【スマスロ転生したらスライムだった件 開発者インタビュー前半】開発ディレクターに気になる部分を色々聞いてきた!
チワッスあしのです。
2023年10月に山佐からホールデビューした「スマスロ転生したらスライムだった件」。原作の人気の高さはもちろん、史上初の「リアル小役確率変動システム」を搭載していることでも話題となっています。これを書いてる時点ではまだ内部の数値なども完全に出揃っているとは言い難く、「ここはどうなってるんだろう」とか「これはこういう事かな?」と想像しながら楽しんでいるファンも多いことだと思います。
さて、コチラの記事はそんな「スマスロ転スラ」についての「気になる部分」を、実際に機種開発に関わった開発者さんに直接聞いてみましょうというものです。前半となる今回は主に演出や原作について色々伺ってきました。
今回インタビューに向かったのは筆者「あしの」と「パン君」。対応して頂いたのは「スマスロ転スラ」の担当ディレクターであるA氏と広報担当のBさんです。
質問内容はあしのとパン君が試打した際に気になった事や思いついたことなどなど。あとは編集部から募ったものになります。時期は実機稼働開始から間もなくの事だったので既に公開されてる情報なども含まれてるのですが、当時は空手で挑んでるのでそこはご推察くださいまし!
というわけで「スマスロ転生したらスライムだった件」はどのようにして作られたのか! ファンのみなさま垂涎の「まじかよ」話もありますので、最後までどうぞお楽しみください。コチラ前後編の前編。主に演出等の話がメインになります。
まずはアイスブレイク!開発者さんってどんな人?
本日はお時間をいただきありがとうございます!ライターのあしのと申します!
パン君と申します、よろしくお願いします!
「スマスロ転生したらスライムだった件」でディレクターを担当しました、Aと申します。本日はよろしくお願いします。
同じく、広報のBと申します。
うおー、Aさんディレクターさんなんですね。ちょっと自分開発について全然分かってないのですが、ディレクターさんというのは何をする人なんでしょう。
大まかなゲームフロー作ったり演出もそうなんですが、開発を回すっていえばいいんですかね(笑)。音や映像について「ここはこれが必要だな」と思ったらそれぞれに仕事を振ったり、あとはそれらのバランスを考慮し、システムを考えたり演出の振り分けなど全部やる感じです。
全部やるんだ……。そしたら「転スラ」はもう、Aさんの作家性みたいなのがバリバリ出てる感じですか?
そうですね!出てると思います。
うわー楽しそうな仕事……!参考までに、いままでに担当された機種とかを伺ってもいいですか?
前機種は「パチスロ モンキーターンⅣ」を担当させていただきました。
おお、もうすぐ「スマスロモンキーターンV」が出ますね。楽しみだなぁ……。と、まずちょっとパチスロ開発のディレクターさんがどういう生き物なのかという生態がちょっと知りたくて、書ける範囲で色々聞いてもいいですか?
どうぞ(笑)
Aさんはパチスロ打ちます?
めちゃくちゃ打ちます!週に4~5日ホールに行くヘビーユーザーですね。
あーやっぱ好きじゃないと開発とか出来ないッスよねぇ。……好きな台は何でしょう。別に山佐さんの機種に限らずとすると……。
それだったら「スマスロ革命機ヴァルヴレイヴ」ですね。いきなり「やられたな」と思って。革命起きたな……って(笑)
ん~革命っスよねぇアレは……。どのへんが「すげえ!」ってなりました?
あの純増スピードで一度であれだけの出玉を出すのって衝撃じゃないですか。要所要所で出るってわけじゃなくて、100Gとか200Gとか乗るわけで、どうやったらこんな事ができるんだ……って衝撃を受けましたね。
確かに。最初打った時なんか4号機打ってる感じになりましたもんね。そしたら次なんですけど、今回の「スマスロ転スラ」はホールでは打たれました?
