P牙狼月虹ノ旅人ヒットの理由は「3」という数字にあった?初代との共通点を徹底検証!

P牙狼月虹ノ旅人ヒットの理由は「3」という数字にあった?初代との共通点を徹底検証! eyecatch-image

牙狼月虹から読み解く、パチンコ「3の謎」

 

前回、私的な「熱狂の歴史・前編」というテーマで書かせていただきまして。「忘我するほど熱狂するマシン」が出てこなければ後編をお伝えするという予定でしたが……なんと、出てきました!

 

パチ屋に寄るたびに打ってしまう……というか、ついついパチ屋に寄ってガッツリ打ってしまうマシンが……。

 

えぇ。そうです。『P牙狼 月光ノ旅人』です。本当にありがとうございます。非常に助かります。

 

というわけで今回は、「牙狼月虹はなぜ私を気持ちよくさせやがるのか?」について、検証していきたいと思います。

 

パチンコを打ちたくなるには理由が必要です。私が牙狼月虹を打ちたくなる最大の理由は「魔戒CHANCE」です。もっと言えば「鋼牙魔戒CHANCE」です。

 

出玉性能の凄まじさはもちろんなんですが、「鋼牙魔戒CHANCE」があっての時速であり、それは「ゲート選択」ありきなのです。

 

これだけ見ると「初代が好きだっただけでしょ?」「例のおっさんが浸りがちな、懐古主義でしょ?」と思うかもしれません。確かにそれはあります。今でも初代があれば打っていたでしょうし、続編が出るたびに「初代のままでいいのになぁ……」と嘆いていたことは否定しません。

 

しかし、そんな単純な話でいいのか。逆に言えば、なぜ初代がそんなに好きだったのか、面白かったのかを考える必要があるのではないかと。

 

そこで想いを巡らせているうちに、あるポイントに至ったのです。それは……。

 

基本となる牙狼SPが3種類だということ。

 

これを知ったときに「そうそう、牙狼SPは3つがちょうどいい♪」となり、なぜかホッとしたんですよね。「vsキバ」or「vsアスモディ」or「vs融合巨大ホラー」の3択が基本。初代の「vsレギュレイス」or「vs魔戒樹」or「vs千体撃破」と同じ構図。出現率が倍近く違う「vs魔界竜」が別枠扱いだったように、今作の「vs朱雀」も別枠です。まあ、今作では牙狼SPではなく「雨宮SP」になっていますから、カテゴリーとしても別枠扱いになっているんですけどね。

 

もちろん、初代踏襲を目的として作っているんだから、そりゃそうだろうという話もありますが、実はこの「3」という数字が重要なんじゃないかと思うんですよ。やはり。

 

初代から月虹までの間にある牙狼シリーズの多くに抱いた印象としてあるのが「なんかちょっと複雑……」というものです。

 

大まかに黄金騎士vsホラーのリーチが最後になるわけですけど、出た瞬間、「あれ!? これ、どっちだったっけ?」と悩んでしまう。まあまあ、打ち込んでいても、一瞬「ん?」ってなる。「牙狼SP? 牙狼SPSP?」ってね……はい、みなさんの言いたいことはわかります。「それはお前がバカなだけだろ?」とか「演出を覚える気がないだけじゃん」とか、ボロクソ言われても仕方ないことです。

 

でもね、それだけじゃないと思うんですよね。恐らく、脳みその使われ方が違っているんじゃないかと。

 

敵対するホラーがたくさんいた場合、それが何かを判別するのに一瞬の間が出来てしまうんですよ。「これは、○○だ」の「これは」の部分。言うなれば脳内の記憶の引き出しを開けに行くわけです。各演出の1コマ目を完全に把握していたとしても、引き出しにしまった状態で演出の発展を構えている以上、コンマ何秒だったとしても、間が空いてしまう。

 

それなら最初から出しておけばいいじゃないかとなるわけですが、6種類から8種類くらいあると、なかなか頭の中に出して置いておくのは難しいものです。恐らくこれは前頭葉の「ワーキングメモリー」という機能が関係してくると思われます。

 

ワーキングメモリー、つまり脳を働かせたまま置いておけるメモみたいなものですが、人間は3つくらいまでが限界で、多くても4つまでと言われています。「これ、それ、あれ」と「その他」という感じですね。

 

「これ、それ、あれ」くらいなら頭の中に出したままで、言い方を変えれば「思い描いたまま」で、演出の行方を見ていられる。この数が「これ、それ、あれ、どれ、どんな、こんな、あんな、そんな」とかになってくると、これらを頭の中に置いておく、思い描いておくことに集中しなくてはならなくなり、演出がちっとも頭に入ってこなくなるのです。

 

初代牙狼でいうところの「これ、それ、あれ」が「レギュレイス、魔戒樹、千体撃破」になり、この3つくらいなら頭に思い描いたままで演出に集中できる。そして発展した刹那、「レギュレイスかよぉ……終わった」となるのです。言ってしまえば、そう、なれるのです。だから強烈な印象として残る。

 

えぇ、宙に浮かんだレギュレイスの姿は、未だにトラウマとして残っています。はい。

 

だから、人間は、3つくらいがちょうどいい。

 

前述した「ゲート選択」も3つです。ここでは「魔戒ゲート」or「魔獣ゲート」or「魔陣ゲート」ではなく、「3つ中、2つが同じ」or「すべてバラバラ」or「全部同じ」の3択。心情的には順に「なくはない」or「全然、あり得る」or「大当たり確定!」になります。

 

牙狼SPの「レギュレイス」or「魔戒樹」or「千体爆破」の心情は「絶望」or「なくはない」or「当たるかもしれない!」となり、全体的に見て「大当たりに近い(連チャン継続の可能性が高い)」のは「ゲート選択」のほうになるので、当然、そちらのほうが好きですし、気持ちよくなれますし、それをやりたいから打ちに行きたくなるわけです。

 

初代牙狼や牙狼月虹は3択だらけです。「青、緑、赤」然り、「雷、風、炎」然り、「雷牙、鋼牙、大河」然り、「キバ、アスモディ、融合巨大ホラー」然り、「これ、それ、あれ」のオンパレード。そこへたまに「魔界竜」とか「朱雀」とか「虹」とか、「その他」が出てくるわけですが、それらは信頼度が一気に跳ね上がるものか、大当たり確定でなくてはなりません。思い描いていた「これ、それ、あれ」以外のですから、脳内ではかなりのサプライズになります。それが大して信頼度の高くないものだとしたら、打ち手の怒りは一気に高まります。「チッ、クソ台がっ!」と評価されてしまっても致し方ありません。

 

というわけで、レバーで演出のタイミングを出せるパチスロとは違って、演出が勝手に進んでいってしまうパチンコ。能動的ではなく、受動的なパチンコの演出は「3がちょうどいい」のです。

 

海物語シリーズなら「なし、泡、魚群」ですし、保留やカットインは「青、緑、赤」だということをファンはすり込まれています。このことに気付いている開発者は山ほどいると思いますが、飽きずに「3」にこだわってください。いや、こだわり過ぎてください。今回の牙狼月虹でよくわかりましたが、くどいほど「3」でいいです。

 

そうすれば、人間は、ちょうどよく楽しめます。ファンは、喜んで打ってくれます。そして、ウエノはものすごく気持ちよくなれます。今後も何卒、「3」でよろしくお願いいたします。

この記事を共有

いいね!する

11

この記事にコメントする

関連記事

ランキング

  • 24時間

  • 週間

  • 月間

TOPに戻る