不安なんてないのだが【【POKKA吉田コラム #19】

POKKA吉田 プロフィール

業界紙「シークエンス」の編集長という立場を持つ、ぱちんこ業界専門のフリーライター。独自の目線でぱちんこ業界に関する著作物を数多く出版している。

6月16日に回胴式遊技機製造業者連絡会のプレス発表があって、5.9号機と呼ばれる、来年10月以降の新規納品設置されるすべてのパチスロに適用される規制概要が発表された。

 

曰く、役比モニタ搭載、曰く有利区間1,500ゲームまで、等々だ。

当日、プレス発表前に同連絡会が開催され、規制の詳細仕様が配布されている。

 

それらを解説してもいいのだが、みなさんには今回は違う話をしておきたい。

それは「パチスロの将来はそんなに不安じゃないよ」という私の見通しだ。

 

パチスロは段階的に規制が進行している。

型式試験方法が変更されてベース値が高くなったのを皮切りに、ゲーム性表示関係などかなりいろんな規制が進んでいった。

昨年末からはサブ基板ARTからメイン基板ARTへと変わった。

 

そして8月からは入賞Sim出玉率1未満、傾斜値2.0未満の規制を満たすものだけが納品可能となる。

 

そして来年10月以降、5.9号機のみが納品可能となった。

 

では「なぜ、パチスロの将来不安がない」と私が思うのか。

これはとても単純なのだが「パチスロメーカーの企画開発作業量が多いから」である。

出玉性能の規制であることは間違いないので、スペックダウンは明らか。

しかし、一撃3,000枚までは可能なのだから、猛烈なスペックダウンとは考えていない。

 

少し規制が厳しくなる、といえば言い過ぎと思うかもしれないが、私には「この程度の出玉性能規制で済んでいる以上、パチスロメーカーが面白いものを作ればそれで大丈夫」と考えている。

 

では、パチスロメーカーが面白いものを作ることができるかどうか。

これは私の昔からの自論だが「数打てば必ず当たる」というのが企画開発の現場だ。

今は各メーカー、全て「5.5号機」と呼ばれるもの(来年9月末まで新規納品設置可能)の開発に勤しんでいる状態だ。

これはおそらく来年の6月くらいまで続く。

そして来年の7月8月くらいから各メーカー「5.9号機」を開発する。

新規納品日で規制を切っている以上、すべてのメーカーはそうする。

 

つまり「たくさん開発する」わけだ。これで当たらないということはない。

 

今年出てきたパチスロの新台の全体的な評価は低いと思う。

それは当たり前で、メイン基板ARTが始まったのは昨年12月からなのだ。

それまではサブ基板ARTをギリギリまで開発していたパチスロメーカーなのだから、これはまだ半年ほど。

ざっと数打って当たるのは一年くらいと私は見ているので、そろそろメーカーらはこなれてくる。

しかし今年は8月からまた新しい規制が始まる。

だから、当たると言えば来年3月くらいまでに出てくるかと考えている。

そして5.9号機。

こちらは当たると言えば再来年の4月頃までには出てくるだろう。

それまで待てないって?

そんなことはない。

パチスロは、法的な強制撤去は存在しないのだ。

ぱちんこは遊技くぎの問題による回収撤去という重大な撤去作業があるが、パチスロにはない。

 

新基準に該当しない型式の目標値(昨年の全日遊連の総会翌日の理事会決議)と高射幸性遊技機(2万枚以上の差枚数が出た型式がリストアップされ、それらの型式は検定有効期間内に撤去という業界6団体申し合わせ)という二つの「撤去目標」はあるのだが、これには法的義務がない。

 

だから、それまでは凱旋もハーデスもバジも北斗も沖ドキもホールには残る。65万台のぱちんこを法的義務として強制撤去しているのに、このような収益の柱になっている型式を無理やり撤去するホールはないのだ。

 

なお、新基準に該当しない型式の目標値については、ホールは既に今年12月分のは達成済み。だから、ホールは何もしなくてもいい。

 

ということは、人気型式が壊れるまで(認定を受けた場合は部品交換可)設置し続ける。それらがなくなる前に5.5号機のヒット機が出てきて、さらには5.9号機のヒット機も出てくるということだ。

 

今年、8月6日にパチスロの日のイベントがある。毎年日電協と回胴遊商が開催しているファン向けイベントなのだが、今年はファン向けイベントだけではなく、ホール向けのシンポジウムも開催する。

そこで私も登壇するのだが、本稿の内容と同じことをホールに向けて訴えようと思っている。

要するに「パチスロの将来に不安を感じる必要はない」ということ。

ヒット機は難産かもしれないが、必ず出てくる。

それまでは古い人気型式で我々は遊べばいいのだ。

5号機初期の頃はヒット機がなかなか出なかった。

これは実は当たり前である。

パチスロメーカーが5号機の企画開発をしなかったからだ。

ほとんどのパチスロメーカーは経過措置の残っている4号機の製造販売に勤しんだ。

経過措置が完全に終了したのは2007年の10月頃のこと。

そこからでしょう、忍魂、エウレカセブン、新鬼武者が出てきたのは。

当時、私は「やる気がない」とパチスロメーカーらを批判し続けておりました。

それを当時の警察庁の技官がとても高く評価してくれたという話を後日聞いたことがあります。

「あんまり攻撃して敵ばかり作るとあなたのためにならないよ」と警察官僚から心配されたこともありましたっけ。

でもそれだけ「やる気さえだせば必ずヒット機は出る」と言い続けてきたんです。

遊技機の開発というものは数を打てば必ず当たるんです。5号機初期は数を打たなかっただけ。

ARTに軸足を置いてない北電子とパイオニアが早くから根強い支持を受けているのは、彼らが数を打ってきてたから。

5.9号機は5号機初期の頃よりはなんとでもなる規制ですよ。

それを新規納品日で規制期限としたのだから、すべてのメーカーは一斉に5.9号機ばかり開発します。

数打つことが確定しているのだから、当たることも確定しているようなもの。

なお、検定切れ状態(業界ではこれをみなし機と呼ぶ)でもホールに継続設置して営業するのは完全合法だ。みなし機が撤去とか、ウソを吐く業界人もいるらしいが、法的な強制撤去はありません。しかし認定を受けることがない場合は、部品交換はできない。壊れれば撤去しかない。

 

だから、パチスロを愛する読者のみなさま。古い型式を乱暴に遊技しないようにしてくださいね。それだけで不安はなくなりますから。

私からは以上です。パチスロ好きにはひとまず安心していただきたいと思います。

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