内規改定その他【POKKA吉田コラム #47】

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ぱちんこメーカー組合の日本遊技機工業組合(日工組)が内規改定をした。

 

9月に情報が出ていたが、このほどようやく正式決定となった。

JANBARI.TVで私が出演している誰も教えてくれない「業界の話」を観ている方なら、いつ内規改定があってもおかしくはないということを知っていることだろう。

 

それが先日、なったということだ。

内容は周知だとは思うが次のとおり。

 

・総量規制はそのままに、継続率上限値を撤廃(旧内規は継続率65%上限)

・11月12日以降の型式試験から申請可

・来年2月1日以降、新規納品設置可

 

今回の内規改定は、今までできなかったことができる(継続率80%など)し、今までできたことはすべてできる、というものだ。

 

だから理論的には内規改定によって何か悪影響が出るということはあり得ない。

ただし、継続率上限値撤廃がどこまで良い影響となるか、新内規型式のポテンシャルは、これは実際に導入されていかないと判明しない。

日工組は、先月、これも番組で話したことだが、組合員メーカーらに内規改定について意見を求めている。

その内容は要約すると次のとおり。

 

・警察庁が内規改定を了承したら即日内規改定

・警察庁の了承を得た2週間後くらいから型式試験申請可

・来年2月1日以降、新規納品設置可

★上記内容について、10月12日午前中までに意見を出して欲しい

 

日工組はこのアンケートの集計結果を公表していない。

しかし、アンケートによって内規改定を遅らせたいメーカーがあったとしたら、そこがどこかはっきりする。

 

日工組は来年2月に合同展示会を開催することになっており、執行部は基本的には2月1日から新規納品設置として、合同展示会を新内規型式群の展示会にしてぱちんこを盛り上げたいと考えていた。

 

未販売65%型式をまだ販売したいメーカーにとっては遅れて欲しいところでもあるが、日工組のアンケートで、日工組の内規改定急ぎたい派が、遅らせたい派を直接説得するような水面下の動きがあったことだろう。

 

かくして、日工組は内規改定となった。

 

11月12日という申請開始日が「はやい」と思う人もいるかもしれないが、これはそうではない。

既に日工組は9月はおろか、もっと以前から今回の内規改定を目指していた。

 

通常国会でカジノ法制化や依存対策基本法が成立するまでは警察庁も対応し辛いだろうということで、7月の会期末まで待っていた状態だ。

ならば8月、と言いたいところだったが、7月末から8月頭にかけて警察庁の人事異動となり、生活安全局長や保安課のぱちんこ業界担当課長補佐が新しい人に交代した。

 

このため9月に具体的に説明を開始して、その時点で情報流布されたという流れだ。

なお、警察庁が「その場で却下」しない限りは、基本的には「どうぞご自由に」というイメージの理解でいい。

最終的な了承が先月にずれこんだのは、単なる日工組内の適用時期についてのコンセンサスがなかっただけである。

また、警察庁は「喜んで了承したということではない」。

総量をそのままにするということで、射幸性の拡大にはつながらない、ということを一応確認しての了承である。

 

さて、ここからは型式試験の適合率の問題となる。

ぱちんこはパチスロよりも適合率が高いのは事実。

しかし適合率が高いのは甘やライトミドル、あるいは設定非搭載のものばかり。

設定搭載でフルスペック(319タイプ)や小当たりRUSH搭載のものは、極端に適合率が低くなるのだ。

 

新内規機は、私は個人的に注目している。

最近、好んで遊技するのは真北斗無双2だが、やはりバトル勝率が復活込みでも65%というのは、遊技してて何か物足りない。

出玉総量の期待値は増えるわけではないが、やはりせっかく次回まで電サポを獲得したら、ある程度連チャンしてくれないと面白くないのだ。

 

出玉が減ったとしても80%くらいの継続率は欲しい。

 

既にバトル系の演出による80%程度の継続率に身体と感覚が慣れてしまっているのだ。

だが、80%程度の継続率でフルスペック、設定ありとなると現状65%でも適合率が極端に低いのだから、適合するか問題はどうしても発生する。

先月、パチスロサミット中止が決定された。

 

これは型式試験適合率が低かったということが大きい。

また、警察庁は日電協、回胴遊商(協賛の日工組にも)に対して「検定を受けた型式のみ出展可」という条件をつけた。

だから「型式試験申請中」みたいな参考出展すらできなかったわけだ。

 

来年2月の日工組の合同展示会。

警察庁が日工組に対して、パチスロサミットと同じ条件を突きつけなければ筋が通らないと私は思う。

仮に同じ条件を突きつけた場合、適合するだけではなくて販売予定型式として検定を受けてからの出展となる。

 

今月12日からはじまる新内規型式の型式試験で、来年2月の合同展示会までにいくつの型式が適合して検定を受けることになるか。

合同展示会そのものは、既に会場も手配済みであり、今のところは実施される予定である。

そこで出展された新内規型式群の初当たり確率の分母の値が319ギリギリのものがどれくらいあるか、また設定6段階搭載のものがどれくらいあるか、さらには継続率80%レベルのものがどれくらいあるか、で向こう3か月の型式試験の適合状況というものはある程度推測可能となる。

 

一番厳しい適合状況の場合は「甘系、ライトミドル系の7~80%レベルの継続率」ということになる。

設定1の初当たり確率分母が319に近ければ近いほど、適合率が極端に下がるのだからこうなる。

願わくば、フルスペックタイプがたくさん登場してくれますように。

 

また、全日遊連は先月末、高射幸性遊技機(パチスロ)のシェア目標期限(来年1月末時点で15%)の延期を含めた検討を始めた。

今月の14日の全国理事会で延期も含めて議案として諮る予定だ。

その前に11月5日、業界6団体(全日遊連、日遊協、日工組、日電協、全商協、回胴遊商)の代表者会議がある。

ここで、高射幸性遊技機のシェア目標期限延期についての説明が全日遊連から残り5団体にある見込みである。

 

さらには、全日遊連の全国理事会の翌週くらいに予定されている余暇進秋季セミナー。

警察庁から業界担当課長補佐がやってきて講話をすることが慣例になっている。

 

今年は課長補佐がやってくるかどうか。

やってきたら、仮に全日遊連が高射幸性遊技機の目標期限延期を決めていたとしたら、どのような話をするのか。

業界に対して警察庁が行政講話という形で指導等をするのは、毎年3つ、重要なものがある。

 

一つは1月の全日遊連全国理事会での行政講話。

一つは6月頃の日遊協の総会での行政講話。

 

そして余暇進秋季セミナーでの行政講話である。

 

果たして課長補佐は秋季セミナーにやってくるのかどうか、やってきたとしてどういう話をするのか。

こういう点が注目になるだろう。

 

10月はHEY!鏡の導入があり、パチスロサミット中止が決定され、日工組内規が改定され、高射幸性遊技機の目標期限延期の話が浮上と、かなり慌ただしかった一か月となった。

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