「あなる」はニックネームだからOK!?開発陣に「Pあの花」の開発秘話を聞いてきた。【エキスパート 業界の流儀 あのはなプロジェクト編 #2】

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人気アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」のパチンコ・パチスロ化に迫るインタビュー企画。

今回は、「Pあの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」を掘り下げていく。

ネットでも話題となった「あなる」という表記。開発陣が語った葛藤とは…

数字図柄に隠し要素アリ

今回の「Pあの花」では7図柄に「めんま」を採用されていますが、数字図柄のキャラクターはどのように選ばれたのでしょうか?

「あの花」の主人公は、「じんたん」か「めんま」のどちらかだと思います。その中で、3図柄と7図柄はそれぞれどちらにしようか当初から色々と試行錯誤して何度もやり直した結果、今回は7図柄をめんまにしましょう、という流れでした。
具体的な理由としては、「じんたん」を3図柄にしたのは演出の都合もありました。「かくれんぼリーチ」は必ず7図柄で当選する、という仕様になっており、7図柄を「じんたん」にしてしまうとリーチとの整合性が取れなくなってしまうので7図柄を「めんま」にした、という経緯があります。
また、隠し要素として、左に3図柄が止まって右に7図柄が止まると実は見つめ合ってるようなレイアウトになってまして。

おお!!

余談ですが、「超平和バスターズ」は6人しかいないので「めんま」を7図柄にするためには他のものを図柄にする必要がありました。そこで、4図柄は特定の人物ではなく色々なマスコットキャラがくっついてる図柄にしています。
その4図柄のおかげで「めんま」を7図柄にすることができました。

4図柄はマスコットキャラが集合

4図柄をマスコットキャラクターにした理由はありますか?

その他のキャラクターにしてみると、開発チーム全員一致で「しっくりこない」と思いまして(笑)

例えば、お父さんや町の人物だったりとか?

そうですね。多様な案がありましたが、結局は「超平和バスターズ」の6人で絞ろうということで、今の構成になっています。

「あなる」はニックネームだからOK

ネットで話題になっていた件についてお聞かせください。「ときめきリーチ あなる」など、本機の演出で「あなる」というニックネームをそのまま使用していますが、これについて葛藤はありましたか?

葛藤はありました(笑)
葛藤はありましたけど、最終的には「あれはニックネームだ」と。とは言いつつも、キャラクターリーチ以外では画面右下にキャラクターの名前が表示されますが、そこは我々も恥じらいがあったんで「鳴子」となっています。

図柄などは本名を表記している

葛藤はあったんですね(笑)

そこにずっと表示されてるのには抵抗があったので、そこは「鳴子」にさせてくれと。

使い分けているんですね。

そうですね。「あなる」はニックネームというところで、そのまま開発させてもらいました。

「secret base 〜君がくれたもの〜」は必ず使うと決めていた

「secret base 〜君がくれたもの〜」は随所で流れている

パチンコで「あの花」を再現するにあたって、「これだけは絶対に使用する」と決めていたアニメのシーンなどはありますか?

最初から決まってましたね。
アニメEDで使われてた「secret base 〜君がくれたもの〜」という楽曲がストーリーに対して、もの凄く感動を引き出す役割をしてるなあ、と思っていまして、単刀直入に遊技者に訴求するためにはその楽曲の力は必要不可欠だと。
そう確信していたので、通常時の大当たりが期待できる激熱リーチでは必ず「secret base 〜君がくれたもの〜」が流れる、という風な構成にさせていただきました。かつアニメEDで「降ってる花が上に舞い上がる」ような描写がされてまして、それを激熱予告として楽曲と組み合わせて使わさせていただいてます。

やはりあの楽曲には最初から注目していたのですね!

感動を与えるためにはストーリーだけじゃなくて楽曲の力も必要不可欠だと。そういう想いが開発初期からありました。

開発チームは聖地巡礼するほどの「あの花」ファンだらけ

「あの花」に限らずですが、こういう版権物の遊技機を開発する際は、開発関係者全員がアニメや原作を視聴されているんですか?

開発チームを作る際は、基本的にそのコンテンツが好きな人間を集めているので、みんな原作知識は豊富です!そもそも僕なんかはリアルタイムで見てましたし。

コンテンツを全く知らない人が開発に関わる事の方が少ないかもしれないですね。

世の中の皆さんが思われてるような、「アニメを見たことない奴が作ってる!」というのは…

見てない人間が作ってることは一切ないですね。何なら僕のように開発の話が来る前にすでにアニメを見ているような人間が全部作ってますから(笑)

ネットではよく「絶対見てないだろ」みたいな声も…

ないですないです。
リアルタイムで見てましたし、映画も見に行きましたし、聖地巡礼も行ってますし。

相当なファンがこだわりをもって作っていると。

そうですね。パチンコ・パチスロ共に相当こだわりがある方だと思います!

「あの花」以外の版権系の作品も同様ですか?

ほぼ全ての台に対して同じですね。
全く知らない人間が「さあ、初めて見るぞ」っていうのはほぼ無いと思います。

そうだったんですね!これはネットの人も気になっている情報だったので、聞けてよかったです。

「あの花」らしさと「パチンコ」らしさの融合

「secret base 〜君がくれたもの〜」以外のサウンド面のことをお聞かせください。

サウンド担当者も「あの花」というコンテンツがすごく好きでして、「パチンコとしてのサウンドに寄せていいのか」、「『あの花』としてのサウンドに寄せていいのか」っていうところをよく相談していました。
本機のサウンドは、「あの花」のイメージを損なわず、かつパチンコらしいSEという二つのコンセプトがうまく融合しているので、「あの花」ファンも、「あの花」を知らないパチンコユーザーも満足できるようなサウンドになっていると自信を持って言えますね。

サウンド面でも期待できそうですね。
本機に使われているBGMは、全て本機のためのオリジナル楽曲なんでしょうか?

