自粛とか【POKKA吉田コラム #35】

ぱちんこ業界には「自粛」というものがある。

 

これらは、基本的には行政手続きを実務を警察が行うため、警察業務が忙しいことが見込まれる際に「入替などの変更承認手続きを自粛する」というものだ。

 

全国的にはサミットで日本中の警察職員が警備に駆り出されるときに実施してきた。

昨年の伊勢志摩、その前の洞爺湖、さらにその前の沖縄でも自粛が実施されている。

さらには、地域別には国体が実施されるときに当該地域だけ自粛することもある。

都下では、トランプ大統領来日にあわせて、ほんの少しの手続き自粛をする地域もある。

 

こういった自粛は、警察の通常業務(警備など)を、ホールの申請する行政手続き業務で停滞させてはいけない、というのが理屈だ。

よく言えば「警察業務の後方支援」であり、悪く言えば「警察に気を使っている」ということである。

だから、通常レートだとたとえば東京五輪やラグビーW杯などは、検討対象になるかもしれない。

が、私はこの状況が少しずつ変わっていくような予感がしている。

 

というのも、いわゆるみなし機の取り扱いについての警察庁のやり方及び前倒し認定についての不作為の影響がものすごく大きくなっているからだ。

 

みなし機や認定については、詳述は今回はやめておくが、とにかく次のようになっている。

・みなし機は方針が固まっているのにグダグダし過ぎで、周知されていない(業界として周知させることを現時点では警察庁がものすごく嫌がる)

・前倒し認定は、各地の業界関係者(遊商組合など)や各地の警察本部が、業務が多過ぎてパンクしかけている

 

みなし機がグダグダなのは、警察庁がグダグダしているからであり、前倒し認定が業務パンクしかけているのは「警察庁が何もしないということを各地の警察本部に伝えたのが遅すぎたから」である。

 

こうなると、「警察行政に気を使って、日本社会のために後方支援を」なんて考え方についての是非論もいずれ勃発すると思うのだ。

そもそも、警察業務に支障が出るかどうかは警察の問題だ。

警察はその組織の責任として警備等の実務をこなしながら、行政手続きもしなければならないわけである。

「今、とても忙しいからと言って、役所が婚姻届を受け付けない」なんてあるはずもないのである。

慣例となってきた「自粛」だけではなく、自主規制も流れは同じ。

基本的には警察庁に言われて、しぶしぶやってきたというのが実態だ。

 

それは、ぱちんこ・パチスロの今まで断続的に実施してきた性能自主規制(内規改定)もそうだし、古くは社会的不適合機自主撤去も同じ。

何より、まだ継続中の「新基準に該当しない遊技機の削減」と「高射幸性遊技機の撤去」もそうだ。

これら自主規制というのは「法的には違法ではなく合法だが、警察に最終的には華を持たせるためにやってきたもの」である。

だから「社会的」不適合機なんて名称になるわけだ。

(合法だけど撤去する、という意味)

 

現在、全国的にホール営業者の不満が、拡大しているのを肌で感じている。

彼らの不満は「内容に対するもの(厳しすぎる的な)」ものもあるが「ちゃんと状況を説明しろ」というものの方が多いように思う。

業界団体幹部らも状況を詳細まで説明したいのだが、みなし機については、それをするのを警察庁が嫌がっている。

まさに「こんなことなら、警察に気を使う理由はないのでは?」という感覚に、普通の営業者ならなっていくのではないか、というのが私の予想である。

私がホール経営者なら、アホらしくて違法でない限り、警察の言うことを必要以上に聞こうとは思わなくなるだろう。

 

来年、新規則機が適合してリリースされたとして、いかほど登場するだろうか。

そしていかほど売れるだろうか。

この普及は警察庁がとても望んでいるものであるが果たして。

 

ぱちんこ業界は、警察庁のグダグダが影響し、いつになく妙な空気が飛び出ようとしているように私には感じるところだ。

POKKA吉田 プロフィール

業界紙「シークエンス」の編集長という立場を持つ、ぱちんこ業界専門のフリーライター。独自の目線でぱちんこ業界に関する著作物を数多く出版している。

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