設定付きや遊タイムの登場でパチンコが気になってきたアナタへ!「パチンコほぼ初心者」あしのと学びながら一人前を目指す新企画始動!!

設定付きや遊タイムの登場でパチンコが気になってきたアナタへ!「パチンコほぼ初心者」あしのと学びながら一人前を目指す新企画始動!! eyecatch-image

原始、ぱちんこは太陽だった。

 

パンチの店員さんがマイクを片手に店内を練り歩き、天井のスピーカーからはF1のテーマソングが鳴り響く。くわえタバコのオヤジが盤面を拳で叩いて玉詰まりを自力で解除する横で、どうみても18歳未満のベイビーフェイスがおっかなびっくりハンドルを握る。熱気。鉄火場。巨大な万両箱。そこには出玉があって、そして興奮があった。

 

うわ、なんだこりゃ──……!

 

1996年に三洋物産が発表した「CR大工の源さん」はオイラにとって生涯で初めて「爆裂」という単語の意味を教えてくれた機種だった。当時比較的品行方正な高校生だったオイラは自らの意思でこそホールに足を踏み入れる事はなかったけども、周りの連中は皆してかの角刈りの大工にずっぷりとハマり込み。やれ何連チャンしただの何箱積んだだの。一様に上気した顔で嬉しそうに喧伝していたものである。

 

当時、仲の良い友だちと連れだって一度だけホールに行った事がある。とはいえ学生服姿であったオイラは着座して打つまでには至らず。ただ休憩室のソファあたりでお客さんたちが打つのを眺めていただけなのだけども、あの景色は未だにはっきりと思い出す事ができる。それが、冒頭の「なんだこりゃ」である。

 

オイラが本格的にホールに通うようになったのはそれから数年後。右も左も分からない状態で少しずつ知識をつけながら打つパチンコは本当に面白かった。最初に打ったのはニューギンの『ミルキーバー』だったと思う。大当たりを3回1セットで消化する権利物という奴で、玉の借り方も分からない癖にひとりで打ってたオイラは挙手して店員さんを呼んで消化方法を教えて貰ったものだ。生まれて初めての景品交換。3箱分の玉を交換してすこし暖かくなった財布をケツのポケットにねじ込んだ瞬間ハッとした。3箱でこれなのだ。高校生の頃に見た、あの巨大な万両箱を交換したら一体どうなるんだ……?

 

やばいだろパチンコ。世の中にこんな面白いものがあるのか!

 

それからのオイラの生活はパチンコ一色だった。学校をサボってパチンコ。友達との約束をすっぽかしてパチンコ。恋人とのデートも。大好きな映画の続編の公開日も。ひたすらハンドルを握り続ける生活だ。ああオイラはきっとこのまま、ずっとパチンコを打ちながら過ごしていくのだろうなと、ぼんやり思った。それはとても幸せな未来のように思えたし、満足できる人生に感じられた。

 

──だが、実際の所。そうはならなかったわけで。

 

初めてホールでミルキーバーを打った二年後にはすぐオイラはパチスロにハマり、徐々にパチンコを打つことも減っていった。大量獲得機時代やAT時代、あるいはサイレントストック機時代を経て、さらには5号機になる頃にはパチンコの機種についての知識もゼロ似近くなり、気づけばもはや10年以上まともにパチンコと向き合っていない。なので『牙狼』も『慶次』も『北斗無双』も、オイラの中では近くて遠い世界の話だ。

 

だけど未だに思い出す。高校時代に目撃した源さんの爆裂具合や、初めてミルキーバーで当たった時の感動。生まれてはじめてのオスイチ確変は高尾の「CRピラミッ伝」だったし、彼女と並んで打った最初の機種は京楽の「CR必殺仕事人」だった。生涯初の万発機種は大一の「CR天才バカボン」だったと思う。

 

……あの薄暗いモラトリアム期。ぱちんこは確かにオイラの人生を照らす、優しい太陽だった。

 

はじめましてあしのです。

 

チワッス! お世話になっております! ぱちんこ業界のすみっこでちょいちょい物書きをさせて頂いておる浅草在住のフリーライター「あしの」と申します。と、2秒で終わる自己紹介で充分ではあるのですが、自分語りに関してはこちらななプレスさんの「業界人コラム」でも割と濃厚にカマしております。ゲップが出るほど長文ですが、もし暇で暇で仕方がねぇという方は是非どうぞ。

 

●ななプレス業界人コラム「男はみんな乳が好き」青年時代のあしのがおっぱいとパチスロに惑いながらライターになるまでの話(https://nana-press.com/post/41190

 

以後お見知りおきを! さて。今週よりななプレスさんにてお仕事を頂きまして、連載をひとつ始める事になりました。タイトルは「パチンコ、はじめます」です。おもっきりそのまんまの名前なのですが、要するに「パチスロはすげぇ打つけどもパチンコはあんまり打たない」みたいな人に向けた「一緒に勉強していこうぜ」系の企画になります。

 

