ヒロシ・ヤングが社運を賭けてYouTuberに!ライターデビューから岡野陽一との番組裏話まで聞いてみた (2/3)
ゼイドンノウは縁故採用制!?
印象に残った仕事はリアル源さん!?ちなみに印象に残った仕事が「体育館の解体」一択となりましたが、これはどの時期のお仕事なんですか?
それは高校生のバイトの時だね。とにかく破壊行為がすごく楽しかったんだよね。
もうリアルに人力破壊ですか?
うん、そう。ガチで大工の源さんが持ってるデカいげんのうのような物で「おりゃ~!」って地道に壊していくの(笑)
その破壊行為でいくらもらえたんですか?
その仕事を振ってくれたのがバンドでベースをやってた奴の親父さんなんだよ。だから、少しは色はつけてもらったけど、それでも1万はなかったと思うよ。
高校生の頃だったので、6000円くらいかな。
話は変わりますが、ゼイドンノウの設立はいつくらいですか?
これもスカパーとすごく関係のある話になるんだけど…。
最初は演者としてビッグチャンネルに出てたんだけど、当時は大阪の業界誌が運営していて、おそらく毎月2000万円くらい赤字を出しながらやっていたんじゃないかな。
それはなかなかの金額ですね!
そんな状況のビッグチャンネルを当時、絶頂期のアルゼが丸ごと買い取ったの。
そうしたら、それまでビッグチャンネルで編成業務とか色々やっていたスタッフが全員クビを切られたりして、だんだん居づらい感じになってきたんだよね。
そのビッグチャンネルを辞めたチームが別の販社をスポンサーに付けて「全パチ(全日本「パチンコ・パチスロ」情報局!)」っていう別のスカパーチャンネルを立ち上げることにしたの。
これが後のサイトセブンTVですね。
そう。それで、それまで一緒に仕事をしていた人たちが居る全パチの方からも「新台紹介番組をやりたいから出てくれないか」と言われたので「全然いいですよ」って出たんですよ。
そうしたら、パチテレが「ライバル局に出るヤツは全員出禁じゃ」って仕事を全部切られちゃったんだよね。
だから俺、パチテレでは干された形になって。それが2年くらい続いたかな?
壮絶ですね。
でも、パチテレの社長が代わった、ある年の忘年会に呼ばれたんだよ。
番組に出てもないのに忘年会に呼ばれたから「なんやろな?」と思いながら行ってみたら、社長が「そろそろ戻ってきてくれないか?」みたいなこと言うの。
「いや、出てったつもりすらないから!」って(笑)
一方的に切られたはずなのにってことですよね(笑)
出てったことになってたみたいです「勝手に外されただけだから、そう言ってもらえるならやりたい企画があるのでそれをやらせてほしい」と言ったら快諾してもらえて、パチテレで「ヤングの異常な愛情」という番組が始まることになったの。
今で言うとパチテレの「パチってる場合ですよ!」でやっているのと同じような番組。いわゆる端っこネタで、パチンコ玉の工場見学や、作品の中にパチンコが出てくる文芸作品を「P文学」として紹介したりした番組だったね。
局には「雑誌で言うと巻末のミニコーナーみたいなことを番組でやりたい」って話したら「いいけど、会社の規約で個人と契約ができないから会社を作ってくれないか?」って言われて。
大手だと「法人格じゃないと取引ができない」というのはよく聞きますね。
だから「え~!?そんなんせんといけんのや」ってゼイドンノウって会社を作ることにしたの。有限会社だけどね。
お金もないし、まだ1円で作れる時代じゃないんでね。最低でも資本金が150万円必要だったから。
株式会社だと資本金が1000万円必要だった時代なので、資本金が安く済む有限会社だったんですね。
それで親から150万円を借りて会社の形にしたけど、別に社員なんていないから、その時に結婚してた前の奥さんと2人でやってた感じ。
今は株式会社が資本金1円でも作れますが、それでも登録免許税や定款認証などで30万円ほどかかります社名の由来はカースティ・マッコールの歌のタイトルと聞きました。
そう、カースティ・マッコールの歌。日本ではトレイシー・ウルマンの方が有名なんだけど。
たしかに、調べたときはトレイシー・ウルマンの方が出てきました。
そうそう、そっちの方がヒットしたけど、カースティ・マッコールっていうミュージシャンがすごく好きでね。旦那さんのスティーブ・リリーホワイトって人がすごく名うてのプロデューサーだったんだよ。
その中の「They don’t know」ってタイトルが「狂ってる名前やな」って。
「誰もわかってない」ってことですよね。
ハナからケンカ売ってるような名前なんでね。「お前らにわかりっこないだろ」って意味をまんま同じ気持ちでつけた。
本当は「あなたと私だけが知ってる」っていうラブソングなんだけどね。
曲調的にはすごいポップな感じですよね。
すごく良い曲だよ。
ちなみに、現在の社員は何人ですか?
10人くらいかな。
社員の応募はあるんでしょうか。
応募はたまにあるよ。事務所の下で待ってたりTwitterにDMが来たりして…。
あとは、地方に来店で行ったりすると「ヤングさんのところで働かせてもらえませんか?」って、いきなり言われたりすることもあるね。
弟子入りですね。
でも、その大半がオッサンなんだよ。「50超えたオッサンはよう面倒みんわ」って(笑)
第2の人生をゼイドンノウで(笑)
「働きたいです!」っていきなり言われても…みたいな。
では、弟子入り志願者から次の話に繋がったことはないんですね。
募集をかけたタイミングで応募してきた人はいるけど、それ以外はうちは縁故採用かな。誰それの知り合いで入ったみたいな感じで。
紹介で入ったら「お前が何かしたら紹介したヤツを詰めるからな」って言えるので安全装置みたいなもんやから(笑)
たしかに信頼性は上がりそうです(笑)
求人誌で「パチンコの番組を制作する簡単なお仕事です」みたいな募集の仕方も何か違うやろみたいな。
POKKA吉田の紹介で入ったやつも居て、「お前が何かやらかしたらPOKKAを詰めるから」って言ってあるから(笑)
ちなみに社長の今のお仕事はどんなことをやってるんですか?
社長のお仕事は番組に出ることですよ。一番大事なやつ(笑)
たしかにそれが一番大事ですね(笑)
ちなみに社長あるあるをお聞きしたら「金がねえー」ということでしたが。
いや、このコロナ禍で中小企業は本当にヤバいのよ。ジワジワ~って、きてて。
3年前くらいの動画でも、社長の給料が遅延してると話されていましたね。
あ、それはちょっと別の事情なんだよね。
音楽関係の番組にお金をぶち込んでしまって「どこからも金出ないし、もうウチでやるしかしょうがないな」って言ってたら、あれよあれよという間に制作の金額が膨らんでいって、700~800万円くらい使っちゃったの。
ちっちゃい話なんだけど、それから俺の給料まだ2ヵ月分遅延してますよ(笑)
厳しいですね(笑)。だから、いわゆる社長=成功者みたいなシンプルな構図ではないということですね。
そうそう。そもそも就職する気もなかった人間なんで、たぶんちゃんと会社会社してるところが嫌なんだよね。
だから「たまたまなりゆきで会社を作った」ということで、どうにもならんやつらが寄り集まってできた動物の群れじゃないけど「1匹だったら死んじゃうけど、群れだったらこの荒い世間の波も何とか渡っていけるかな」みたいなこと。
やりたいことをやりながら世の中に適応していったら「会社」になっていたみたいなことですね(笑)
そうそう(笑)
一応、世の中に向けて「会社」っていうシステムにしてあるだけ。
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