POKKA吉田がパチンコLT機の現状と改刷を目前に控えたホール事情を解説!
しばらく注目機が続きそう
先月のLT機の好調は今月に入っても続いており、さらに韋駄天までもLT機でも登場した。これは店にもよるのだが、全国的な傾向で言うと、11月以降は、Re:ゼロがあってレイがあって北斗強敵とアリアがあったおかげで、苦戦してきたぱちんこ市場が良化の「兆し」くらいは感じることができるようになっている。これが凋落からのたまにある「戻り」なのか、それとも回復・成長への兆しなのかは今後の新機種等に委ねられるが、今しばらく、新機種市場で言えばぱちんこ遊技機は久しぶりに好調気配だ。
また、来週は注目機が入るというか、来週初日となる機種のその多くが注目機ということになるかと思う。例年ゴールデンウィーク商戦に合わせることから各メーカーが主力機を投入するのがこのタイミングだが、好調なLT機からe仕置人、新しい性能のPマクロスフロンティアはもちろん、番長や牙狼など、シリーズとしても主力のものが投入される。また、Re:ゼロの再販導入週にもなることからまだ好調のseason2が今後も市場を牽引するのかどうかも注目である。さらに言えば、ここで仕置人がリベンジ成功となった場合、LT内規は極めて高い評価を受けることになるだろう。もっと先の見込みだが、このあとは「シリーズ最高傑作」を謳うe北斗の拳10というLT機も控えているわけだ。
新型コロナウィルスの5類への以降は、昨年のゴールデンウィーク「明け」であった。しかし、事前にゴールデンウィークが明けると5類へ移行することが明らかになっていたことから、日本においてゴールデンウィークは、何の自粛もない人出の極端な増加があちこちの観光地で話題になった。話題というと聞こえはいいが極端な大混雑であり、政府は無用に全国に混乱を巻き散らかしたとも言える。
それとは違い今年のゴールデンウィークは既にコロナ禍明けから1年を経た。今は日本中いろんなところに行っても急速に進んだ円安の影響もあってか外国人の数がものすごく多い。東京で電車に乗れば下手したら私のような日本人がマイノリティになるくらいな感じになることが平日の昼間の例えば銀座線とかでもあるし、これは地方に行っても同様である。今年は既に2回ほど大阪に出張で帰ったが、戎橋筋から心斎橋筋はまるで中国・台湾のアーケード商店街か、と見間違うくらいの中国人比率であった。まあ、それくらいには個人消費も余暇の分野に流れる環境はできているのであろう。少なくとも経済的な話というよりも(可処分所得云々という話というよりも)、社会の中で政府・自治体による行動制限がなくなっている以上、遊技消費も需要喚起したいところ。特に昨年11月以降現在まで良化の兆しくらいのところまで見えているのだから、期待するのが自然だ。
今年はホール職域にとっては織り込み済みだが負担増となる新紙幣への改刷を目前に控えている。遊技客の利便性を追求すると20年前の改刷の頃よりも高いコスト負担になることが一般的というのが今の設備相場観だ。原材料などの高騰や円安の影響もあるかもしれないが、何よりも遊技客の利便性が高くなるものは、すなわち性能が良い。20年前の最新のものと今の最新のものと同じ値段というわけにはいかないというのが理屈になるかと思う。
改刷への設備負担が重いが廃業したくない店は、普通に今回の改刷については旧紙幣への両替機対応も選択肢となるしそういう設備も販売されている。旧紙幣は店内だけで還流するとすれば、両替後に売上計上されない分の自然減を考慮してもしばらくの間は旧紙幣の在庫を抱えていれば乗り切れる。新紙幣への改刷はスマパチの今後の市場動向などでPSともに遊技機市場の回復だけでなく発展・成長が見込める段階になって初めて利便性設備に入れ替えればよく、そうじゃないのなら賃貸契約上の縛り期間(多くの賃貸物件はこういうものがある)を終えたら当該店舗をたたむことも選択肢になるだろう。
その意味では、旧紙幣への両替機を設置して、旧紙幣(今の紙幣)を台間ユニットに投入させて玉・メダルを借りるという営業形態の店を読者のみなさんは寛容に見て欲しいものだ。設備投資がかさんで予定粗利益額設定を維持すると釘も設定も無茶苦茶渋くなっていく寸法だが、そんなものは楽しいはずがない。店舗を継続する可能性や意思を感じれる店が旧紙幣両替機だったとしても許容していただけると私としてはありがたいと思う。
改刷についてはいったいどれだけの店舗が減るのかまだ検討がついていない。法人ごとに店ごとに残す畳むの決断を決めているところもまだ決めかねているところもあるので、読者のみなさまがよく行く店舗らがどのような選択肢を用意して、今後どのように店舗運営をしていくか、その方針のようなものを感じ取っていただける機会にしてくれると良いかもしれない。一般論では入替機種や台数、釘調整、設定などが、店舗運営の思想を反映するものだが、改刷については設備もそれを反映する。また、新紙幣ビルバリ(=紙幣識別機)だけのリニューアルだけじゃあなんだからと店舗そのもののリニューアルも同時に実施、ということもあるだろう。さらには急場しのぎのように見えた対応でも今後の店舗運営の永続化を狙ったものである可能性もある。
この辺、よく行く店なら客としてある程度感じるものがあるずだ。スタッフの勤務態度、広告宣伝の物量、店内のサイネージやPOP等のやる気度合いなども店の営業方針思想を反映することもある。私は勝ち負けの世界の住人ではないのでみなさんとは違う世界の者かもしれないが、釘や設定以外にも将来的に勝率を向上させるヒントが出てくる機会になり得るということもあるかもしれないとは思うので、この点、目についたら気にしてもいいだろう。
ひとまず私は来週からのRe:ゼロseason2再販分導入によって市場がどうなるか、それを最優先に注目しておこうと思う。
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