ガリぞうが「攻略要素に気付いた過程」と「過去の高設定イベント」を振り返る【収支日記#19】 (1/2)
稼働漬けだった八月も無事に終了。我ながら満足できる内容を積む事ができた一ヶ月だったと思っています。今週分からはパチスロライター業が再開され、地元で稼働できる時間が極端に少なくなっています。しばしの間は先週までのような収支日記をお伝えする事も叶わなくなりますが、それでも私の経験から勝ちにつながる何かをお伝えしていけたらと思います。
"気付き"までの過程
この記事を執筆している本日、バジリスク絆2の新たな解析値が公開されました。
稼働漬けだった八月に絆2の推定6を何度か打ち、三度目でこの設定差に気付きました。おそらくは低設定だろう天井狙い中の台を打っていると良くハズれる超高巻物が、設定6らしき台の実戦中は大体BCが当たると八月下旬に感じ、それ以降もこの判断材料を考慮して二度推定6をツモれています。
その昔、インターネットさえ普及していなかった時代は情報の拡散速度も遅く、こうした有利に立ち回れるネタを一つ持っているだけで大きな富を築く事もできました。しかし今では超情報化社会となり、ネットによる拡散も当たり前の時代になりました。それでも今回の絆2のように短期間ながら事前に知り得ておく事で有利に立ち回れる場合もあります。
そこで今回は、過去に私が攻略要素に気付き、美味しい思いができるまでの過程についていくつかお話ししていきます。これが皆様の"気付き"のヒントにつながってくれたら幸いです。
その①ゲゲゲの鬼太郎(四号機)
今から20年前。「業界初・パチスロに液晶が搭載される!」という大々的な触れ込みの下、サミーから8ラインの四号機「ゲゲゲの鬼太郎」が登場しました。新台当時は数値関連がまだボーナス確率や出玉率しか出ておらず、各攻略誌も通常時やBIG中の小役確率は実戦値のみで載せていた頃。設定6で119%あるノーマルタイプが登場となればこれは勉強しておかねばなるまいと、私も各攻略誌を漁っていました。
そこで一つの疑問が浮かび上がりました。BIG中のチェリー確率が某A誌は1/12なのに、某B誌は1/110になっています。いくら目押しの有無の違いがあったとしても、左リールの配列から見てチェリー引き込み率は適当押しでも76%ありますから、さすがに確率差が大きすぎます。これはA誌とB誌で打った台の設定値に違いがあって、BIG中のチェリー確率に設定差があるのかもしれない……?
この仮説の検証に最適なイベントを月3で行っている店が近所にありました。それは、各シマに電源が落とされた状態で用意されているVIPシート(設定6)に座る為には、その機種でいち早く7回BIGを引くという、俗に言われる「早掛け」・「早引き」というイベントでした。勿論、VIP以外の台は全台設定1でしょう。ここで推定1をBIG7回当てるまで打ちつつBIG中チェリー確率を計り、VIP移動後に同じく設定6のデータを採取すれば設定差の有無も見えてくるんじゃないかと。
結果は無事にVIPシートを確保し、仮説も見事ビンゴでした。推定1でBIG7回引くまでのBIG中チェリー確率は1/70。VIPシートに移動してから閉店まで打ったBIG中チェリー確率は1/15でした。
その後は他店でも「各機種10台中2台が設定6」というイベントで、このBIG中チェリーの設定差を見て高確率でツモれるように。そりゃそうでしょう、誰にも知られていない情報なのですから、隣人達はBIG1回でチェリーが5回出ようともボーナスがハマれば捨てるので、楽に後ヅモする事ができました。
解析値が発表されたのは、その約一カ月後。実際の数値は設定1-6間で1/50~1/12と私の見解とは少しズレていましたが、特に支障なくBIG中チェリーネタで一ヶ月間稼がせてもらえました。
この独自の情報で稼げた理由は、雑誌媒体により実戦値が大きく違うと気付けた事、そして早掛けイベントという低設定と高設定の数値の違いを確かめられる場があった事の二つだと思います。
その②ネオプラネット(四号機)
