変態じゃないんです!既成概念を打ち壊してるだけなんです!牙○より先に世界が変わるハズだったんです!【エキスパート 業界の流儀 すしざんまい#4】

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いい意味で色々吹っ切ってるメーカーこと豊丸産業の最新機「Pすしざんまい極上」のリリースに伴い、その吹っ切れ具合に迫っている今回の「エキスパート」

最終回は「”どうかしてる”でおなじみ」「変態メーカー」「名(迷)台製造機」と異名を挙げるとキリの無い超個性派メーカー豊丸産業、その変態メーカーの変態たる所以、その源流に迫る!!

変台メーカーの矜持はやっぱり「オンリーワン」

お話は引き続き若林さんと豊丸公式キャラクターのばらちゃんでお送りしています

では、ラストはのばらちゃんに「豊丸について」お伺いしていきます。

ハイ、よろしくお願いします!

ありがとうございます。では最初に「豊丸ならではのこだわり」について伺いますが、Wikipediaでは「変態メーカー」って書かれていたりしますが…(笑)

そうですね…( ̄▽ ̄;)

今回、過去のラインナップを改めて拝見しましたが、僕も大好きでよく打っていた機種がたくさんありました。その中で「豊丸らしさ」というか、こだわりというのは何かあるんですか?

弊社の企業理念の中に「アミューズメンツ イノベーション」というテーマがございます。

「楽しさ」を核とする、社会に有用な製品・サービスを提供していくというもので、それをもとに製品づくりをしているんです。

その「アミューズメンツ イノベーション」の課題の一つが「既成概念を打ち破る新しい製品を作り出す」という点で、そういったところが私たちのこだわりになりますね。

今までにない「オンリーワン」を目指すことをがんばっています!!だから、意外に真面目に取り組んでいるんですよ。若林さんみたいに「真面目に遊んでいる」みたいな感じですね(^^

大マジですよ(笑)

僕個人の印象としては、おバカなコンセプトでやっているやつほど、結構周りのディテールがしっかりしていますよね。

今回の取材にあたり、改めて「女子ザジャイアント」を打っていたら、飛行機のメカニックデザインやアニメーションが、普通に作りこみがすごいなって思いながら打っていました。大枠は大枠でまた別の凄さがあるじゃないですか(笑)

オリジナルストーリとしてもかなりこだわってつくりましたから…(^^;

それも「アミューズメンツ イノベーション」として、他にはないものを既成概念にとらわれずにやろうという感じなんです!

他とは違う角度で、すごいところに全力で挑んでいるという、その全力具合がすごいなと思いながら見ていました。

今回の「Pすしざんまい極上」もやっぱりその一つだと私は思います。機種名を聞いただけでもすごくインパクトがありますが、「どんな製品にするんだろう?」「豊丸にしかできないよね」というのが豊丸産業らしさですね!

企画基準は「コレって突き抜けてるかな?」

豊丸さんにはユニークな機種が多いのですが、そのコンセプトや発想というのはどこから出てくるんですか?

どこからというと難しいのですが、先程お話ししたとおり、「アミューズメンツ イノベーション」という考えが根底にありますので、日々「こんなコンテンツなら面白い」とか、「こんなスペックあったらいいな」とか、「こういうことやれば面白くない?」みたいなことを考えている感じですね。そんな中からコンセプトや発想が生まれてくるのだと思います。

先程「ちょいアナGO」の話もしたのですが、「玉の動きが面白いな」「入るとすごく気持ちいい」というところを、遊技者目線で考えているからこそユニークになっているのではないかと思います。

例えば開発の中にそういうことを考えるメインの方がいて、そのカラーに染めていくのか、それとも「他とは違う角度で」というコンセプトで、みんながアイデアをぶん投げていく感じでしょうか?

その辺りは、どうなのでしょうか…

僕の場合、企画立案して責任者としてやっていくっていうお仕事をするチームにいるんで、一緒のチームで責任者をやってる仲間とその辺の飲み屋に行くわけですよ。

そこでいつも、あーでもないこーでもないって散々喋って、ネタ出したり、アイデアを練るんですね。

みんな「なんか面白いもの作りたいよね」っていう共通認識があって、「こういうアイデアがあるんだけど」とか「こんなのやったら面白くない?」っていうのをビールとか飲んで赤い顔しながら、喧々諤々やっている感じですね。

じゃあ、そこから企画が立ち上がって、みたいな?

