【ノーマルタイプvsAタイプ】争わないで！最近なぜか再燃中のボーナス主体機の呼び名争いについて考える。

2024/05/17 12:002

チワッスあしのです。

いつもありがとうございます！　パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回は「ノーマルタイプvsAタイプ」という呼称問題について。これだいぶ前からあるんですが、最近また注目されてるようなので1回まとめときましょう。どうぞ！

どっちでもいい。

ノーマルタイプvsAタイプ　「Aタイプ」は本来4号機にのみ採用されていた呼称

なんどか説明していますが原義でいうと「Aタイプ（Type-A）」というのは「ジャックインが3回あるボーナス」を指します。なんでこういう区分が必要だったかというとCTやATが登場前の4号機においてはボーナスの種類くらいしかスペックの違いを表す要素がなかったからだと考えられます。もちろんどの機種もみんな違ってみんないいのですが、当時は少なくとも今の機種に比べるとゲーム性の幅というのはあからさまに狭く、全てが「主にビッグボーナスでメダルを増やすゲーム」でした。吸い込みや集中機があったろじゃろがいという意見もあるかもしれませんが、いやいやこれはあくまで「4号機」の話。そもそもビッグボーナスの期待値方式（小役ゲーム+ジャックイン方式）は4号機にのみ採用されてるイレギュラーな存在です。

したがってジャックインが3回あるスタンダードな機械をAタイプと呼称。2回ならBタイプと呼んでたわけですね。当時のひとはスペックをざっとみて「初当たり確率めちゃくちゃ高いじゃん、と思ったらなるほどBタイプだから獲得枚数が少ないのね」とスッとその出玉設計を理解してましたし、またAかBかでスペックがだいぶ変わることから、この表記は「必須」だったわけです。必要だったから書いてあったし使い分けされてたんですね。ちなみにこのAとかBとかいう呼び方自体がどこが決めてたのかは、筆者は知りません。メーカーや雑誌社の間で慣例的に使われてた言葉なのか、保通協への持ち込み書類にそう書く必要があったのかなどを含め分からない。のちにACとかYとかも出てくるのでたぶん慣例的に使われてた言葉なんだと思いますけど、このへんの確認は自分への宿題にしときます。

んで当時はAかBか（他にもあったけども）わからないような書き方……たとえば今で言う「ノーマル」のような表記をすると、それは情報としての明らかな不備でした。「意味が通ればどっちでもいい」ではなく「必要な情報が伝わらない」から明確にダメなんですね。どっこい、5号機以降はそもそもビッグボーナスが純増方式になり中の仕組みが全く変わり獲得枚数がほぼ固定になったことでボーナスの中身について論ずる価値が一気に低下。したがってここからは「なんと呼ぼうがどうでもいい」時代に突入したのですな。それよりRT機なのかART機なのか、はたまたAT機なのかが重要。またリアボ搭載なのか擬似ボなのかも知りたい所。AとかBとかはどうでもいいのです（ないしな）。

過去からの喚び声が論争を招く。

ノーマルタイプvsAタイプ　現在はどちらもボーナス主体でメダルを増やすゲーム性のパチスロという意味になっている

んで現在、ジャグラーなどのような「ボーナス主体でメダルを増やすゲーム」の呼称が定期的に取り沙汰されます。要は「Aタイプvsノーマルタイプ」問題ですね。もはや原義通りの「Aタイプ」という言葉は完全に形骸化しており、現在は「ボーナス主体のゲーム性」という新しい意味を吹き込まれているカタチです。それはそれで全然結構なのですが、過去、Aタイプという用語がスペック的に重要だった、という経緯があるので、それを知る中にはどうしてもこれを許せないひとというのが存在するようで、斯くゲーム性をそう表現するのをSNS上などで見るにつけ「それは違う。Aタイプというのはそもそも～」と講釈する、という場面を目にしたことがある人もたくさんおられるでしょう。

Aタイプというのは「ボーナス主体でメダルを増やすゲーム」という意味ではなく、それを前提として「ジャックインが3回あるやつ」という意味。一方でノーマルタイプは新しく生み出された「ボーナス主体でメダルを増やすゲーム」そのものを指す用語です。

したがってこれにはノーマルタイプという言葉を使うのが確かに正解ですし、それを支持するのもわかるのですが、言葉というのはプログラム言語内の変数と同じで、ケースにより新しいデータが代入されます。「やばい」という言葉が「すごい」という意味を持つようになったように、「Aタイプ」も今は「ボーナス主体でメダルを増やすゲーム性のパチスロ」という意味を持ってるんですね。この辺は柔軟に行くべきです。ただ、どうしても気持ち悪い感じがしちゃうのも分かります。筆者も最初「ん？」って思いましたからね。

なのでこれに関しては言葉は原義通り使わねばならない、という強い使命感がない限りは「別にどっちを使っても構わない」ですし、意味さえ通じればどうでもいいというのが筆者の考え。たぶん遊技機規則が絡む正式なカテゴリ名じゃなかったはずなので、「過去そういう意味だった」というのだけ知ってればなんと呼ぼうがいいんじゃないでしょうか。なんなら「ボーナスタイプ」とかでも一向に構わんかな。

業界豆知識あしの画像3 オレはノーマルタイプとかノーマル機っていいますけどね！

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