打ちたいんですけど、なかなか空いてないんですよね(※インタビュー当日は稼働開始直後)
そうなんですよ。僕も打ちたくてちょいちょいホールに行くんですけど今の所は空いてるのを見たことがない。「あ、やったな山佐さん」って思いましたね。
(笑)
これ「スマスロ転スラ」に限らずなんですけども、ご自分が担当された機種をホールで打つわけじゃないですか。そしたら隣で打ってる人の様子とかってやっぱ気になるんですかね。
めちゃくちゃ気になります。調子がよさそうだと「よかった!」って嬉しくなりますし、ガクッと凹んでると胸が痛く……(笑)
あ、逆かと思ってました自分。ガクっと凹んでると「ヨッシャ!」ってなるんかなって。
ないですないです(笑)。できれば打ってくださってる方全員に楽しんで頂きたいと思ってますよ。
そうねんですねぇ。これも結構意外……。ありがとうございます。じゃあそしたら、まずは「スマスロ転スラ」の世界観とか演出とかについて聞いていきたいんですけども……。これはパチスロファンあるあるだと思うんですけど、例えば好きなアニメとか漫画とかを観てる時、何かいいシーンがあったら頭の何処かで「これがパチスロになったらここが確定演出に使われるな」とか、そういうのを予想したりするじゃないですか。
あー、はい。ありますね。
これは個人的にそう思ってるって話で、別におべんちゃら言うわけじゃないんですけども、僕は山佐さんは版権モノを扱う時に、そこを外さないメーカーさんだなと思っていて。要は世界観とか作風をシッカリと大事に再現されているなぁって。「鉄拳」とか「モンキーターン」「タイバニ」もそうですし、こないだの「キン肉マン」でいうと、6を9にするキン肉バスター破りもだし。昔からめっちゃそれ思ってるんですよ。
ありがとうございます。
とんでもない!で、質問なんですけども、今作のパチスロ版開発にあたり、原作の魅力の再現に気を使われた所ってありますか?
それでいうと、やっぱりリムルが強いっていうのは外せないポイントなので、その辺のパワーバランスであるとか登場人物に合わせた特徴づけとか、そういうところはすごく気を付けて調整を行いました。
それって私も気になるんですけど、ちょっといいですか。
まさかの広報さんからの質問……!
ほんとに前から気になってる事があって、せっかくなので聞いてみたいなって(笑)。版権モノを作るじゃないですか。原作を観るのって絶対1回じゃないですよね。何周くらい観るのかなって(笑)
何周っていうか、僕の場合はどの作品もそうなんですけど、ずっと垂れ流してるんですよ。
Blu-rayが擦り切れるまで……観るみたいな。
年代……!テープじゃないですから……(笑)
そうですね。ほんとにそれに近いですよ(笑)。その作品をやると、ワンカットだけ観たらここは何話のどのセリフとか言えるくらいには。転スラもおそらくアニメ1期に関してはそこら辺まで言えるようにしてます。
「転スラ」は元々観てたんですか?
はい。元々好きでした。それで観てたっていうのはあるんですけど、やっぱりそこからパチスロ作るって話になってさらにガッツリ観ました。でもほかの作品もそうでして、例えば「タイバニ」の初代も開発に携わったんですが、その頃もやっぱりシーン観たらどことかそういうのは言えるくらいまでしっかり観ましたね。
「タイバニ」も「転スラ」も確かに何周もいける作品ですもんね。
そうですね。面白いです。
そういう意味では、Aさんの好きなキャラ(推しキャラ)ってありますか?
そうですね……一番好きなキャラクターはクロで、2期からはディアブロなんですけど、1期では出番はなかったんですよね。
そうですね。ディアブロはまだ1期ではほとんど出ないか……。
ちょっといいですか?やっぱり好きなキャラって贔屓したりするんでしょうか?