そういうのも結構ありますよ。

ただ、企画を考えても、それを承認する人はまた違う人になりますので。

そうですよね。承認する人がすごいですよね。

そこもやっぱり、「他ではやらないことを」っていうのが前提にありますね。ありきたりなものが出てきてしまうと、「これ他のほうが面白かったりするのかなー」みたいになってしまいますね(^^

その結果ユニークになるといいますか、普通のものならば承認されないかもですね。

逆に、普通のものをうちで作ってどうするんだみたいな。

そうですね。

なかなか普通のものが通りにくいんですよね。

何かしら突き抜けている要素がないと、「いいね」って話にならないんで。

なるほど。じゃあ結果的に突き抜けたものが…

そうですね。ただ、全てが突き抜けていくとだんだんそれが普通になってきますので、それで「コレって突き抜けてるかな?」って逆に考え込んじゃう時があるんですよね。

むしろ中の人たちが麻痺してくるところもあるかもしれないですね。

感覚的には大分麻痺してるかなぁと思いますね。

逆に普通の企画が「あれ?斬新に感じるなぁ」と思う時もあったりしますね(^^

「牙狼さえいなければっ…」の件を聞いてみた

「CRウィッチブレイド」公式HPから)

続いて、業界初のV-ST機「CRウィッチブレイド」から、気がつくと「牙狼が…」という話になってきていますが、まず、これほど普及するとは思っていましたか?

それは想定していました。「このシステムは他社様も使いたいだろうな」と。むしろ「牙狼」のイメージは私たちも当時持っていたところだったもので。

実はこのシステムを考えた方がこちらの若林さんなんです。

前例がなかったんですが、銀座さんの「CR寿司だニャン」とか、役物の特定のところに入ると確変になるっていう機械が昔あったんですよ。なので、それを応用すればなんとかなるかなっていうところからスタートしましたね。

そして「一番早く市場投入できる機械は何だ?」って話になって、「ウィッチブレイドです」って。

元々「ウィッチブレイド」は企画として通っていましたからね。

当時から一種二種みたいな、ああいう構造を持っていたので、「これだったら多分早いですよ」「よし、これでやろう」って話になって、そこでスパッと差し替えて。

それで、細心の注意を払いながら外部に漏れないように準備して、「よし!これで世界を変えてやる!」と思っていたんですけど、変わらなかったですね(笑)

でも「V確」とか「V-ST」とか、色々な呼び方をされていますけど、今ではもう主流なんですよね。

ちなみに、私たちは「CRウィッチブレイド」にそのシステムを載せた時は「アタックラウンド」と呼んでいたんです。頭文字を取って「ARシステム」と。

命名したのは僕じゃないですよ(笑)

スロットでいうところの「AT」とか「ART」みたいな形で浸透すればいいなぁと思って当時は名付けられたんだと思うんです。それが浸透しなかったのが私としても一番残念ですね(;_;

金色の顔ガシャーンの方に持っていかれちゃったっていう。

そうですね。残念ながら「牙狼スペック」っていう感じで浸透してしまいましたが、浸透させた方の名前が付くことは仕方のないことですので。

じゃあそこに関してはもう受け入れざるを得ないというか、仕方がないっていう感じなんですね。

システムを考えた段階で絶対にパクられ…って言い方はおかしいな(笑)

使われるな、っていうのはわかっていたんですよ。

「牙狼」に合うだろうなって、言ってましたね。

「牙狼」で出されたらみんなそっちに行っちゃうかもしれないので、それまでに結果を出さなきゃいけないっていうことで、「ウィッチブレイド」ですぐ出せますよって。

その後「バーストエンジェル」があって、それも変更したんですよね。
2本立てでいけば「時間もあるし、なんとかなるだろう」と思ったんですが、ことごとくダメだったっていう(苦笑)

本当は「初」の連続だったんです。

「CRウィッチブレイド」は「初」のV確変でしたが、「CRバーストエンジェル」はV確変に「初」の時短もつけていたんです。

その後に「魔神英雄伝ワタル」という機種も出したのですが、「V確ループ」というのも実は私たちが初めてだったんです。

ただ、誰も気づいてくれない、という残念さが…(;_;

