謹賀新年【POKKA吉田コラム #49】

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みなさま、新年明けましておめでとうございます。このコラムもまあまあ長いこと続けております。

昨年同様にこのコラムを、そしてLIVE番組の「業界の話」もよろしくお願いします。

 

さて、2018年はとにかく改正規則施行の年ということが注目だった。

この規則改正の目的は「依存対策」ということになっている。

射幸性を抑制して依存対策というのがその筋書きということだが、これについてはまあまあ疑義があるのだがそれはいい。

既に決まったことである。

 

この依存対策は、2019年はかなり本格化することになる。

対策の基本計画を立てるのがギャンブル等依存症対策推進本部だ。

これは内閣官房長官が本部長となり関係閣僚で構成する内閣の正式な本部だ。

おそらく2019年の早い段階で基本計画ができあがることになる。

(5月に啓発週間があるのでそれまでには常識的には基本計画ができあがっているだろう)

 

ぱちんこ業界は、政府の依存対策文脈でこの数年はかなり状況が変化した。

まあ政府のせいとかカジノ法制化のせい、ということにはなるが、今までぱちんこ業界が依存対策に取り組んでそれが評価されていればそういうことにはならないわけで、これまた致し方ない、というところではある。

ただし、ぱちんこ業界はリカバリーサポートネットワークなど、警察庁に要請される前から依存対策に取り組んできたのは事実だ。

公営競技はギャンブル等依存症対策関係閣僚会議の立ち上げとともに依存対策にほぼはじめて取り組んだのだ。

規則改正も依存対策だったが、その依存対策は関係閣僚会議の中でもまだ論点はふわふわしていた。

具体的な課題は列挙されているが、その細部についてはまだ微妙な状況であった。

 

それが対策推進本部の基本計画によってかなり整備されることになる。

 

この数年が政府の依存対策によってぱちんこ業界が大きく左右されてきたことを考えると、この基本計画が出来上がることが「ぱちんこ業界への影響が確定する」と言ってもいいかもしれない。

その内容はまさに政府が決めることなので今のところは不明だが、基本計画がふわふわしたままだと社会的にも批判が集まることが容易に想像できる。

 

そのような事態を政府は避けたいのだから、かなりしっかりした基本計画ができあがると私は予想している。

特に、今年はカジノ誘致(はじめの3カ所)をめぐって多くの自治体がかなり激しい競争を展開することになる。

 

カジノ誘致レースでの私の注目は二つ。

一つは「大阪と和歌山がどうなるか」だ。

前者は維新肝入りの夢洲構想であり、後者は自民党二階幹事長の地元である。

もう一つは「首都圏がどうなるか」だ。

 

築地豊洲問題で何もしなかったように見える小池都知事はもともとカジノには肯定的である。

 

また、横浜カジノ構想は地元の有力者が昨年反対論者に転じており、「当確」と報じた新聞もあったが予断を許さない。

千葉にももともと構想はあって、特に幕張エリアはメッセやTDRもあってまさにIRにふさわしい施設が揃っている。

こういったカジノ誘致競争の中、政府の依存対策の基本計画がふわふわしているはずもない。

その意味では、今年というか今年度(3月末まで)を目途に基本計画が出てくるのではないだろうか。

 

昨年の警察庁の指摘にあった営業所内ATMなど、具体的なことがどこまで盛り込まれるのかどうか。

また、関係閣僚会議において既に論点とされている第三者機関の設立があるかどうか。

この第三者機関はぱちんこ業界の依存対策の取組みを公平に評価するためのものだ。

 

昨年、設立のために業界6団体が繰り返し協議しており、今年発足する見込みである。

その人選はどうするか、どのような活動をするか、その活動費をどのようにどこがどれだけ負担するか、等々がどうなるか。

いろんなことが今年も浮上するであろうぱちんこ業界だが、まずは政府の基本計画の内容に注目しておきたい。

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