ディアブロの場合は熱い演出の時に出てきたら9割以上確定ですよ、とか。あとは「特級魔族討伐戦」っていう前兆があるんですけど、そこで「爆炎の支配者VS原初の黒」っていう演出を特別に作ったりとかしましたね。
作品全体で見て、ファンからすると「え、そこまで?」って感じるかもしれないけど、ちょっと優遇したり何か役割を持たせたりしたくなっちゃったりはする感じなんですね。
そうですね。若干贔屓しちゃうかもしれません。
人間ですからね(笑)
やりすぎない程度になんかちょっと意味を持たせたいな、みたいな。
その通りです(笑)。やっぱり原作でも強いキャラクターなんで、そこまで違和感ない感じに。
元がね、そういうキャラクターですから。これがゴブタが超強いとかだと「あれ」ってなるんですけども(笑)
そうですね(笑)
スマスロ「転スラ」の演出面について聞いてみる。
さっきお話があったようにリムルがめちゃくちゃ強いっていうのは、肉体強化で出た時の安心感で感じました。あとミリムですよね。ちゃんと特化ゾーンになってて。
そうですね、リムルが強くてミリムが最強……というのは外しちゃいけないポイントだと感じたのでそこはしっかり。なのでリムルは魔素ポイント獲得のダメージが大きいとか基本的にはレア役が出てくるとかで強めにしてます。
AT中の各キャラの性能とか役割みたいなのってどうやって決まっていったんでしょうか。
原作のイメージでシオンだったらパワータイプとか、ソウエイだったらスピードタイプとかあると思うんですけど、パチスロ的に全員同じ強さにするとつまらないというか「誰が来ても一緒じゃん!」ってなっちゃうじゃないですか。そのメリハリを作るっていうところで、ランガとベニマルはその2人に比べると特徴がちょっと弱めにしてあります。ただ作品的にランガとベニマルってその2人より弱いっていう位置付けではないじゃないですよね。
劣ってはないですね。
なのでそこを回収するために、実は超ランガと超ベニマルっていうような、実はシオンとソウエイの2人よりも強い状況があるという調整もさせていただいてます。
ランガもですけど、ベニマルは絶対に山程ファンがいますからね。主に女子。
そうですね(笑)。なので活躍する時は凄くするぞという調整にしてます。
なるほど。そういうのもあるんですね……ありがとうございます。じゃあ次なんですけども、ここを見てほしいみたいなポイントはありますか?
版権的にも幅広い層に受け入れてほしいと思ってまして、今回は「王道」っていうコンセプトで台を作ってます。転生状態とか転生ループっていう少し複雑なシステムがありますが、それがあることで打てないってなるのが嫌なので知らなくても打てるような演出構成で作ってます。誰でも分かりやすいという意味で。
へぇ!意識されてるんですね。
逆にそこは誰にでも打ってもらえるような「王道」ということで、パッと見て分かるような構成にわざとしてます。
ほえー、そうだったんだ……。
やっぱり今作のウリでもある「転生状態」「転生ループ」ってパチスロのすごいディープな部分にあると思うんですよね。そこを知らないとちょっと打てない、楽しめないってなると「転スラ」っていう版権がもったいないと思ったので。
作品のカラー的にあんまりトリッキーな感じよりも「王道」が合う感じですもんね。
まさしくそうですね。なのでパチスロを知ってる人とかはもちろんなんですけど「転スラ」しか知らない、「転スラ」は好きなんだけどパチスロ打ったことないっていう人でもある程度わかりやすく、打ちやすい方に寄せて作ってます。
あんまり尖った感じにしちゃうと「なんか違う」ってなりそう。こういったコンテンツの一番難しそうなところですよね。
そうですね。尖った感じにしようと思ったらいくらでもできるんですが、もったいないじゃないですか。そういうのって。
ですねぇ。間口は広げるだけ広げないと……。で、ちょっと僕、試打してるときに気になったんですけども、イフリート戦の時の弱点役ってチェリーじゃないですか。
はい。
チェリーの図柄にシズさんの仮面があるんですよ。あれって狙ってたんですかね?
ちょっとこれは裏話になるのですが、転生図柄あるじゃないですか。そして中リールに転生図柄・チェリー・転生図柄っていう配列がありますよね。
中押しサンド目っすね。
そうです。元々転生図柄はA・Bみたいに2種類あったんですよ。今は1種類なんですけど、それが2種あって、転生図柄A、チェリー、転生図柄Bっていう風に並んでたんですね。その時に上の転生図柄にはシズ、下の転生図柄はリムルが写ってるようになってて、2人が抗魔の仮面モチーフのチェリー図柄で挟むっていう、ちょっとファンの方からしたら「おぉ!」って思うようなポイントを作ってたんですよ。
すっげ!!鳥肌立ちますね!
