大崎一万発が収支をつけなくなった？30年欠かさなかった習慣を変えた理由

慶次とルパンが爆裂して20万勝ちの絶好スタートを切った3月だったが、終わってみれば10万以上のマイナスを計上するいつもの悲しい結果に着地した。実は昨年末から収支記録をヤメてしまったので、実際はもっと負けている可能性も激高なのだが、厳しい現実からは目を逸らすに限る……というわけで、クッソ荒い現行P機とうまく付き合う秘訣は収支をつけないこと！何周も回ってパチンコ観のアプデを続けた挙句、やっぱりパチンコとは何も考えずに、「その場」だけをあるがままに遊ぶのが一番楽しいんじゃないかと原点回帰に至ったまんぱつです。

そう、最近のマイブームは「収支をつけない」。自分自身30年来欠かさずのルーチンであり、パチンコを趣味にする者なら当たり前の義務とも言える収支記録をキッパリヤメた。と、ドヤる話ではまったくないが(笑)、「楽しく打ちたい」を最優先したいならこんなのまったくの無駄だと今更ながらに悟ったからである。パチンコってやっぱりいいことばかりは続かない。めちゃくちゃ荒れてるようで、何ヶ月か累計したら意外に地味な(期待値なりの)数字に落ち着くものだ。そして何より、トータルでは勝てない！　エンジョイ勢には逃れられない、これら知りたくもない厳しい現実を、わざわざ記録に残してまで振り返る必要などあるのだろうか、と。

先日、息子を連れて知人と東京湾に釣りに出かけた。結果はアジやらサバやらが入れ食いで大変に満足した休日を過ごしたのだが、道具や船代やガソリン代やを勘定すると、収支面だけなら間違いなく「マイナス」である。というか、損得勘定しながら釣りに行く人なんて滅多にいないわけで、趣味娯楽のジャンルにおいてそんな計算はナンセンスでしかない。いや釣りだけじゃない、ランニングを始めようって人に年収に見合ったシューズを選ぼうなんてアドバイスは聞いたことがないし、貧乏人はレアなクワガタを飼っちゃいけないとか説くガイドブックがあったら差別問題とか騒がれかねない。それが、パチンコにおいては、入門者に対し、いの一番で「収支をつけろ」と説く。現実を直視し、身の程を知って、その上で立ち回りを考えていかないとエライことになりますよと脅す。そんな特殊な娯楽、他にあります？

遊ぶんならカネがかかるという「常識」をわからない大人はいないだろう。毎回思い通りの楽しい経験をできるわけじゃないし、そんなあれこれも含めての遊びだと割り切っているだろう。しかしパチンコに限っては、そんな当たり前が通用しなくなってしまう。ハマって理不尽、隣ばっかり当たって納得できない、あっちの店に行けば良かった、店長が悪い、遠隔だ裏基板だと、全部を他責にしたくなる。好きでわざわざ打ってるのに、いつも不満と文句が先に立つ。繰り返すが、そんな特殊な娯楽、他にないですよね(笑)。

まあ、ベースがマイナスが故に、たまさか運とヒキが噛み合ってめっちゃ出た時は他に例え難い気持ちよさである。滅多にないその体験が忘れられなくてまた打ちに行ってしまう。って、完全な中毒だし、まさに射幸心の虜になっているとも思う。だからそもそもの動機が根本的に違う以上、他の娯楽と比べちゃいけないし、のめり込みに注意すべしと常日頃から意識していないと痛い目に遭うのもよくわかるが、それにしてもマイナスばかりが並ぶ収支帳を見返すと気持ちが萎える。だから「わかっちゃいるけど」、記録をつけるのをヤメてみたのである。

今のところはそれで随分と上手く行ってるように思う(笑)。嫌なことはすぐ忘れられるし、勝った記憶だけは深く残るもんだから、現実は負けているとうっすら自覚はしていても、精神的には完全な勝ち組である。それで何の不都合があるだろうか？こんなに晴れ晴れとした気持ちでパチ屋に足を運べるなんて、ビギナーの頃以来である。そもそも娯楽とは、なくなってもいいお金で楽しむものだ。収支をつけなくてもまあいいかで過ごせるのがその人に適正なレートだし、正しく娯楽と呼んでいい範疇だろう。というわけで、大人力を試される収支記録なしのパチンコ。忘れていた「初心」を思い出させてくれる、ベテランパチンカー各位にこそおすすめしたい乙な味付けです。楽しけりゃ収支なんて！