その昔、特にアルゼ系の機種では「払い出し表示仕込み」というパチスロ生活者の間では広く知られた技がありました。パチスロは小役が成立するとコインの払い出しと共に、PAYOUT表示欄に「2」や「4」と払い出された枚数が表示されます。この払い出し枚数表示は1ゲーム回すか設定変更しない限りずっと表示されたままだったので、前日の閉店前にチェリーをひいておいて払い出し枚数を表示させ、これが翌朝にも残っているかどうかで設定変更を見抜く技が使えました。
しかし、この技は時代の流れと共に衰退。払い出し表示を仕込んでも、台を40秒以上放置すると自動で消えてしまう仕様に変わっていったからです。ガックンチェックのように1ゲーム回さずとも判明し、かつメーカー問わず幅広く使えていた技だっただけに利用価値は高かったので、この仕様変更は私含む多くのパチスロ生活者にとって痛手でした。
その後、時代は流れてネオプラネットという機種で高設定を良くツモっていた頃。隣で打つ年配の女性客が2BETを残したまま下皿の出玉をドル箱に移して帰ろうとしていたので、「これはBETも精算できますよ」と伝えつつ払い出させてあげました。四号機初期までの機種は全機種で一度BETしてしまったコインは決して払い戻せませんでしたが、ネオプラは3BET専用機なので、1BETや2BET分は精算ボタンを押せば払い戻せる仕様でした。
当時はこれを知らない方も多く、隣の年配客もありがたがってくれました。そんなやり取りを終え、引き続きネオプラの高設定をブン回していたのですが、しばらくすると年配客が打っていた台の異変に気付きました。
「あれっ、何故デモ画面に戻っていないのだろう? しかも2BETの精算表示も残ったまま?」
ネオプラは40秒以上放置するとELビジョンがデモ画面に変わり、当時の仕様通り小役の払い出し表示も自動で消えます。しかし、隣の台はいつまで経ってもデモ画面に戻らず、BETを精算した2枚の払い出し表示も残ったままです。
「もしや小役の払い出し表示はデモ画面開始と共に40秒で消えても、BET精算時はデモに戻らず払い出し表示も消えない?」
自分の台で試す私。
結果は成功でした。
だとしたら、このBET精算表示は過去の払い出し表示仕込み同様に設定変更判別で使えるのでは?
この仮説は日をまたがないと検証できないので、まずは稼働中の札台高設定を終日実戦。打ち終わった閉店前に自分の台と隣の台の両方でBET精算を残し、翌朝再び店に来てみると、私が打っていた高設定台の払い出し表示は消え、隣の推定低設定台の"2"は残ったままでした。これにて昔の小役払い出し表示仕込み同様、ネオプラのBET精算も設定変更判別に使える事が分かりました。その後、いつまでもデモ画面に戻らず目立つ難点も「液晶操作からの戻るボタン」でBET精算表示を残したままデモ画面に戻せる事も判明し、晴れてオリジナルのBET精算仕込みが完成しました。
この技は半年ほど使い続けられ、金額換算でも相当お世話になりました。広く知れ渡ったのは自らの漫画が原因だったと思います。それ以前に他の方が同じ事をしているのを全く見ませんでしたし、ネット検索でも出てこなかったので。今は絶版で古本屋にしかありませんが、「プロスロ-パチスロで勝つ為の王道-(竹書房)」第一巻のHIT.4に掲載されています。その後は店側の対策が進み、筐体の仕様もさらに改善され、BET精算仕込み自体が使えなくなりました。今思えば自分で自分の首を絞めた形ですが、あまりにも有効な技だったので、私は罪悪感に耐えきれなかったのかもしれません。
今回挙げた二つの気付きの発端は何れも違和感からでした。
何で雑誌によってこんなに小役確率が違うのだろう?
何でデモ画面に戻っていないのだろう?
自分の中に生まれた違和感を放置せず解決しようとした瞬間からパチスロ攻略の"気付き"は始まると思います。こうして独自の情報を携える事で有利に動けますから、パチスロと向き合う際は「勝つ事」以外にも、広い視野で「知る事」・「調べる事」を頭に置きながら接する事で新たな利を発見できるかもしれません。
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