「源さん超韋駄天」の魅力はスピードだけじゃなく「週刊少年ジャンプ感」!?
超韋駄天の週刊少年ジャンプ感
前回のコラムで県をまたげるようになったら、あの華の下に駆けつけるというお話をしましたが、すみません。駆けつけられていません。なぜなら、暇さえあれば打ちたいパチンコを知ってしまったから。えぇ、そうです。
『P大工の源さん 超韋駄天』です♪
今、このコラムを書いていられるのも23時半だからであって、これがパチ屋の営業時間だったら原稿を放りだして駆けつけてしまっているでしょう。そして気持ちよくなるのです。
3、2、ブブブ!……3、2、ブブブ!……のアホみたいな連続で!!
このマシン最大の魅力が連チャン性能であることに異論はないでしょう。継続率約93%、平均約3.5秒で連チャンしていく圧倒的なスピード感。公式サイトに「高継続×高速消化×高出力」「瞬間決着」「空前絶後の超爽快RUSH!」とキャッチが踊ってますが、まさにその通り。頭がおかしくなるくらい速くて気持ちいいです。
ただし、気持ちいいのはRUSHだけじゃないんですよね。全体的になんか気持ちよくなってしまう。なんでだろうと考えた結果、行き着いた先は「週刊少年ジャンプ感」だったんです。順を追って説明していきましょう。
まず見た目。源さんといえば愛らしい2頭身キャラだったのに、7頭身のイケメンという少年漫画の定番キャラになっています。膝のところに丸で囲った源という文字がなかったら、完全に気付きません。ハチマキを巻いて大きな木槌を持っていますが「なるほど武器は木槌の格闘家か」ってなってしまい、通常時に釘がたくさんピョンピョンと跳ねている演出を見て「あ、そういや源さんって大工だった!」と改めて思い出すレベル。そのくらい格闘漫画感に満ちあふれています。
本来はドラゴンボールを探すのが目的だったのに、天下一の格闘家を目指す漫画としか思えないといった「なんでもかんでも格闘漫画化」というのが、80年代から90年代の週刊少年ジャンプっぽいところでしょう。
源さんこと田村源三は桐島組の大工ですが、敵対する鬼頭家という大工が登場。桐島組(田村家)と鬼頭家のバトルが主なリーチとなります。もう一回言いますが、大工なのにバトルです。次回予告にこう出てきます。
「次回 匠の田村vs邪の鬼頭 大工界に君臨する二代家系 大工界頂上決戦」
大工界の頂上決戦ならば、すごい建物勝負とかになるはずですが、バトルです。格闘です。ジャンプです。週刊少年ジャンプの三大原則「友情・努力・勝利」の勝利をわかりやすく決めるには格闘がベストなのです。だから大工だろうがなんだろうが、バトルです。格闘です。ジャンプです。
というわけで匠の大工と邪の大工が格闘するのですが……邪の大工ってなんだよ。VS颯リーチで源さんがこんなことを言います。
「勝手にこんなビル建てやがって!」
街の景観を破壊するようなビルを建てるのが、邪の大工です。冷静に考えれば「そんな大工に注文が来るわけがない。商売として成り立たない」と思ってしまいますが、わかりやすく戦う理由としてわかりやすい悪が必要なので、仕方ありません。リアリティよりも勧善懲悪が第一。それがジャンプらしさです。
話を戻しまして、通常時は主に釘がビョンビョンしているのを延々と見せられているわけですが、たまに釘の量が増えることがあります。発展ですね。そこで最初に発展した際に立ちのぼるのは「炎」の文字。ジャンプらしい擬音「ゴゴゴ」を伴っての「炎」です。
……って、いやいや、大工に炎は禁物でしょ。木槌も炎で燃えちゃうでしょ。
これがむしろ木槌を振り回して炎を起こします。ド派手な演出なら、とにかく炎。雷、水、風より圧倒的に炎。『ONE PIECE』ならエース、『幽☆遊☆白書』なら飛影、『鬼滅の刃』なら煉獄杏寿郎と、炎を扱うキャラが人気なのは、炎が一番派手でカッコイイからです。だから大工でも炎なんです。木材が燃えてしまうことなんて度外視で炎がガンガン立ちのぼる。それがジャンプらしさです。
炎、炎舞、源炎舞の後……フリーズ。そこでヒロインの桐島カンナが登場してセリフ。
「お願い…無事に帰ってきて…私…もう何もいらない…源さ~ん!」
いやいや、大工だって。ほぼほぼ、無事に帰ってくるって。
まあ、大工がそんなに命を心配するほど危険な仕事かっていうと……とび職とか、まあまあ、危険なのもあるので話がややこしくなりますが、このセリフの意味合いとしてはバトルの末に死なないでってことですからね。その願いというか祈りを受け取って、炎レベルがマックスになるとデカいロゴで役モノが登場して……。
「極源炎舞」、完成。
言うなれば……。
『魁!!男塾』、塾長。
みたいなもんです。ジャンプです。ちなみに『極!!男塾』という作品もあるのですが、そちらはゴラクです。
その「極源炎舞」完成後に亀仙人みたいな人が出てきたら最強の「大三源リーチ」に発展です。ちなみに亀仙人みたいな人は源さんのお爺さんで「第十八代 田村家大工魂伝承者 田村源九郎」。父親は「第十九代 田村家大工魂伝承者 田村源六」。源さんは「第二十代 田村家大工魂伝承者 田村源三」。一子相伝かどうかは定かではないですが、伝承者です。ジャンプです。
親子三代が集まって封印されし木槌を解放するという演出になるのですが、両手でボールを持つような形を作って右腰のほうに引きながら「だ~い~」、力を溜めて「さ~ん~」、一気に前へ解き放ちながら「げん~!」というアクション。それは完全に「か~め~は~め~は~!」の動きと掛け声で「だ~い~さ~ん~げん~!」です。もうジャンプ以外の何物でもありません。
こうして封印を解いた木槌を手に取れば大当たり!……って、気付いたらバトルでもなくなってました。とにかく派手に何かを成し遂げれば、それはもう、ジャンプなのです。
その後は主に「超源チャレンジ」という1対100というジャンプっぽいバトルで敵を壊滅すれば超源RUSHに突入。カウントダウン3、2、ブブブ!……3、2、ブブブ!……とアホみたいに大当たりを連続させて気持ちよく玉を増やすだけなんです!!
週刊少年ジャンプの読後感と同様、何も考えず勧善懲悪の爽快感だけを感じられる。それが『超韋駄天』。まだ打っていない人は、とにかく急いでください!!
ちなみに週刊少年ジャンプの三大原則である勝利はバトルで得られ、友情は絆という意味ならヒロインのカンナちゃんや三大親子の登場で示されますし、バトルリーチで仲間がカットインすると一気に信頼度が上がる仕様はまさに友情モノ。残すは努力ということになるのですが……。
それは通常時のハマりでしょ。延々と釘がビョンビョンと跳ねているのを見せられるだけだったりする通常時を乗り切るのは間違いなく努力です。かなりの修行ですが、がんばってください!
俺も毎日、サンドにお金をブチ込んでやるからなっ! うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!
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