大崎一万発がラッキートリガー搭載機を取り巻く業界事情を解説!パチンコ新ジャンルの今後は期待大?
3月4日から、パチンコのラッキートリガー搭載機が全国導入スタートである。ラッキートリガー(LT)とは、日工組内規の緩和で実現した「一撃出玉獲得機能」のこと。突入率は低いが一発入れば大量出玉に期待できる、パチスロの上位ATのような位置付けのスペシャル大当り(状態)である。突入時の獲得出玉総量が従来の6400→9600発へと1.5倍アップする大幅な「緩和」なのだが、その代わりフル実装できるのは199以下のライトスペック機のみ……というわけで、「従来の遊びやすいライトスペックに新しい出玉の波を創出する新たな機能(日工組)」を搭載した、パチンコの新ジャンル機がいよいよホールにお目見えしたわけだ。
これぞ惹句に違わぬLT機と言うべき「よく当たる+ギャンブル性の両立」を目指した『P北斗の拳 強敵LT』では、甘デジタイプのゲーム性にも関わらず、一撃3万発や5万発を超える出玉報告がすでに上がっている。また、よく当たるけども多くを可能性のない小当り=玉持ち的位置付けにして、実質MAXのゲーム性に仕立てた重量級LT『P緋弾のアリア 緋緋神降臨』からは早々のコンプリート報告である。プレイヤーへの浸透度は今ひとつとの調査結果があったが、わかりやすく玉が出るならまた話は変わってくるだろう。
というわけで、ゲームバランスや偏らせ方の研究はまだまだこれからとはいえ、期待感しかないLT機カテゴリ。何がウケるか、そもそもLT機が受け入れられるかもわからない中ではあるが、「一発狙える」選択肢が増えるのは大きな魅力である。と、ギャンブル性の向上に関していえば建前なんかどうでもよくて大歓迎の僕だが、今のユーザーはそんなの求めていないとの反感がそれなりに大きいことも承知している。もっと遊べるパチンコを! 負けにくい機種、大負けしないスペックを! ……遊技としてのパチンコを考えるなら、そういった「本来のゲーム性」に回帰するのが本筋で、度を超えたギャンブル性の追求が客離れを招いたとする声は至極真っ当に思える。
しかし「遊ぶ」の選択肢が無数にあるご時世、マニアでもない普通の人にわざわざ足を運んでもらうには「遊べますよ〜!」だけでは悲しいかな無理なのである。「遊べるし……たまには結構なカネになりますよ〜!(ニヤリ)」と、小金持ちや願わくば外の人にも振り向いてもらえる新商品を投入していかないと商売にならないのである。だからギャンブル性の追求をやめるわけにはいきません、LT機も遊べるかどうかはわかりません、本当に遊びたい人は申し訳ないけど低貸やってください。続けられないならレートを下げてうまいことやってください。これが開き直りでも逆ギレでもなく業界の本音である。
じゃあ新台もLT機も低貸に入れて遊ばせろよ、もっと回せよ、いやそれにはコストがどうのこうのでキカイ代が、メーカーの売り方が警察が……と、一本の線につながり互いに誰のせいだと押し付けあっている業界諸問題を打破できる唯一の妙薬は「ユーザー増」しかないわけで、だからどうせダメとか悲観論ばかりを並べるのではなく、業界人もユーザーも建設的な意見を出し合って注目されるジャンルにしたいですね、と強く願うのである。……と、同じようなことを遊タイムやスマパチ登場の時にも言ったなぁ(笑)。業界も手をこまねいているわけではなく、実は次々と施策は打ってきているのである。いくら薄いラッキートリガーでも、打ってりゃそのうち引けるもの。LT機が業界にとってもラッキートリガーになるのかどうか、大いに注目していきたい今後である。そろそろ一発、大当りが来ていい頃合いと思うんだがねぇ(運頼み)。
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