「349系は使えない」は根拠不明?POKKA吉田がスマパチ市場を取り巻く言説に物申す!

「349系は使えない」は根拠不明?POKKA吉田がスマパチ市場を取り巻く言説に物申す! eyecatch-image

またか、という物言いが消えるまで

 

10月のスマパチ2機種はまだ3週目という段階だが既に結論が出ており、一言で言えば失敗。結果、スマパチ市場はSAOとその他、ということになっている。私自身は新海物語には期待していただけに残念だが、遊技客の遊技選択の総意が結果には違いないのだから「次」という感じだ。だから11月のルパン、鬼太郎、Re:ゼロ、そして12月のエヴァ16という感じに頭は向いている。

 

ところでスマパチがSAOとその他という状況から「349系は使えない」という言説が業界関係者の間に増えてきた。この手の話はつい4月から5月にも聴いた話であるが、いつまで経ってもぱちんこ業界巷間というものの刹那感覚というか、悪く言えば朝三暮四の猿のような、目先のことしか考えないカルチャーというのはあるのだろう。

 

4月登場の仕置人が失敗ということで「スマパチは使えない、P機じゃないとダメ」という言説が増えた。スマパチとP機の違いは出玉性能(メイン設計)を除けば筐体や遊技球の取り扱いということくらいしか実際にはないのだが、こういうことを本気で考えていたホール関係者は多い。「スマート遊技機はパチスロだけは成立する」くらいな物言いがとても多かったこともよく覚えている。

 

そのP機だが、スマパチ登場よりも前に出た機種しか最高評価を受けていない。基本的に今も業績的にトップ評価になっているのは咆哮なりRe:ゼロといった、昨年頭や一昨年末に出た機種である。そしてそれに続くのは大海5。要するに仕置人失敗以降に増えた「スマパチよりもP機」という言説が言われてから、極論で言えばP機の成功機種はない。少なくともマスデータや中古相場的に考えれば大海5すら超えている(スマパチ登場後に登場した)P機は今のところないわけだ。

 

しかしそれでも「スマパチは使えない、P機じゃないと」ということで5万台も売れたガンダムSEED。ゴジエヴァに続いてまたしてもSANKYO系のP機で売れたのに失敗ということになる。もっとも咆哮もあればヴヴヴもあればLからくりもあるため、今月登場のLエヴァの失敗を加味してもSANKYO系の成功確率は他メーカーよりも全然高い。だから普通に12月のエヴァ16に期待、ということになるのだがそれはさておき。

 

349系は使えない、という言説だが、この意味が私には全くわからないのだ。これは論理的には結果と原因をはき違えた物言いである。「今のところ349系は使えない」は正しいが「だからこれからも349系は使えない」とは真偽不明の命題、要するに命題としては適切な根拠がない限り成立しないものである。なぜこれからも使えないのかの根拠を「今まで使えていないから」という論法こそが「結果と原因をはき違えた物言い」ということになる。別に根拠があればもちろん傾聴する価値はあるが。

 

よって正確には「349系のスマパチの成功例がない」というべきである。また、原因と結果をはき違えるのは何も確率だけではない。SAOとのその他のスマパチ市場を振り返れば別の物言いも可能となる。たとえば「ああいう二重+3D液晶じゃないとダメ」とか「ラノベの人気コンテンツ以外はダメ」とか。まあ、そんなことを言う者はいないしいたらバカにされるのがオチなのだが、不思議と性能なり遊技機カテゴリでこのような物言いが出てくると、それが価値観として広く共有されていくのである。

 

実に不思議なのだが、この業界の関係者に最も多い属性というかカルチャーである。

 

今、「スマスロが良い」という者はいない。もっと言えば「6.5号機が良い」という者もいない。「パチスロはぱちんこよりも好調」という者は多いが、これはアベレージを見れば事実だから当たり前のこと。スマスロもメダル6.5号機も「良い機種もあれば悪い機種もある」という当たり前のことなのである。

 

スマパチはまだ登場してから半年くらいしか経ていない。スマスロと比較すればスタートからの期間で機種数はさほど変わらないのだが成功例の数と質が違う。しかもスマスロは4月の北斗以降も断続的に業績的に上位になる機種が多く、メダルの6.5号機でも成功例が多いということで普通の結論「パチスロ全体はぱちんこよりも良いが、個別の機種については良し悪し」ということに行きつく。スマスロがとにかく良いのなら今月のLエヴァの説明ができないはずである。

 

スマパチの機種数の少なさ(まだ登場から半年)と成功例の少なさを払拭できるかどうかはここから先の登場新機種群次第にはなるが、どうせ349系で成功機種が出れば先ほどの妙な物言いは消えるだろう。もっとも349系というのは昨今のホールのスタート回数(要するに釘)を考えれば、私としては敬遠するに十分な設計値であるが、それを言うのなら319系も同じ。今月、個人的に遊技する機会が多いぱちんこは咆哮ライトミドルである。349系はダメ、という主観はあり得るが、それを言うのなら私にとっては「15回/千円を切るような319系も打つわけがない」である。

 

まあ、このような刹那的な妙な物言いが消えるようになるまではスマパチ市場は完全には成立していないということの証左なのだろう。年末に向けて妙な物言いがなくなることを期待したい。特に鬼太郎とエヴァ16は349系と319系の同時発売であるしスマパチRe:ゼロをP機のRe:ゼロを撤去転売して導入するというケースはほぼ考えられないのでRe:ゼロも含めると349系と319系が混在する市場がどうなるかを見ることができる。3機種ともに(特に鬼太郎とエヴァ16で)349系がダメで319系が良いという結果がそこで顕著になれば349系が使えないという言説の根拠を具体的に探究するくらいはやるが、仮にそうならないのなら、単純にスマパチ市場の未成熟さを示している物言いということになるだろう。

 

今月は残念だったが、来月に期待したい。

この記事を共有

いいね!する

1
  • 1:2023-10-19 22:16:39何々系って言うと鉄道みたいですね。スマパチやスマスロはP機やS機とものすごくスペックが違うわけでもないくせに、設置場所を自由に入れ替えられないのでお店も機械の導入や撤去に頭を悩ませるでしょうね。ある程度スマ機墓場まで用意できているホールならば余裕があるなのでしょうが。

この記事にコメントする

関連記事

ランキング

  • 24時間

  • 週間

  • 月間

TOPに戻る