北斗&牙狼の2大タイトルやテレビCM解禁などで業界の景気は回復基調に?

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画餅的希望観測

 

2月は業界事情的にはいろんなことがあって、10都府県の緊急事態宣言延長もあれば月内に首都圏を除いて宣言解除などもあり、消費者動向にも影響したような印象もある。現在、ぱちんこ営業において年配者の集客はどんな店も大きな割合を占めているが、余暇時間をたくさん持っている年配者といえば年金。2月は偶数月だから15日に年金支給となっているが、これが影響したかどうかは不明も、全体的に2月後半くらいからじわじわ業績も回復基調に入りつつある店も増えている。まあ、これは昨年の偶数月がそのような推移を見せたとは言い難く、基本的にはコロナ禍の動向に左右されているものだから、単純に全国的に消費者動向が2月後半に消費意欲回復となっていったということなのかもしれない。それは経済の専門家が論評するべきところだろうか。

 

業界内では旧規則機の業界の撤去スケジュールである21世紀会決議をめぐって全日遊連執行部と栃木や茨城の遊協組合の理事長とが激しい応酬をしている。このやりとりは現在進行形であり、3月(というか本稿が出る頃にはそれも済んでいるが)に再び臨時理事会が予定されている。この辺は他にもいろんな応酬が水面下で展開されており、予断を許さないのだが、一応は沖ドキについても撤去率が低い地域は限定されており、凱旋については沖ドキ以上に撤去率がかなり高くなっているので、私個人としては推移を見守っていく、という感じでいる。

 

個人的に市場的に注目していたのがアイムジャグラーだ。たしか12月から導入は始まっているが5号機との入替ということで1月の入替や2月の入替の計画を立ててた店も多く、1月に続いて2月もアイムジャグラーは設置台数が増加している。特徴としてはやはり6号機なのでBBの獲得枚数が5号機よりも少ないことから、5号機のノーマルタイプがまだたくさん残っている現状でどうなのか、という点を導入する店側はとても気にしている。とはいえ、6号機だけの市場になることはまったなし(21世紀会決議スケジュールでは今年の12月には6号機だけになる)なので、ノーマルタイプの金字塔であるジャグ系、それもアイムをスル―するわけにはいかないし、導入したあとにコケてもいけない。ということで、全国的な傾向であるが12月、1月に引き続き2月も営業的には出玉率の高いデータが平均値として出ている。要するに「店が大事に使うから平均設定は高い」ということが言えるわけだ。この傾向がいつまで続くかはわからないが、ジャグ系について新台で導入する店は一過性の機種としてではなく検定の3年間を超えてさらに認定の3年間も使い続けるくらいの期待をするものなので、5号機ノーマルタイプが多く残っている現時点では設定的には有利な営業を続ける店は3月に入っても多いことだろう。

 

集客的には6号機アイムジャグラーは6号機としては悪くはない。昨年リリースされている6号機AT機よりも稼働は高い店が目立つ。しかし、5号機ノーマルタイプや6号機AT機の新台(政宗など)と比較すると見劣りするのは事実だ。ジャグ系は市場動向によって左右されてもしばらくしてからじわじわ集客力が高くなるという傾向を見せるタイトルが古くから多いので、私はまだ6号機市場の活性化のためにアイムジャグラー動向を最重要視したい、という見方を続けたいと思う。なんといっても初代ジャグラーも導入直後よりもかなり経過してから客の根強い支持が鮮明になっていったのだ。いずれ8ヵ月ほどすれば5号機ノーマルタイプがなくなっていくが、そこから急回復するという感じよりもじわじわ客の支持が集まってくるというクロスフェード的な業績推移の方が予測としては現実的かな、と考えている。

 

3月のパチスロはやはり北斗の拳宿命の動向に注目しておきたい。北斗シリーズとしては予定販売台数がかなり抑えられてはいるが、6号機としては多い方である。既に鏡から販売台数と短期間の業績では大都技研が6号機で最も実績を持つメーカーには違いないが、大都技研がパチスロのシェアを大手格にまで引き上げることができたのは4号機のシェイクで大手になるフラグが立ちつつあり、そしてもちろん疑いなく初代吉宗のおかげである。その初代吉宗は4号機では上位に位置する大ヒット機だったが販売台数で一位にはなれなかった。一位に初代北斗が君臨していたからである。

