【総付景品】傘の配布サービスで怒られる店舗があるってホント？

チワッスあしのです。

いつもありがとうございます！　パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回は「総付景品」について。特に「傘」についてちょっとおもしろい話を聞いたので確認してみましょう。どうぞ！

総付景品ってなんや？

総付景品（そうづけ、と読みます）は文字通り全員にプレゼントする景品のことです。ホールではたまにコーヒーとか配ったりしてますが、あれもやり過ぎると「射幸性」に関わってきます。例えば「遊技した人にだけ特別何かを配る」とか、そういうのは駄目。なのでそういうのを防止するために色々とルールがあり、例えば金額もこういう風に規定されています。

不当景品類及び不当表示防止法（昭和三十七年法律第百三十四号）第三条の規定に基づき、一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限を次のように定め、昭和五十二年四月一日から施行する。

 

一般消費者に対して懸賞（「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限」（昭和五十二年公正取引委員会告示第三号）第一項に規定する懸賞をいう。）によらないで提供する景品類の価額は、景品類の提供に係る取引の価額の十分の二の金額（当該金額が二百円未満の場合にあつては、二百円）の範囲内であつて、正常な商慣習に照らして適当と認められる限度を超えてはならない。

これは公正取引委員会が昭和52年に出した告示がもとになっており、その後アップグレードを重ねつつも残っておる文言であるそうで、一般には「取引金額が1000円以上の場合はその金額の2/10円」、それ未満の場合は「200円まで」の価格の景品まで配って良い、という風に解釈されておるとのこと。パチ屋さんの総付景品に関しては射幸性を抑制するために一律200円までと固定されているそうです。またこの200円は仕入額ではなく「市場価格」を指すようです。

また配ることができるモノにもルールがあり、例えば「メダルと交換できるもの」と配布物を明確に区別する必要があるほか、許可される品目も決まっています。当然お酒は駄目。配って良い日もガイドライン化されており、それが「月に一回」との事。えー、毎日飴玉配ってる所あるじゃん、と思うかも知れませんが、実はこの「月に一回」の縛りには例外品目があり、それが「おしぼり」「湯茶（飲料製品を含まない）」「ポケットティッシュ」「うちわ」「マスク」「飴玉」の6品目であるそうです。ちなみにこのガイドラインを策定したのは全日遊連さんであるとの事。

まあこれはあくまでガイドラインであって、違反したからといって取り締まるのが全日遊連というわけでは当然ながらありません。上記ガイドラインは「警察庁からの通達」をうけて策定されたものであり、その通達も「射幸性」につながる「景品提供の過激化」に釘を刺す形でくだされたものであることから、つまりそこに違反するかどうかが焦点になる類のものだと考えられます。

というわけで「射幸性を煽らない」「200円以下のもの」を「月に一回配る」というのであれば誰も怒らない。ハズ。だけども、ここで思考実験として（？）あがるのが「傘が総付景品なのかどうか」という問題です。

怒られたホールもあるとか……？

筆者も雨降った時なんかは普通にホールで傘を貰ってましたけども、まあ「市場価格」でみるとたしかに200円は超えてる気がします。仕入れ値でいうと絶対超えてないのですけども、コンビニの傘だって500円くらいはするわけですし、その辺は見る人次第で判断が変わるかも。

んで「雨の日」というのは梅雨時なんかは毎日であって、これも「月に一回」というガイドラインには完全に抵触しています。例外品目にも明確には該当していないことから、まあ怒る人は怒るかもしれない。ちなみにこの「怒る人」というのは「所轄」の担当官を指します。

ちょっとバカみたいな話ですが、実際に「傘」を配って怒られた店というのが存在するらしく、ちょうどさっき仕入れた話によると、「怒られるか怒られないか」は所轄次第という側面がホントにあるとの事。従って地域によって「配る店」と「配らない店」があるのは店舗の度量というのも関わるにせよ、担当官が許可しない地域であるのが原因の場合もあるそうです。

というか、傘で射幸性……？　

どういう理屈でそうなるかわかりませんが、そういえばうちの近所のパチ屋は漏れなく傘を配らなくなってるのに気づきました。たんにコロナ以降で売上が厳しくて経費を削ってるのかなと思ってましたが、ン？　まさか鬼みたいな担当がこの辺を見始めたとかなのか……？

射幸性ってなんだろう