×

「出玉の追求」が既存プレイヤー離脱につながる!?パチンコが目指すべき「安心感」について

「出玉の追求」が既存プレイヤー離脱につながる!?パチンコが目指すべき「安心感」について eyecatch-image

今のパチンコのスペックトレンドは「重量級」である。もはやオール1500発×81%は当たり前、だけじゃなくそこに3000なり4500なりの塊をどんだけ乗っけられるか……を競い合うフェーズに突入している。もちろんラッシュ突入や継続はすべてが偶然の支配する領域。技術や知識や、もっと言えば回る回らないも関係ない部分で勝敗が決する、おみくじゲーム化が著しい。

 

とはいえ僕は、そんな運ゲーパチンコを否定するつもりなど毛頭ない。勝てない台にいかに金を突っ込ませるか、そして殺すギリギリで程よく夢を見させられるかがキモの商売であるから、偶然性と射幸性の追求は当然であるし、打ち手としてもそのおかげで、期待値マイナス2万円の台で10万勝ったりのラッキーヒットも体験できる。忙しい現代人の時間を頂戴するには速さも一撃性も欠かせない要素だ。過去業界が、スペック規制のたびに大打撃を喰らってきたことは事実であるから、やれる限りは攻めた台を投入していく道が間違っているとも思っていない。

 

と、これまで思考停止気味に受け入れてきたわけだが、このところ、もしかしてその「必然の道」が、果たして未来に繋がっていくのか、考えさせられる場面も少なくないのだ。偏らせる、尖らせる、ドカンと出る……確かに、だからこそ「この程度」の市場縮小で済んでいるのかもしれないが、業界にとって悲願であり最大目標である市場拡大に道筋はついたのかと改めて考えてみれば、果たしてそうだろうかと根本的な部分に疑問符がつく。源さん韋駄天が道を拓いて以降、P機の射幸性は歴史上トップクラスに仕上がった。過去の例を鑑みるなら(そして業界の目論みとしても)、玉さえ出れば押すな押すなの大盛況……とならなきゃいけなかったはずが、現状は市場拡大どころか既存プレイヤーを減らす方向に作用しているのではと感じてしまう。

 

出れば確かに面白い、10万発だって「運だけ」で可能な夢のあるスペックであることにも感謝したい。しかしその代償としての「お金がかかりすぎる」「負けすぎる」。この負担に耐えられないのが令和のプレイヤーのリアルである。はっきり言わせてもらうが、玉が出る連チャンするはもうお腹いっぱいである。これ以上荒くされても逆に引く。P機となって出玉総量が抑えられた中、創意工夫を持って史上最高レベルの射幸性を実現したメーカーのご努力には頭が下がるが、もうこの辺で十分なんじゃないか。出玉の追求より、負けすぎ問題を解決することの方が、今後につながる施策ではないか……40年近くパチンコを打ってきた僕だが、ここ3年間の負債のえげつなさは「この程度の遊び」だと距離感を掴んだつもりになっていた経験値を全て吹き飛ばすダメージである。射幸性の追求が奏功しているデータが上がっているならそれでもいいだろう。が、「パチンコはもう頭打ちだよね」と、さらり言ってのけるホール関係者が大半の中、いやいやそれならばやり方全部を考え直さなきゃいけないでしょうよと思うのである。

 

つまんないから打たないんじゃない。面白いけどついていけないから頻度も時間も減っているのである。新規参入促進と離脱防止は違うベクトルではあるのだが、前回も書いたように、いくつもの高いハードルを超えてユーザーとなってくれたファンがついていけないようなパチンコに、新規を呼び込もうなんて100年早いわと言わざるを得ない。期待感も射幸性も大事だが、もはや耳障りがいいだけの煽り文句じゃ響かない。時代は変わったし、価値観も変わっているのである。今後は「安心感」を提供できる遊技機と遊技環境を整えていくことが問われるのではないか。負けがすぎてため息をつく場面が増えるにつけ、そんなことばかり考えてしまう。

 

来春にはスマパチが市場投入の見通しである。大当り確率下限が1/350となり、その分さらに一撃性が増す仕様になると予想されるが、今よりもぐっと荒くなりそうな次世代遊技機がさて救世主になってくれるか、正直怪しいものだと思っている。射幸性アップにあぐらをかいて、あるいはパチスロへの投資を優先して、さらにシメ込む調整が蔓延するようになったら……もはや打つ手はなくなってしまうのですぞ。

 

と、期待感を削ぐような話ばかり書いてても気が滅入るから、ひとつぐらいは光明を提示しておきたい。スマパチに搭載される「c時短を搭載した新機能」である。現状詳細は公開されていないため、新たな爆裂トリガー機能だとばかり思っていたのだが、あるメーカー開発者によれば「通常時の負担軽減に寄与するゲーム性創出」の期待も大いにあると言う。「パチスロのような出玉の波を作れる」とも。出るか吸い込むかしかないパチンコの打感に、安心感と期待感を両立させる第三の状態を搭載できるとしたら、これはまごうことなき次世代のゲーム性と言っていいだろう。不安ばかりが先に立っている負けダルマまんぱつの、ネガ発言を一変させるスマパチの登場を心から願っている。なんだよ、やることちゃんとやってますね、さすがですねすみませんでした。そんな謝罪なら100回でも喜んで繰り返します。

この記事を共有

いいね!する

100
  • 1:2022-11-10 12:13:28遊パチとか出た頃はそういう方針だったはずなんですけどね。個人的には、長時間遊技を前提としたパチンコ機の設計ではなく、ちょいパチ用の機械とその運用方法を開拓した方が、新規のサラリーマンユーザーを増やせると思いますがね。ちょこザップ、人気ですよ。
  • 2:2022-11-15 06:37:04スマスロやスマパチが成功するには、最初の方に出た機種て一度コケてしまうのが一番良いと思います。ろくな機種が出ない&遅々として設置が進まない状況(CR機もそれに近い感じありました)が続けば、スマート機にのみ規制緩和される(例えばパチスロノーマル機に1万枚の打ち止めを付ける代わりにボーナス払い出し枚数や中期出玉規制を緩和するなど)、新機能を許可する、などしてでも、設置を進める方向に行くのでは、など狡いことを考えている次第です。

この記事にコメントする

関連記事

ランキング

  • 24時間

  • 週間

  • 月間

TOPに戻る