初めはそうしたんですけど、ちょっと配列とか制御に関係があって転生図柄が1個になっちゃったんですけどね。
ぐはー!惜しいっすね、それ!そういうチェリー図柄にしようとか、図柄の中にストーリー性を持たせようっていうのは誰が考えるんですか?
本件に関してはデザイン担当と自分で相談し考えました
天才がいた……。
僕そういうの好きなんですよ。例えば山佐の「スタードライバー」はキング・ザメクのひし形の出目とかですね。ああいうのとかって原作リスペクトが強くて原作知ってる人からしたら「4つの封印」があってそれでキング・ザメクが封印されているみたいなのが出目で再現されてるのが分かるんですよ。
確かにすっげ。めっちゃ理にかなっとる(笑)
そういうなんかやっぱり版権愛感じるなみたいなところとか、ああいうところを見るとすごい「わっ、この作った人たち版権大好きなんだろうな」とか「版権愛すごいんだろうな」とか思ったりするんで、自分たちもそういうのはできる限りはやろうとはしますね。結局転生図柄が1種類になったのでチェリーはそのまま置いてみたんですけど、先ほど仰った通り、イフリートだからシズっていう繋がりがあって全然違和感もないんで、今の仮面が付いてるチェリーになったという経緯があります。
僕の予想もそんなに外してはいなかった。
外しては……ないですね。正解です。
やった!でも打ってる時それは伝わりました。おぉって思って。僕、転スラ試打しててめっちゃうるさかったでしょ?
あーはいはいはいはい……(笑)
うわぁとか言いながら(笑)。パン君にこれ感動的なんすよとか言って。
(笑)
いやぁ、いい話聞けた。……そしたらですね、筐体デザインとかランプ等で全体のハード面でこだわりポイントとかがあればお聞きしたいなと。
ちょうど筐体後ろにあってよかった(笑)
細かいポイントで「告ランプ」っていう隠しランプがあります。よく見ていただくとうっすら「告(こく)」っていうのがあるんですよね。これがチカチカって光るといろんなところに恩恵が出てくるっていうような。意外と気づかれてないかもしれませんけど。
そんなんあったっけ……気づいてませんでした(笑)
ここですね……。ちょっと光らせてみましょうか?
ほんとにあった……!
あとは中パネルの右側のリムルランプがいきなり光る演出があるんですけども、これが先バレみたいになってて。そういうのを気づいて言ってくださる方が結構おられて。
気づかれた!よかったっすね!(笑)
めちゃくちゃ嬉しかったっすね(笑)
「告」っていうと原作でいえばリムルの脳内で流れてる感じだから……ああ、だからひっそりなんだ。これも原作再現だ……。
そうですね。ほんと自分だけに聞こえる「告」みたいな感じです。ランプが光ると20G上乗せだったりとか、気づいたら「おッ」と思うようなポイントがあったりします。ひっそりだから知ってても意外と気づかないですよ。
そっか…たぶん光ったんだろうな、試打の時も完走しましたし。
多分光ってたんだと思いますよ。
全然気づかなかった…そっかぁ、ありがとうございます。そしたら次、BGMのこだわりポイントについて教えてください。
パチンコとかパチスロはどちらかというとギターサウンドで激しく!みたいなのが多いのですが、版権的にはRPG調な感じの曲が印象的なので、そこらへんを意識して構成してますね。
世界観を大事に、ですね。
そうですね。
効果音とかどうですか?
曲は落ち着いてるんですけど、効果音を全部そこに合わせたりするとちょっとパチスロとして弱いところではあるんで、当たりとか結構重要なところの音はパチスロっぽいというか、ちょっとやりすぎじゃない?って思うくらいにはしてますね。その辺はバキバキにしてます。
まあ脳汁ポイントですからね。そこはしっかり派手にしないと。ついでに筐体についてなんですが、デザインが多分スライム状態のリムルをイメージしてると思うんですよね。このカーブの部分?スライムの形じゃないですか。これは当然意識して……。
いや、それに関してはたまたまです(笑)
ウッソっ! 図柄に込めた想いがすごい深かったから筐体も絶対そうだと思ったのに……!
