の成功という、なかなか噛み合わない二つの折り合いをどうつけていくかで悩んでいます。