唇を狙い、電撃を振り回し、客に地獄を与える…完全にアウトなイカれた店長列伝!

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パチ屋のイカれた店長列伝

 

「アイドル店員」が話題ということで、昔ってどんな店員がいたかなぁ……と思い出そうとしたところ、いろいろな店長が頭の中に蘇ってしまったので書き起こしておきます。

 

 

その1:ベータで客に地獄を与える店長

 

1990年くらいでしたかね、6歳上のパチ仲間の友人という方に出会いまして。その方はラブホも経営しているパチ屋オーナーの息子。大学を卒業してパチ屋を1軒任されているという。

 

どんな台を設置しているのかと聞くと、一発台の『ベータ』があるとのこと。当時、大好きだったので今度打ちに行きますよと伝えたところ「ウチには来ないほうがいいよ」と言って笑いながら話し始めた。

 

「ベータはステージ役モノで奥に3つ穴があって、真ん中のV穴に入ると大当たりだけど、その手前に突起があるでしょ? あの突起からV穴の枠に向かって瞬間接着剤で左右2本のスジを入れているのよ。細く薄く入れているから透明で見えない。結果、Vに行こうとした玉に勢いがないとスジに引っかかってハズレ穴に流れやすくなる。当選率はわりと落ちるよね」

 

なるほど。それは行きません。絶対に。

 

「一発台は抜けなきゃ面白くないんで、そっちで調整してるんだけどね。結果、ウチのは抜けるからお客さんは集まるよね。もちろん赤の台も毎日作るよ。勝てなきゃお客さんはすぐ飛ぶから」

 

なるほど。普通より抜けて勝てる台もある……やっぱ行きます!

 

「そんな感じで営業してるんだけど、毎日のように来てずーっとカド台を打っているおっちゃんがいてね。来ると朝から晩までずーっと打っているもんだから、実験したくなっちゃったのよ。ヘソを10.9ミリにしたらどうなるのかなぁって」

 

えーっと、パチンコ玉の直径は11ミリだから……一生抜けない! 地獄!!

 

「さすがに昼くらいに諦めて帰るかなと思ったら、ヤメないの。当たらないというか、そもそも抜けないのにヤメない。店員に文句を言うこともなく、黙々とサンドに金を入れ続ける。結局、絶対に当たらない、絶対に抜けない台をいつも通りに夜まで打ったんだよ。すごくない?(笑)」

 

いや、笑ってるよ、この人! 鬼や! 鬼がおる!!

 

「いや、でも、ちょっと感動しちゃって、翌日はめっちゃ出るようにガッバガバにしておいたの。負けた分を十分に取り戻せるくらい、ガッバガバに」

 

よかった。人の心はギリギリ持っているようだ。

 

「そうしたらそのおっちゃんどうしたと思う? 来なかったのよ。普段なら絶対に来る日なのに、来なかったのよ。結果、見たことのないおばちゃんが座って、めっちゃ勝って帰った」

 

マジか……残念すぎる……。

 

「おっちゃんはさすがに懲りてもう来るのをやめたのかなぁ……って、思ったら、その次の日に来てんのよ。ダメでしょう。パチンコは粘りと根性っていうけど、突き抜けるほどの根性がないとダメだってことだよね。1日打って1回も当たらなかったからってへこたれずに、翌朝から同じ台を平然と打てるくらいの根性がないと、パチンコは勝てないってことだよね。ダメだな、ありゃ。そりゃ、負けるよ」

 

やっぱ鬼や! 鬼がおる!!

 

こんなイカれた店長が本当にいたのか、信じるか信じないかはあなた次第です。

 

 

その2:究極の選択を迫る店長

 

2002年くらいでしたかね、沖スロだらけのスロ専がありまして。ほぼ毎日18時に設定打ち替えイベントをしていたんですよ。古き良き時代ですね。

 

その店に暇さえあれば通っていたんですけど、ある日、店長が直々に抽選を行うイベントをするって言うんです。店長が現場に降りてくるのはほとんどないことなので、これは気合いの入ったイベントだと、結構な人数が並んで抽選開始。ウエノも見事当選して、選ばれし10名になったわけです。あとは店長に打ち替えてほしい機種を伝えるだけとなり、並んでいると前の人が……

 

「いや、それは、さすがにちょっと……やめておきます」

 

と言って、帰ってしまったんです。え? 何事!?……となっている間に、自分の番。

 

「機種は何にしますか?」

「えーと、じゃあ、シオラーで」

「わかりました。では、私とキスをしてください」

「はっ?」

「私とキスをするのが⑥に打ち替える条件となっています」

 

店長は男。ウエノも男。

この人は何を言っているんだろうか?

 

「キスしないとダメなんですか?」

「はい♡」

 

こんなイカれた店長が本当にいたのか、信じるか信じないかはあなた次第です。ウエノがキスしたかどうかは、一生闇の中です。ちなみにこの店長、店が潰れた後に新宿2丁目で働き出したという話もあるのですが、信じるか信じないかはあなた次第です。

 

 

その3:電撃あらっ店長

 

2003年くらいでしたかね、沖スロを打っていたとき、「バリッ! バリバリッ!!」みたいな音がうしろから聞こえたので、何事かと振り返ったら……

 

バカデカいスタンガンを持ってバリバリと火花を散らしながら歩く、身長190くらいあるスーツを着た大男がぁぁぁぁ!!!!!!!! ん!? ていうか……

 

「店長! 何してんすか!!」

「ちょっと待って」

 

そういうとその危ない大男改め店長がシマの先のほうへバリバリ音をさせながら歩いて行くと、気付いた3人の客が一目散に逃げていったのです。それを見届けると、スタンガンをバリバリさせるのをやめて、こちらに戻ってきた店長。

 

「どうしたんですか?」

「ゴトやっていた連中がいたので、ちょっと脅しに」

 

ちょっと脅しにってレベルじゃないから!スタンガンをバリバリしている大男って、一般客も逃げ出すヤバさですから!!

 

こんなイカれた店長が本当にいたのか、信じるか信じないかはあなた次第です。


以上、今なら(いや、今じゃなくても)完全にアウトなイカれた店長列伝でした。
昔のパチ屋ってみんなこんな感じだったんです!(嘘です!!)

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