【穢れシステム】プレイヤーの不利になることが起きると良い事がある系のシステムはどれが最初?
チワッスあしのです。
いつもありがとうございます! パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回は「穢れシステム」について。これは特にスマスロでは「ついてて当たり前」くらいの基本システムなんですが、これを最初に搭載した機械はなんなのか、ちょっと確認してみましょう。まあ90%くらいの人が知ってると思いますが、言ってももう10年前に出た機種ですからね。おっかねぇ。
穢れって単語は最初ビクッとした。
そもそも穢れ(けがれ)とはなにか。
もともとは伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が黄泉の国へ奥さんを迎えにいった際、振り向いちゃ駄目っていわれてたのに振り向いた結果どえらい目にあってしまい、なんとか地上に戻り「汚れたからキレイにする」といって「禊(みそぎ)」という名のおそらくは行水を行います。このときに落とした汚れというのが「穢れ」ですね。解釈は色々あるのですが、一般には「魂の汚れ」や「人の生死に関連した汚れ」であるとされます。これは割とセンシティブな漢字であり印刷物やテレビのテロップではほぼ使われないので、「パチスロで初めてこの単語を見た」という人も多分おられる事だと思います。
筆者も印刷物で見たことあるのは「汚穢(おわい)」という言い回しか、あるいは小野不由美先生の「残穢(ざんえ)」というホラー小説のタイトル、あとは前述のイナザギのエピソードに纏わる記紀解説本くらいか。「穢れ」と送り仮名つきでそのまんま「けがれ」と読ませるのはあんまりないかもね。
んでパチスロにおいて「プレイヤーに不利になることがあったときに貯まるポイント」を「穢れポイント」といい、これが一定まで蓄積すると、なんか良いことが起きる、という「ハマり救済システム」はかなり一般的になっています。特にこれは有利区間の上限ゲーム数がないスマスロとの相性が非常によく、ユーザーにとっては一撃必殺の大逆転が期待できるぜみたいな意味で、そしてホールからするとギリギリまでお金を突っ込んでくれるぜみたいな意味で、とにかく両方から望まれてついているものと言えます。
さて、そもそもこのシステムはいつできたのか。
はい、これは言うまでもなく、2013年の「SLOT魔法少女まどか☆マギカ」ですな。もちろんそれ以前にも「ハマればハマるほどお得」なシステムはあったのですが、単なるゲーム数だけじゃなく「レア役間ハマり」「CZ失敗」「7揃い待機状態でのハマり」などあらゆる局面でおきる「嫌な事」を数値化して蓄積、一定まで貯まるとそれが開放されて爆裂契機になる、というアイデアは世のスロッターに大いに受け入れられ、かの機種の超長期稼働の一因になったのは言うまでもありません。もちろん他のメーカーもバンバン真似しました。面白いものでこういうのは先駆者の徹を踏むのが習わしなのか、ポイントの獲得量の示唆やら現在の溜まり具合の示唆なんかは大体共通しており、みな「初代まどマギ」の軛から脱却できておりません。
ま、それがわかりやすくていいんすけどね!
黒い奴が気を吐く。
そしていきなり「スマスロバジリスク~甲賀忍法帖~絆2 天膳 BLACK EDITION」の話になりますが、当該機種は「穢れシステム」にかなり寄った作りになっています。今作ではこれを「宿怨ポイント」とこれまた不穏な名前で呼びますが、今までにない点として穢れがそのまま上位ATのトリガーになってるところと、たまり具合を能動的にチェック可能なところ。
これは「上位ATのループが強烈」であり「ゲーム数上限がない」というスマスロの特性を完璧に生かしたやりかたであり、誰しもスマスロの仕様を読んだときに考えた「アホほどハマらしたらどっかで鬼炸裂する吸い込み方式みたいな機械がつくれるんじゃないか」というのを見事に実現してます。しかもこれは「宿怨ポイントのたまりっぷりが確認可」というのがまた奮っており、「中途半端なところでヤメんなよ」というのを文字通り体を張って教えてくれてるわけで。たちが良いのか悪いのか良く分からんとはいえ長期稼働の香りはプンプンします。
もちろんこれは多分他のメーカーもバンバン真似するでしょうし、よく考えるとモードアップ式のストック機時代のパチスロってこんな感じだったような気がしなくもない。今年で初代まどマギからちょうど10年。あのとき生まれた新システムは、もしかしたら今の世のホールを救う、起死回生の一手になるのかも?いや、ユーザーの財布が持たねぇぞ……?
そもそもバジリスクが面白いというのもあるんだけどね
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