常にギリギリを目指すTOYOMARUイズム!!…ってこれギリギリの向こう側行ってないですか?【エキスパート 業界の流儀 すしざんまい#3】

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いい意味で色々吹っ切ってるメーカーこと豊丸産業の最新機「Pすしざんまい極上」のリリースに伴い、その吹っ切れ具合に迫っている今回の「エキスパート」

前回に続き、台のこだわりを聞いていく今回は、進化したドット液晶演出と遊技を盛り上げるサウンドについて聞いてみた。すると意外なところからTOYOMARUイズムが噴き出した!?

木村社長は失敗しない

続いてはデジタル演出について、ドットだと思っていたのが液晶だったという部分も含めてこだわりや気をつけたことをお伺いできますか?

まず気をつけなくてはいけないのが、版元様のイメージを壊さずに「ハズレ」を作ること。

「当り」を考えるのは簡単なんですよ。「ハズレ」が難しいんです。「CR餃子の王将」の時も同じなんですけど、食べ物をモチーフにすると「ハズレ演出」を「おいしくない」とかにしがちですが、それをやるとまずいんですよね。
だから、イメージを壊さないようにどうしたらいいのかっていう部分で常に頭を悩ませています。

この機械でいうと、木村社長といったらやっぱり「初競り」じゃないですか。それで「競り」の演出を入れたんですけど、そこもやっぱりすごい考えたんですよ。イメージ的に競り負けたらアウトですよね。

しかも、ちょうどこれ作ってる時に競り負けちゃったんで(笑)

去年(2018年)負ちゃったんですよね(涙)

負けちゃったんで(笑)

まずいなと。これは負けさせるワケにいかないなと思って、なにか良いアイデアないかと探していたら、木村社長の著書に、「マグロ大王 木村清 ダメだと思った時が夜明け前」(講談社)という本があるんですけど、その中に「木村社長は98点以上のマグロじゃないと買わない」と書いてあったので、「あ、じゃあこのマグロは97点以下だったから競りに参加しないことにすればいいんだ」と閃いて、それでやってみようと。

木村社長が「勝つ」「負ける」ではなく、木村社長の御眼鏡にかなわないマグロだったっていう…

その形でやってみたらOKだったんですが、そういうのを考えるのがやっぱり一番大変ですよね。本当ハズレ方ですね、イメージを崩さないようにっていう。

ユーザーはほぼハズレのほうを見ますもんね。

ほぼハズレなんですよ。だから「おかわりタイム中」とかは結構やんちゃしてると思うんです。「KIMURAモード」とかはすしざんまいさんとは関係ない感じにしているんで。

海賊が出てきたりとか、海底人とじゃんけんしたりとか、ゴルフしたりとか。そこはイメージを壊さずにお笑いのほうで見せられるかなぁと思って、はっきりと切り分けて作っていますね。

今回、「CR餃子の王将」の時よりかなり色んなイメージが入っていますよね。あと、例えばお寿司のグラフィックとかそういうところですしざんまいさんからチェックが入ったりするんですか?

できたものは一通り見ていただいていますね。ただ、料理の絵とかを描いているグラフィックの担当者が本当に料理が大好きなんですよ。協力会社の方なんですが、本当においしそうに描いてくれるんで、ご指摘は一度もないですね。

あと、僕の個人的な感覚ですが、ドットで描いてるからおいしそうに見えるのかなと。液晶でそのまま食べ物とかやっちゃうと、テレビとかでも「シズル感」って難しいじゃないですか。ドットだと自分の脳みそで欠けている部分をおいしそうに補完してもらえるんで、食べ物をモチーフに機械を作る時は、あえてドットで、っていう感じでやっています。

昔のゲームとかのグラフィックは想像力で補完していた部分がありますもんね。

そこですね。それのほうがおいしそうに感じてしまうっていう。

ネタの大きさが自慢です

ギリギリでいつも生きていたいから…

最後に楽曲へのこだわりについてですが、今回「すしざんまいのテーマ」「マグロっちゃんす」「茶柱タツオ 77歳」と個性的な3曲がありますが、これの演奏が「YOKODUNA SUSHI 楽団」ですか?でも、このバンドメンバーって確か「餃子バンド」と同じ方々ですよね?

そうですね。よくご存知で(笑)

楽曲のテーマは「明るく」「バカバカしく」「ギリギリを攻める」みたいな感じですね。「餃子バンド」改め「YOKODUNA SUSHI 楽団」は前作の「CR餃子の王将3」で初めてお仕事を一緒にさせていただいた方たちなんですが、すごくノリが良い上に、頭から離れない曲を書いてくださったんですね。

何より良かったのが、デモから歌詞を直してくださったり、レコーディングやその後のプロモーションもすごく楽しくさせていただいて、今回も是非一緒にお仕事したいなと。

それで、「元々餃子だけど、今回は寿司でいいかな?」と言ったら快く引き受けていただけました。

バンド名はやっぱり機種に合わせて?