たまたまです(笑)。質問いただいた時に確認したら、言われてみればたしかに…みたいな(笑)
深読みがちょっとすぎましたね(笑)。いやまぁ僕がそう思っていれば、心の中でそうならいいんです……。次に演出バランスについて伺います。全体的に緑色が強めになってて、それ以上は激アツ!みたいな演出バランスになってると思うんですが、この辺どうでしょう?
赤でもめちゃくちゃ信頼できるっていうような声はネット上とかでも書いてあったりとかしたんですけど。
確かに。安定の赤って書いてありました。
そんなドンちゃんみたいな(笑)
僕自身が以前「モンキーターンⅣ」の演出バランスを調整させていただいたんですけど、「モンキーターンⅣ」の時ってあんまり緑の演出はなかったんですよね。今回「転スラ」で緑を使った理由というのは、これは開発思想の話になるんですけど、基本的に白、青、赤とかって大体多いじゃないですか。「弱レア役引いた時は青出そう」となると、強レア役を引いた時に赤を出さざるを得なくなるんです。じゃあ強レア役を引いてるのに青ばっかりを出すっていうのもちょっと嫌なんで、絵替わりさせようというとこで緑を使ってます。
ふむふむ。
例えば緑色が出ると基本的に「特級魔族討伐戦」等の一部の場所を除いて何かしらが当たってるというバランスにしています。赤だとそれ以上、何か大きなものが当たるっていう構成にしてるんですね。「転スラ」だと強レア役を引けば「転スラクエスト」に突入するので、強レア役でも緑でいいでしょ?っていうことで。
あー、なるほど!
ユーザー的にはまず「特級魔族討伐戦」が当たってほしいって打ってるじゃないですか。基本的には前兆中は青が頻発するので「青が出たから前兆中なんだ」「今何かを煽ってるんだな」と。緑が出ると「あれ、いつも出ないものが出た」っていうことで、それを裏切らないため「特級魔族討伐戦」に期待できる。でもそこで赤まで出ると「特級魔族討伐戦」より上位、例えばATすら当たってるかも…みたいな。そういう「上位の色ほど強い恩恵に期待できる」演出バランスになっています。
なるほど。
今の話聞くと、緑の格付けに関してはこれまでのパチスロを振り返ってもトップクラスなんだなって思いました(笑)
そうですね。その部分が赤がちょっと出にくいとか、そういうのはあるかもしれないんですけど。
いやぁ、今後に影響を与えそうなバランスですね!
「転スラ」打つ時は緑に注目ッすね。
開発者によって演出バランスの考え方があると思いますが、自分はこういうバランスが一番いいんじゃないのかなって思っています。
こういう機種が生まれると今後の開発にも影響を与える可能性ありますよね。
流行ればいいですねぇ。
「転スラ」の緑に慣れた後、他の台で緑外したら「なんじゃい」てなっちゃいますもんね(笑)
ただ1点だけ注意がありまして。「特級魔族討伐戦」中に関しては緑が出ても当たりじゃないんですよね。帯色の緑は60%くらい。あとは台詞のテロップで緑色が出ても外れます。こっちは期待度も約40%くらいですね。緑がいっぱい出るほどATのチャンスというバランスにしてます。
「特級魔族討伐戦」の緑も十分強いですけどね。赤しか当たらんとか赤でも外すみたいな機種もありますからね…。
初見でこの演出はどれくらい期待できるだろうとか全然わかんないんですよね。そういうのをカバーするために、段階的に色を格上げしていく見せ方は有効ですし、その過程で緑がほぼ当たりというのはちょっと違うかなと。
ちなみに、緑が強いというのは「ジュラの大森林」に合わせたわけではないんですね?
それは、ないですね(笑)
ちぇッ。
「特級魔族討伐戦」中の赤は何かしらが濃厚になってるんですか?
確定ではないです。確定ではないですけど…外したら「え、外れたの!?」くらいの信頼度になっています。例えば帯色の赤は期待度約99%とか。
逆にレアっすね。外したら!
外したっていう声は1回も聞いたことないですけど、今後稼働が続いていく中で外れないこともないかもですね。
開発者さん同士で意見を交換する時とかで、演出面で反響が大きかった事とかはありますか?