当初はサウンドトラックを確認させていただいて、「このBGMをこのリーチに当て込みたい」とかって相談は重ね重ねやってきたんですけども、楽曲をそのまま使わずにメロディーだけ載せたりだとか、オマージュしたようなBGMを起したりっていうような工夫をしていますね。

本機で流れる「secret base 〜君がくれたもの〜」もそのような形で作成されているのでしょうか。

あの曲に関しては、アニメでも実際に使用されていた「声優バージョン」を搭載しております!
大当たりや激熱リーチ中に流れますので、実際に打ってお楽しみください!

他にサウンド面でのこだわりはありますか?

開発の中期段階の時に「必殺役物」の音、ここだけは大当たりなので、パチンコらしい音にしようと思って。まぁ、言い方はちょっと暴力的ですけども、下品な音にしてたんです(笑)

いわゆるパチンコっぽいSEっていうことですよね。

それで社内試打に挑んだんですが、その時に「このSEはないだろう」と。フルボッコにされたんですよ。
「『あの花』らしいSEにすべきなんじゃないの?」と。で、わかりましたと。それで「あの花」らしいSEにして試打してもらうと、「なんか物足りないんじゃないの?パチンコとして」と。

真逆の意見が出てしまったんですね。

これは困ったというところで、サウンドチーム総出で十何種類の「必殺役物」の音を作ってもらって。その中からベストなのを選びました。今の最終形には「必殺役物」の音にボイスを重ねているんですが、当初はボイスがなかったんですよ。なので、「あの花」らしいSEに「めんま」の「ありがとう。みんな大好き。」というボイスを流して、決着したっていう。

「あの花」らしさを入れつつちゃんと迫力のあるSEになっていますよね。

いいものが作れたという自信はありますので、パチンコユーザーと「あの花」ファンのかたも是非聞いていただきたいですね。

役物構成は女性スタッフが担当!

万華鏡のような光の加減を再現している

画面全体を覆い尽くすような「花ギミック」が非常に目に付きますが、「メイン役物は『花』でいく」と最初から決められていたんですか?

そうですね。今回の役物構成は女性スタッフが担当しておりまして。もちろん原作ファンで聖地巡礼に行ってるような方なんですが、「『あの花』といえばこれしかない」というような強い思いで、割とまっすぐゴールに向かって開発していましたね。
また、光源もかなり工夫しており、巨大なギミックが回転するっていう仕組み上、手前の花の部分には実は光源は全く積んでないんですよ。

え?手前の部分は光っていないんですか?

はい。全く光らないんですよ。光源はシャッター役物が担っています。花の一枚一枚には万華鏡みたいな輝きを発光するシートが1枚挟んでいて、後ろの光を拡散して反射しており、同じような光り方は絶対に起こらないような仕組みになっていいます。規則性、法則性の無い本当の万華鏡を見ているような輝きっていうのは一番力を入れて作ったところですね。

ペラペラのめんまが降ってくるような役物ではなく、光の加減にまでこだわり抜いた役物なんですね!

今までの1種2種混合機にはない要素を搭載

本機はライトミドル帯の設定付きパチンコとなっておりますが、どういった理由でこのスペックに?

まず、「あの花」のユーザー層を鑑みると、やはりパチンコ好きっていうユーザーだけではないというところは間違いないと思います。そう考えた時に「319のようなスペックにすることが正しいのか」というのをチームで重ねて協議した結果、ライトミドル帯こそ「誰もが打つことが可能な確率」かつ「パチンコユーザー層も違和感なく遊べる」スペックだという結論に至りました。

では、1種2種混合機の前にまずはライトミドルで、という意思決定があったと。

そうですね。
それから「連チャン率をどうしよう?」という点を協議していましたが、その頃は「65%規制」がかかっていたこともあり、1種2種混合機を採用しました。
今はその規制もなくなりましたが、旧基準でスタンダードだった「80%継続」というところは意識していましたね。

1種2種混合機を採用したのは継続率のため、ということが大きな要因だったんでしょうか?

当時はやはり「80%継続」というところを再現したいという想いがあったので、大きな要因にもなりましたね。
今でこそ「シンフォギアタイプ」と呼ばれて浸透しているスペックですが、本機ならではのポイントとして「あのはなチャンス」というものを搭載しています。これは、通常時にヘソの大当たりと電チュー開放の抽選を同時に行うことで、電チュー開放当選時に通常時でも右打ち中と全く同じ高確率ゾーンが体験できるといった仕組みになっています。

通常時に図柄揃い大当たり以外のルートも用意されている…そういうの大好きです!

開発者からのメッセージ

では最後に、本機を打つであろうパチンコユーザーへメッセージをお願いします!

うーん…そうですね。楽しんでもらえればそれに越したことはないんですけど。やっぱり本機を通じて気持ちを動かせられたらいいなとは思っていたので、実際に当たりまでの過程の中でグッとくる瞬間があったら嬉しいなとは思っています。

ありがとうございます!

そういう、他のパチンコでは味わえない感覚をちょっとでも味わってもらえたら嬉しいです。


「Pあの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」は、開発チームの「あの花」に対する「情熱」がスペックや演出・役物の細部にまで表現された集大成だった。

次回は「パチスロ あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。」に切り込んでいく。

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