純増約6.3枚の高純増ATを押し順のみ消化可能な「北斗の拳 天昇」は、仕事帰りのサラリーマンスロッターに超おすすめ!開発者が仕事終わりに打ちたいスペックを実現していた!? (2/3)
コンセプトは「使ったメダルが返ってくるイメージが持てる台」
本機は当初から6号機として開発されていたんですか?
開発スタート時点は5.5号機だったんですが、途中で5.9号機の話が出たので5.9号機に作り直して、それを設計している最中に今度は6号機の話が出たのでまた一回ゼロに戻して作り直して…なので3、4回ぐらい作り直していますね。
そうやって作り直していくごとに、ゲーム性なんかも変わってきたんですか?
ゲーム性は最初から変わってませんね。
そこは最後まで変わらなかったんですね。
まず通常時ですが、今まではケンシロウがずーっと荒野を…まぁ簡単に言ったら歩いてる。
通常時はいつもの北斗とは一味違う演出が楽しめます!はい、歩いてますね(笑)
パチスロの通常はどの機種も「大体みんな歩いてる」と思うんですが、その中でも「北斗の拳シリーズ」は基本的には「3人で歩くか1人で歩くか」ぐらいの違いしかなかったので(笑)
今回は、毎G別の画面に切り替わり「演出が発生しなくても常に変化がおこる画面構成を作ろう」というコンセプトにしたので、通常時の見せ方も5.5号機の開発時から何も変わっていないんです。
そこも「脱・北斗」という流れを組み込んで、最後までブレなかったんですね。
スペック的な面だと、ベースが高いのは5.5号機の頃からほぼ確定していました。その場合、「強敵」や「転生」みたいな直接ATが当選するタイプにすると、中段チェリーの扱いがさらに難しくなってしまうので、直接当てるのではなくCZ経由にすることも初期段階で決まっていました。
そのCZ経由っていうのも「王道の北斗」を辞めちゃおうっていうコンセプトの影響が?
そうですね。当たればATだからこその安心感はあるものの、その代わりどうしてもAT単体のパワーが低いというか期待出玉が少なくなってしまう傾向がありますから。
チーム内で明確に出玉コンセプトを持っていたんですよ、「見返りがイメージできない時点で打つきっかけにはならない」と。どんなに面白く見せたとしても「使ったメダル以上に返ってくるイメージが持てない時点で成功しないよね」と話していました。
「王道北斗の当たればAT」という遊びやすさや安心感を無視して、「ワンチャン成功できれば使ったメダルよりも倍ぐらい返ってくるようなイメージが持てる台を作ろう」というところは、最初から変わらなかったです。
なるほど。それは開発当時のトレンドとかも影響しているんでしょうか
そうですね。開発が始まった時期は「聖闘士星矢 海皇覚醒」が登場したくらいの時でしたね。
あー、その時期だったんですね。
題材になる作品にもよって変わりますが、なるべく使ったメダルが返って来るイメージが持てる台にしないとユーザー受けは厳しいのかなと。
2400枚のリミッターができたことで、よりその流れが強くなると思っていたので、出玉性能の路線は変わってないですね。
他社さんの台ですけど、「リゼロ」とかすごい人気じゃないですか。あの辺りが登場して流行るっていうのは、開発の方からすると「まぁ、そうだろうな」ていうイメージ通りでしたか?
難しいですけど、6号機で唯一成功するのはああいうワンショットの台だけだろうなという意識はしていました。
本機は後発ですから、どうしても「リゼロ」と比較されがちですが、影響を受けたのは圧倒的に「聖闘士星矢 海皇覚醒」でした。
あのワンチャンあるところに、今後のトレンドを見たということですね。
「『聖闘士星矢 海皇覚醒』ほど尖ってはないけど1000枚出る」というところを一番最初に考えてましたね。
「1000枚」という具体的な枚数と、「使ったメダルが返って来るイメージが持てるか」という2つのキーワードは、規則の変更によって何回作り直してる中でも最後まで変わってないですね。
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