もちろん機種に合わせてなんですが、ちょっと壮大な野望がありまして。

インバウンドに対する狙いもあって、「寿司がテーマだし、横綱とかそういう言葉も入れておけば何かの間違いで世界的にヒットしないかな」と(笑)

外国の方が「寿司」とか検索したら「お、なんか出てきた」っていう。「横綱」とか検索しても「また出てきた」って。

外国人に刺さりそうなキーワードを盛り込んだと。

キーワードというか、ハッシュタグみたいな感じで、日本好きの外国人観光客が検索したとき、「なんかいっぱい出てきた」みたいになれば良いなと。

僕はかなり深読みしてたんですが、「GOD AND DEATH」は全然関係ない?

残念ながら全然関係ないですね(笑)

GOD AND DEATH(2014):豊丸が誇る「どうかしてる系」の一台。GODは付いてても、神様とかはそんなに関係なく、力士豊翔丸が横綱を目指すパチンコ台。発音は「ごっつあんです」

むしろ他社様のほうが…

あっちのほうのが…

それって、綱…ってのは言っちゃダメなやつですよね(笑)

なので、キャラクターは「よこづな」じゃなくて「よこつな」で出てきてます。マグロだから「ツナ」でもあるんですけどね。

いわゆる「豊丸的な仕掛け」っていうところですね。

あと、曲のコンセプトでいうと「CR餃子の王将3」の時は「餃子一日二百万個」の部分をこだわったんで、今回は「茶柱が立った」ってところを。前回は「二百まーん個」とかそっちでいったんで、今回は逆に「あ、立ったね」っていう。

曲のコンセプトを伝える時から、茶柱のギミックつけるんで、「あー、おじいちゃん久しぶりに立ってよかったねー」ぐらいの元気をつける歌にしようぜってノリで作りました。そしたら「茶柱タツオ」という謎のキャラクターが捏造されてですね。

77歳なんですよね。

最初は73歳とか言ってたんですけど、「パチンコだから77のほうが良いんじゃないの」って言って。

じゃあ、77歳の「茶柱タツオ」が…

「あー、久しぶり!立ったぞ!」っていう。まぁ立ってるのは茶柱なんですけどね(笑)

記事にする際にはそのまま使わせてもらいます(笑)
もう一曲の「マグロっちゃんす」もそうなんですか?

そうですね、どちらかというと。でも、あれは大分まろやかにしました(笑)

まろやか(笑)

最初は「冷凍マグロ」とそっち?の「マグロ」がかかってたんで(笑)

曲のサビのところで「寝たって寝なくたって」という歌詞が出てるんですが、「寿司ネタ」と「寝た」、「冷凍マグロ」と「マグロ」がかかってるっていう。このギリギリを攻めるいつものポリシーです。

ギリギリだよというのを知った上で聴くと、なおさら深みが変わってきますね。

そういった歌詞の意味を想像しながら盛り上がっていただければと思います。

じゃあ、受け手に色々考えていただくと…

どう思っていただいているか分からないですが、基本的に僕、バカバカしいものを作ることが多いんですよ。

何でそうするのかって話をすると、パチンコ打つ仲間とご飯食べたり、お酒を飲みながら「あの台、くだらないよな」とか、「あれ、面白いよな」っていう話ができたり、「あの演出はこういう意味だよね」とか、居酒屋トークで盛り上がる時のネタになる機械を作りたいんですよ。

仲間と一緒にパチンコした後、ご飯食べながらそういう話をするのが一番楽しいと思うんですよね。それでこういう機械になったっていうか、こういう機械しか作れない(笑)

「立ち」にこだわる開発責任者の若林さん、最後はカッコよくシメてくれました

それがある意味「TOYOMARUイズム」というか…

カッコいい台を作っても、居酒屋トークには出てこないんですよね。

でも、バカバカしい話や、「今回ギミックがちょっと凝ってるね」とか「玉の動きはこうだよね」って話はそういうところで俎上に上がってくると思うんで。だからこういう機械を作っているというのが正直なところです。


「すしざんまい」というモチーフ、社長の強いキャラクター、寿司という普遍的なイメージ、これらのイメージを光らせる演出の深さに感嘆をした直後に、違った角度から色々とえぐりこんできた事態に取材班は戸惑ったのだが、よくよく考えるとこれこそが常々ホールで感じていた「TOYOMARUイズム」ではなかったのか、と。

そして、この「すしざんまい」がホールに出た時にはその「バカバカしさ」を感じ、それを肴に酒を交わして欲しい。もちろんその時のお店は「すしざんまい」で。

次回は、そんな「変態メーカー(wiki談)」の豊丸のこれまでの機種について迫っていく。元祖牙狼スペックのアノ台のことも!?

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