【打ち子】SNSとかでたまに募集がある「打ち子」って何する人なの？

チワッスあしのです。

いつもありがとうございます！　パチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解している事」を個人的に調べて解説するこちらのコラム。今回は「打ち子」について。これは筆者自身は別に良いとも悪いとも言わないのですが、言葉の意味を中心に解説していきます。どうぞ！

違法じゃないけどね。

とりあえず「打ち子」という言葉の意味なのですが、これは「打つ役の人」を指します。つまり誰かに軍資金を貰って指定された台を打ち、出た分を収める事で報酬をもらう役ですな。パチンコやパチスロというのは台によって期待値が違うというかなり独特な仕組みのものなので、「勝つ公算が高い台」を集中して複数人数でおさえればトータルでプラスになりやすいという性質があります。これは全員の軍資金と回収分を平たくしてみんなで勝利を目指す「ノリ打ち」と仕組み自体は同じなのですが、1人が「親」となるのが「打ち子」方式。親が存在しないのが「ノリ打ち」です。

「親」というのはつまり「軍資金」と打ち子への報酬である「寸志（厳密にいうとバイトじゃないのでここではこう表現します）」を用意し、どの店のどれを打つか、あるいはどういう指標で稼働するかを決定する役。子はその言いつけを守って時間まで打つのが役どころになります。

これを聞いて、なんか犯罪的な匂いを感じるかもしれませんが、これは違法でもなんでもなく普通に「合法」です。

ただ、厳密に雇用契約を結んでるわけではないのでこれを盾に労働者の義務を求めることはできませんし、逆に労働者側の権利の行使も不可能。せいぜいが「知り合いの実家のお好み焼き屋を手伝う」くらいの関係性ゆえこれに対して「給料」という単語を使うのもヘン。したがって上記では「寸志」と表現しました。また「違法ではない」ながらも店からすると本来出玉を出してほしい常連さんたちに出玉が行き届かず、なんかしらんイチゲンの軍団に目玉機種をおさえられてしまうなどの被害があるため、このような行為を「プロ」とみなして遊技お断りにする、などの沙汰を下す例もあります。

ですが！　繰り返しますがこれは「違法じゃない」という大前提があり、また勝ち負けが存在する遊びで本気で勝とうとするならこういう生存戦略を取るユーザーもいるのは「当然」でありまして、打ち子だからとか軍団だから徹底排除、みたいなのもちょっと違う話だったりします。なので「居てもいいし居て当たり前だけどせめてマナーを守って遊んでくれ」というのが筆者の個人的なスタンス。多分これをお読みの多くの人も同じなんじゃないでしょうかね。

そしてもうひとつ、「打ち子」という言葉を解説するには避けて通れないことがあります。そう、「詐欺」です。

全日遊連も注意喚起しとるぜよ。

「リスクなしで打てるバイト」として「打ち子って何か楽しそうだな」とか思っちゃうかもしれませんが、そこを狙った悪質な詐欺というのもあります。ごく少数の事例だと思う方もおられるでしょうが、なにげに全日遊連の公式HPで「攻略法の販売」とならんで「打ち子の求人募集について」という注意喚起文が常設されておるようにこれはそれなりにありふれた詐欺だったりします。

内容は実際に当該HPを見てもらえば分かるんですがざっくり「攻略法の販売」「打ち子（出玉PRスタッフ・モニター・サクラ）の募集を目にしても決して関わってはいけません」というもの。攻略法の販売については「こっちから出ていくカネがある」ということでなんとなくスッと飲み込めるのですが、打ち子というのは基本的に子が親からカネをもらう立場であり、これが詐欺になるというのは何となくヘンな感じがするかもしれません。

はいこれ実は「打ち子として毎日安定した収入を得ることができる」等の甘いセリフの裏で「ただし現金が絡む仕事なので、持ち逃げ防止のために保証料をくれ」という名目で、初回にカネが請求されるという、10年くらい前に流行った内職詐欺そのまんまのノリで騙してくるそうです。「こんなもん騙されるわけがないだろう」と賢明な読者諸兄は笑っちゃうと思うんですが、実際にこれを食らうのが20歳とかの世の大人の腹黒さを知らぬ若い衆らしく、意外と馬鹿に出来たもんじゃありません。

まあ今はもう流石に周知が進んできてるとはいえ、まだ完全になくなったと考えづらいものなので、もしホールで仲良くなったおっさんから「実はとってもいい話があるんだ」みたいな事をいわれてもちゃんとシカトしましょうね。あとホールの近くの電信柱に貼ってあるチラシとかも絶対嘘なので電話しないように。

攻略法詐欺は100年前からある