「転スラクエスト」ですね。テイストが全然違いますし、BGMも8ビット感があったり。
あー、あれは良かった。
開発過程で行っている試打会でも一番良いって言われたポイントでした。
あそこが一番。まさかの(笑)
「転スラクエスト」の絵はもちろん描き下ろしですよね。
完全に新しく作ってますね。
先ほど人気機種のいろんな要素を参考にしているとお話がありましたが、「転スラクエスト」って何か参考にされたりとか?
言ってしまうと「黄門ちゃま女神盛」の「310クエスト」ですね。「どういうことやってるかなー」と参考にしていました。
あー、あと絵についてもうひとつ。通常時でいうと例えば「転スラミッション」みたいな連続演出とかがあるじゃないですか。あれは原作の映像ではなくて、新規で作ってるんですか?
そうですね。アニメ版権の機種で連続演出を作る時に必ず発生するところで、アニメの中で「成功の文献はあるけど失敗の文献はない」とかその逆とかがあるじゃないですか。例えばランガのミッション演出だったら、アニメでは失敗みたいな感じなんですよね。リムルが崖から「あー!」って落ちてランガが「わが主ィ」って言うシーン。失敗はあるんですけど、成功はない。だからそっちは新しく作る必要があるんですね。今回の場合はそれが新規作画になってます。
へぇ!そういったところって原作のファンの人は気づけるものなんですかね。
「この絵見たことねえな」って。多分気づくんじゃないかな。僕も打ってる時「あらコレ成功の絵ってあったっけ」みたいに思いました。
「転スラ」では通常時は原作の作画多め、AT中は基本的に新規作画になっています。だって人型リムルがイフリートと戦うっていうのが時系列的にあり得ないですからね。
その後の話ですもんね人型になるの。
ただ、そのためにリムルをスライム形状にして仲間たちがギド・カバル・エレンみたいな感じになるのはコスト的にもきついなと。そこで版元さんに「ここはスライムじゃなくて人型のリムルで戦わせてもらえませんか」とお願いして。あとは「鬼人のみんな戦わせてもらえませんか」とか。
はー!そういうご苦労があるんですね。
あとは対戦相手にエレメンタルコロッサスがいますが、技がないんですよね。
確かに。なんなら僕はエレメンタルコロッサスの事忘れてましたもん。
実は元々対戦相手って4人しかいなかったんですよね。でもさすがに4人はきつくないか?って話になって、じゃあ原作で戦ったことあるキャラを追加しようと。それでエレメンタルコロッサスを足してみたんですけど技が何もなくて。どうする?みたいな感じになって(笑)。そこで版元さんに相談したら「技作っていいよ」って。
まじっすか!!
強技の「エレメンタルランペイジ」は新しく作った技です。
パチスロ専用の技があるんですか!
あとはスキルとかもそうですね。例えば「到達者」とかも新規ですね。
「継ぎし者」とか。
「継ぎし者」もですね。元々原作にないスキルで、オリジナルで作らせてもらいました。あと「転スラっしゅヘブン」中の裏乗せを告知する際、スキルで「潜伏者」っていうのが出てくるんですけど、それもオリジナルで作らせてもらいましたね。
おもしろい。世界観にちゃんとあった名前になってるんですね。
そうですね。そういう風にさせていただきました。
僕原作観てないんで、元々そういったフレーズがあるものなんだと思ってました。
スキル名では「到達者」と「潜伏者」と「継ぎし者」。この3つはオリジナルのスキルになってます。
原作好きな人ほど「すげえ」ってなる話ですね
逆に言ったら「原作にないよ、原作を汚すな」みたいなことを言われたりするのが怖いです。
雰囲気が合ってなければそういうのもあるかもしれないですよね。
ばっちり合ってるんで文句言いづらいと思いますよ。「到達者」が横文字で「ザ・エターナル・ヘヴン」みたいな名前だったら石投げられてると思いますけども(笑)
そうですね(笑)
以上がインタビュー前半の模様でした。後半はみんな気になる「転生システム」を中心にガッツリ聞いていきますぞ。お楽しみに!
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