【萌えスロ】いつの間にか当たり前の存在になった「萌え要素」を考える。
チワッスあしのです。
いつもありがとうございます! パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回は「萌えスロ」について。まあ萌えパチもあるんですけども、いつのまにこの要素がほぼ全機種に標準搭載になったのかちょっと考えてみましょう。
大まかな流れ。
今はもう全く関係ない「カイジ」シリーズみたいな機種においてすら美少女(?)が出てきて当然のような風潮があり、むしろ液晶付きの機種で女の子が一切登場しない機種を探すのが難しいレベルになっています。これって一体いつからなんだ……? そして「萌えスロ」「萌えパチ」という単語の出自は……?
はい、まず「萌え」という単語の成立についてですがこれは謎が多いのでちょっと置いときます。ただ間違いないのはこれが2005年のユーキャン流行語大賞に選出された単語であるという事実であります。どう考えてもそれよりずっと以前からネット上では萌え萌え言ってる人はたくさんいたんですが、一般にひろく浸透したのがおそらくその頃という事でしょう。一方でそっち方面のマスターピースと言われておるのがNETさんの『スーパーブラックジャック』で、この登場が2003年。当時はまだ「萌えスロ」という呼び名はなかったハズですが景品用ポスターなんかはかなり人気があり、当該機のキャラクターであるRIOちゃんをそういう目で見ていた人は相当数いたと思われます。というか友達がRIOちゃんに萌え萌え言ってたのは克明に覚えておるので、体感的にはかの機種が萌えスロ1発目だったと思います筆者。
一方、公式に「萌えスロ」を謳った初の機種として知られているのがJPSさんの『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』で、登場が流行語大賞の翌年である2006年であることを考えても、いままで一部の界隈でのみ使われていた単語がやっぱこの辺で市民権を得ておるようです。でこっから先のパチスロの萌え化の流れは凄まじく、5号機中期くらいには「萌えスロコーナー」を設置するお店も次々と登場。筆者の場合は萌え系の機種を好んで打つ、ということは全然なく、むしろ何か小っ恥ずかしさみたいなのを覚えてたんですが、それが『マジカルハロウィン3』『麻雀物語2 激闘!麻雀グランプリ』らへんでついに脱却。どんな機種でも平気な顔して打つようになりました。
振り返るとその辺まではギリギリで筆者と同じく「萌え系を打つの恥ずかしいんだよね」みたいなオッサンが結構いたので、考察するにパチスロと萌えの成分の間に起きていたハレーションが2011年~2012年ごろに徐々に溶けはじめ、現在までにほぼ解消されておるのではないかと思われます。
ていうか昔からその兆候はあったけどな。
というか萌えスロとか萌えパチとかいう言葉ができる前、というか「萌え」という言葉が生まれる前から「女の子のキャラ」とパチンコ・パチスロの相性はそんなに悪くなく、例えば液晶が搭載されていない機種に関してもパネルや盤面に女の子の絵をデザインしたりフィギュアを役物にする等でユーザーを誘引するというのは普通にあったらしいですし、液晶がついてからはそれこそ1991年の『麻雀物語』は言わずもがな、1992年の『フィーバーパワフル』のような愛らしいやつから、1995年の『ミルキーバー』『麗ギャルズ』みたいなお色気系まで色々あり、決して「昔の台が男むさかった」というわけではありません。
パチスロに関しては液晶搭載がパチンコに比べ遅かった(パチンコは1991年の『麻雀物語』、パチスロは1999年の『ゲゲゲの鬼太郎』)こともあり萌え化のスタート地点はちょっと遅めですが、逆に言うとその後4年足らずで即『スーパーブラックジャック』がリリースされ、さらにその3年後には『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』が出て名実ともに「萌えスロ」が誕生したと考えると、むちゃくちゃな速度で萌え化しております。このハイペースな流れと、その後の萌え前提ともいえる液晶演出の進化の方向性をみるに、パチンコのほうで既にそういう文化的下地があったからではないかと思われます。
つまりまあ、最近になっていきなり萌え化したとか5号機時代にどうこうというわけではなく、そもそも昔から、かわいい女の子は正義であったと。そんな感じであります。
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