 

初代北斗は巷では「販売台数でギネスに載った」と言われた。私も「それもあり得る」というくらいには思っていたが、後にサミーの関係者に聞いたらそんな事実はない(というかそもそもギネス申請していない)と言われたことがある。とはいえ、そんなことが言われるくらいに強烈な販売台数を誇っていたのは事実だ。そんな北斗シリーズの6号機最新機種が初代の総販売台数の10分の1はおろか、さらにその半分も届かないような初動台数で出てくるというのはかなり寂しい。とはいえ、先程も触れたとおりそれでも6号機の中では多い方である。3月の導入後の実績によっては最終的な台数も変わるかもしれないし、ビッグタイトルに台数飢餓感があるのは業績的には実は悪くはない。北斗の動向はアイムジャグラーなどのノーマルタイプ動向とはまた違うが、同じパチスロであることには違いないので、6号機の活性化を願う私としてはこちらも成功してもらいたいと考えているが、結果はどうなるか。本稿掲載時の翌週からのスタートだから注目しておきたい。

 

ぱちんこの方は3月も昨年、源さん韋駄天で存在感を示した三洋や、とあるでホールの信頼度が高まった藤の新機種もあるが、ホール関係者の期待は既に4月の牙狼MAXXに完全に移行しているような状況である。特に瞬発力の高さは現在聴いている仕様としてはトップレベルであり、昨年の源さん韋駄天登場時に他メーカーが「よくあんな仕様で適合したよね」と嘆息していたが、牙狼についても同じような反応が多く見られている。また、4月は遊技機の新機種のテレビCMが解禁となることから、牙狼がどこまで販促的にも客の注目を集めるか、という点でも牙狼の業績には多くのホールが注目している。サンセイとしても前回の借りを今作で返せることが一番であろう。こちらは4月後半の導入開始ということなので、テレビCMの販促復活「後」に導入ということで、新機種テレビCM全盛の頃のような(今から10数年も前のことだが)「新機種を大量に導入したら当該機種以外の業績も含めて大幅に良くなる」という現象が見られるかどうかくらいまでは期待しておきたい。もっとも、先程触れた北斗と同じように、今のご時世は注目機とはいえ予定販売台数はかなり少な目。欲しくても欲しいだけの台数を確保できない店も多くなっている。これも飢餓感なので、業績に好転する可能性はある。4月後半の話だから気は早いが、つまりゴールデンウィーク商戦のメイン機種となることも予想できることから、テレビCM解禁、牙狼のとがった仕様、そしてホールの業績推移、これらが明るい話として評価できるようになれば私としては言うことがない。

 

緊急事態宣言は解除されてもされなくても、ホール営業においては昨年とは違い営業そのものを普通にやっていることから影響はないとも言える。しかし、宣言が解除されていけば新機種CMも4月に解禁されることからタイミング的にはホール側の広告宣伝も解禁されていくことが考えられる。今は宣言地域においては店外の告知を自粛するという遊協組合の方針もあって、ホールの販促そのものが激減中だ。宣言地域が首都圏、中部圏、近畿圏そして福岡県なのだからそれも当たり前。これらの10都府県は日本の主要都市そのものである。こういう地域の販促状況、つまり店外告知が増えていくことがトレンドとなっていけば、ちょうど新機種CMの解禁とともに、ぱちんこパチスロ好きな層にいろんな訴求をすることができる。それがゴールデンウィーク商戦にタイミング的に直結していって上手くいけば、、、というのはさすがにとらぬ狸の皮算用かもしれないが、それくらいなことを期待する向きは業界内にはかなり多くいる。

 

3月は引き続きアイムジャグラーが高めの設定で営業され続け、北斗が成功し、ホールの店外告知量が回復し、4月は新機種CMと牙狼で市場がはっきりと回復基調になっていく、という出来過ぎな想定を気持ち本当に祈りつつ、今のまだ少しだけ残っている緊急事態宣言期間(私は東京在住です)を過ごしていきたいと思う。

 

※3月5日(金)追記:3月3日(水)に発表されたP牙狼MAXX導入延期を受け、追加記事を掲載しております。

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