序文のエッセイというかコラム調の部分にもありますように、オイラ自身はパチンコをほぼ打ちません。去年の年間稼働日数は160日ほどですが、パチンコを朝から打ちたおした日というのは間違いなくゼロです。パチスロの片手間でちょろっと打った機種は「シンフォギア」の甘と「スーパー海物語 IN JAPAN2 with 太鼓の達人」あたり。あとなんだっけ。「ガオガオキング3」の甘とか「ナナシー」とかね。その辺。まあほぼ甘です。甘以外で打ったのは「仕置人」と「ドラムゴルゴ」くらいですが……あれ。ドラムゴルゴって去年だっけ。一昨年だったかも。とかね。ほんとそのレベルです。

 

ただ、誤解のないように言っておくとオイラはパチンコからこの世界にハマったクチですし、当時はパチスロよりも絶対にパチンコが好きでした。なので「そのうちまたパチンコをガッツリ打ちたいなぁ」みたいな漠然とした欲求みたいなのは常に感じております。感じるだけで行動しないのはひとえに「パチスロが面白過ぎるから」でありまして、それは正直今でも変わってないです。6号機も好きですしオイラ。

 

ただねぇ、最近のパチンコ、ちょっと様子が違うんですよね。例えば「設定付き」であるとか。あるいは「遊タイム」であるとか。オイラよりももっと若いひとたちが「シンフォギア」に夢中になってたのも記憶に新しいですし、興味がそそられる部分がかなりあります。じゃあガッツリ打てよと思われるかも知れませんが、しかしあまりにも長いこと「真剣にパチンコを打つ」という行動から離れすぎてしまっている為に、敷居がこう、スコーンと。アルカトラズの断崖みたいな感じでそびえ立ってる感じがしてしまうのです。

 

例えば「一種二種混合」とかいう単語ひとつとっても、種ってなんやねんと。普通にみんな使うんですけども、なにそれAタイプとかCタイプみたいな奴かな? とかね。ライトミドルって具体的に確率分母いくつのやつだろうとか。羽根物ってみんな何処狙って打ってんのとか。ボーターって自分で算出してるんだろうかとか。あるいは小当りラッシュっていつ店員さん呼んでるのだろうとか。またはCRとPの違いって何だろうとか。

 

それはひとえに「無知」ゆえの躊躇だとは思うのですが、少なくとも今の段階ではオイラは「パチンコよりパチスロの方が簡単」なのです。そしてこういう人って、結構多いと思うのですよね。今。パチンコに興味はあるけども、パチスロの方が簡単だし楽ちんだからいまいち踏ん切りがつかないとか。始めたいけどなんか怖いとかね。オイラなんかモロにそれなんで、他にも絶対いるはず。

 

……オーケー! ではまとめます!


というわけで連載はじめます。

 

この連載は、今年40歳になるフリーライターの「あしの」が、若かりし日にハマっていたパチンコの打ち方を、またいちから学びなおしていく……というものです。

・パチスロメインで稼働している。
・パチンコはちょっと触る程度。
・しかも甘デジメイン。
・最近「遊タイム」や「設定」という単語が気になる。
・好きな版権パチンコを朝からぶん回したいけど何か怖い。
・羽根物は無理。
・小当りラッシュが怖い。
・一種とか二種とか言われても分からん。
・でもパチンコ打ちたい。

 

みたいな方がホットスポットですね。コレに当てはまる方々みんなで一緒に勉強しながらいつの日か自信を持ってモリモリ打てるようになって、そして最終的にはパチンコの事をもっともっと好きになっていきましょうと。そんな感じです。適宜用語解説なんかも入れていければ良いなぁと思うのですが、なにぶんレクチャーサイドであるオイラ自身がパチンコをよく知ってるわけではないので、門外漢が門外漢に教えるみたいな謎の構図になるかとは思います。たぶん間違いや勘違い・誤表記もあるかと思いますが、そこはもうコメント欄にてご指導頂けると非常にありがたいです……! 宜しく!

 

……はい。今回は連載開始一発目ということで総論的な感じになりましたが、次回から実際に「パチンコ、はじめます」な感じにしていきます。ライター的な観点でいうと「パチンコの演出写真ってみんなどうやって撮ってんだろう」みたいなのがまずあれですし、時世が時世なのでそもそも打ちに行けるかどうかもめちゃくちゃ怪しいのですけども、まあともあれ外出自粛で鬱々とされてる方々に、すこしでも笑いや学びをお届け出来ればこれ幸い!

 

というわけで、次回のテーマは「ぱちんこ遊技機の種類について」です。

 

パチスロだとねぇ、ノーマルとATだけ抑えとけば今はふわっと大丈夫な感じなんですけども、パチンコの場合はなかなか面倒で「羽根物」「一発」「甘デジ」「ライトミドル」「ミドル」とかね。色々あるそうです。あとオイラが今一番よく分かってない「一種二種混合」という単語もありますし、とりあえずその辺を今から次週に向けて勉強しときましょう。

 

では今週はここまで。お付き合いありがとうございました!

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