30年近く年間収支プラスだった大崎一万発がまさかのどん底?パチンコ&パチスロとの付き合い方を真面目に考えてみた
例によって泣き言にお付き合い願いたい。パチンコ・パチスロの収支がどん底である。どこで何を打ってもとにかく勝てない当たらない地獄モードから抜け出せず、6〜9月の負債はトータル100万を軽く突破してしまった。というか今年、月間収支がプラスだったのは5月だけ。この調子が続くなら、自身のパチンコ歴の中でも最悪の年になりそうな予感である。
期待値で言うなら、もちろんそこまで負けるような台は打っていないし、徹底的な不ヅキであり下振れであることは理解している。過去、不ヅキの波には数えられないほど襲われたが、2、3ヵ月も我慢していれば負け過ぎの分はきっちり返ってきた。しかし昨今の一撃特化&高時間粗利のキカイはそんな経験則を嘲笑うかのような激波である。月に15日から20日ほど、それも半日実戦を繰り返す僕のような打ち方だと、「収束」には年単位の時間が必要なのではないか。そして収束したところで、トータルの期待値はマイナスなのは間違いないから、結果いつまでも勝てない現実だけが残されてしまう。
げに恐ろしきはスマスロ、スマパチ。いや逆にヒキだけでいい思いを連発しているプレイヤーもいるはずだから、一概に荒波を悪いと言うつもりもないが、時間や条件に限りのある中で打つ限りは、完全に「ギャンブル」と割り切って、付き合い方を改める必要があると今さらながら痛感している次第である。
カジノでも公営競技でも、スキルが影響する対人ゲーム等を除く一般的なギャンブルでは、期待値マイナスの中でどう勝っていくかという夢物語を追う付き合い方になる。すなわち賭け金の上下でありヒット&アウェイを駆使して「運勝ち」をいかに残すか考えていかなければ破滅してしまうのだが、今の鬼スペック機もまったく同じである。アツくならない、投資金額を決める、出たら打ち込んでしまう前にヤメる、やれそうな台がなければさっさと帰るか甘デジや低貸しで遊ぶ。逆にボーダー+3回転以上あるようなお宝台や設定6をツモれたならば、リスク覚悟で閉店まで粘る。そうやって時間と投資を按分しながら一発ホームランを待ち、その出玉を残すように意識して相対しないと、とてもじゃないが「楽しむ」なんてできやしない。僕が一向に勝てないのは、収録や取材で実戦条件に避けられない縛りがあることも大きいと思う。
というか、そんなのライトユーザーからしたら言うまでもない常識かもしれない。期待値を追うことでしかるべく勝てるゲームである「事実」を知らない(実感していない)プレイヤーからすれば、今も昔も変わらずパチンコ・パチスロはギャンブルなのだから、今さら当たり前のことを抜かすなと笑われてしまいそうだが、僕は期待値は裏切らないと長らく信じて打ってきたし、結果もついて来ていた。今や自分でも信じられないが、大学時代に勝ち方を覚えて以降、年間プラス収支を30年近く続けていたのである。その前提が崩れるのは初体験であり、何も知らなかった入門者の頃に立ち返ったようなカルチャーショックでもあるのだ。
もちろんそんな中でもプロやしかるべく勝っている上級者は多数いるのだが、彼らの打ち方も実はメリハリ戦法の究極形である。朝の入場順が悪ければ入店する前に帰るし、逆にこれぞと言う店には遠征も辞さず、やれる技術介入をすべて駆使した上でタコ粘りする。最も効率の良い勝ち方はパチスロのハイエナ専業らしいが、修行僧ばりのストイックさと、店を回って何百台もチェックできる体力、そしてライバルに先んじる情報収集・分析力がなければとてもやれる稼業ではない。生活の中心にパチンコ・パチスロを置いて、出ればいいな〜とかワンチャンありそうとか、そんなロマンを切り捨てた完全実利主義だから残せる収支なのである。
こう考えると、僕のように中途半端に期待値論を理解していながら台選びも技術介入も徹底できない「自称中級者」が最も不利だし、負けて当然と言えるのかもしれない。ギャンブルorゲームと割り切って無理しない範囲で遊ぶ。もしくは期待値を追う精度を限界まで上げて厳しい時代に対応する。どっちかハッキリさせなきゃ娯楽を逸脱した痛い目を見るのが今のパチンコ・パチスロである。いっそつまらなきゃもう打たない選択肢もあるのだが……これがまた面白いからタチが悪いのだ。からくりサーカス最高! スマパチ慶次最高! ……勝てんけどな。つくづく罪な遊技、いやギャンブルである。
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