残念さがずっと残っている状態ですね。

本当は「CRウィッチブレイド」も最初に売ろうとしていたのは継続率重視の機械だったんですよ。出玉は1回あたり1,300発ぐらいだったかな。

ただ、継続率が83%とか85%とか、ものすごく継続するっていうのでやったんですが、その当時「2,000発なきゃパチンコじゃない」みたいなご時世で、ちょっと出玉を増やそうかなと。出玉約1,500〜1,600発ぐらいまで増やした物を販売したっていう状況だったんですね。

でも結局、その後に発売された「CR牙狼魔戒閃騎鋼XX」は約2,000発出たじゃないですか。そこがやっぱりインパクトを残せなかった部分なのかなぁと思います。

最高峰ではないって感じですよね。

当時の自分たちも色々検討したんですよ。「やっぱり2,000発ないと厳しいかなぁ」とか。

でも2,000発をやっちゃうと継続率が75%ぐらいにしかならないから、「そこまでインパクトを残せるかわからないね」「インパクトを残すなら80%は超えたいね」っていう考えに至って、その辺りが読み間違えちゃったのかなっていうのはあります。

あと、2,000発出すってなると、STなのに高確中の確率が99分の1とかすごい遠くなる。「そこでSTを継続させようと思ったらその分回数も長くなる」「どうなんだ」って。当時は前例がなかったんですよ。

そうですね、今だと「北斗無双」などロングSTもありますけど。

今はありますが、当時は「ロングST」の前例がなかったので、「ST中にユーザーが我慢できる、集中力が続くのは100回転までだろう」と思っていました。

それで「100回転で一番継続率が高くなるように攻めていこう」と考えてしまったので、イマイチ結果が出せなかったのかな、と今になって少し後悔していますね。

もし今後「業界初」を出される際は、また取材をさせていただいて、そこで大々的に「それ、ウチが最初だよ」と謳っていただければ(笑)

「初」を並べてみましたよっていう(笑)

そういうのをやってみたいですね。

「Pすしざんまい極上」もそうなのですが、「役モノ機の先駆け」といえばやっぱり豊丸産業かな、と。「CR餃子の王将」の初代がそうだと思いますので。そこは自信を持って言えるかなと思います。

そういったところを育てていって、他社様が参加されて、市場が大きくなっていったというのは、嬉しい事だと思います。

さきほど「CR餃子の王将」がヒットして、というお話がありましたが、うちって色々チャレンジはしているんですけど、実はそれがちゃんと成果に結びつくまで継続し続けた、やり切ったっていうケースは少ないんですよね。

この「Pすしざんまい極上」とか「CR餃子の王将」というのが、それをやり切った珍しいケースなのかなと。「継続は力なり」じゃないですけど。

系譜として続いていってるという。

初代「CR餃子の王将」は今から10年前の2009年に発売してるんですよね。

短時間で遊べて簡単で、さらに驚嘆の出玉という「たんぱち」っていうコンセプトだったんですけど、それの開発着手が2006年とか2007年で。2015年販売の「CR餃子の王将3」で結果を出して、市場で「いいね」と評価してもらったのが2016年なので…本当に10年越しぐらいなんですよ(笑)

それでようやく花開いたという感じなので、開発の中でも、「やり続けてよかったね」「成果がちゃんと出てよかったね」という雰囲気になったので、このジャンルに関しては非常にいい結果になったかなと思います。

ただ、機械づくりの優位性があるとはいえ、うちが儲かっているか?という部分では…なかなかそこは「うーん」っていう感じになっちゃいますけどね(笑)

まだまだ成長過程ということですね。

次も、10年前の何かが花開くかもしれない?ってことですね。

信念を持って「面白いものは面白い」「面白いものを作るんだ」と10年続けてきた結果が「Pすしざんまい極上」なので、そうなるといいですね。


「Pすしざんまい極上」の開発から、メーカー全体のコンセプトに至るまで隠すことなく、オープンに話してくれた若林さんとのばらちゃん。

バカな台、不思議な台、と言いながらもどの台も深く印象に残っていたのは、開発陣による「既成概念を打ち壊すこと」に全力を傾けていたからだった、と取材をまとめながら記者は深く納得した。

あとは、8月下旬の本機のリリースを待ち、茶柱タツオに込められたメッセージを感じながら、立てたいと思う。茶柱を。

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