「Sあの花」は有利区間完走時のエンディングで「あのシーン」を流すために100G確保した!?【エキスパート 業界の流儀 あのはなプロジェクト編 #3】

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人気アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」のパチンコ・パチスロ化に迫るインタビュー企画。

今回は、「パチスロ あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」をクローズアップ。

純増枚数は満場一致で決定

6号機としてリリースするにあたっての前提などはありましたか?

最初5.9号機で作っていたんですが、やはり6号機のほうが自由度が非常に高いということで、6号機で作り直したという経緯があります。
最近の6号機は純増至上主義というか、純増は高ければ高いほうがいいっていう雰囲気があると思いますが、今回に関しては、「あの花」のストーリーというのをじっくりと楽しんで欲しかったので高純増にはしませんでした。
ただ、楽しい時間を長く味わいながらも出るところはしっかり出るように、というところをコンセプトに作っています。

開発段階で「高純増のほうがいいんじゃないか」といった意見はありましたか?

一切なかったです。

スペックに関しては満場一致で?

そうですね。
サミーでは色々なスペックの台を作っていますが、「作品の良さを出していくためにはどれが一番いいスペックか」というところが大事だと思っているので、それを踏まえると本機に関してはこの純増がベストだと確信しておりました。

その中でも1.5枚〜3.1枚という枚数にしているのはこだわりが?

最初は純増0.1枚とかで試してみたんですけども、それはさすがに面白くなかったんで(笑)

それで3枚程度のATにしてということですね。
僕みたいな素人考えでは、Aタイプのほうがマッチしそうだなと思っているんですが…

ATタイプにした一つの理由としては自由度の高さがあります。演出として「あの花」のエピソードを表現する際に、そのゲーム数もATだと自由にできるので、そちらのほうを重視して作ったということですね。
AT中に各キャラクターのエピソードを見せてまず感情を高め、有利区間完走時のエンディングで最大限感動してもらうというのがコンセプトでした。Aタイプだと単発単発の当たりになってしまうのでそれが表現できない…できない訳ではないんですが、やり辛いのでやはりATタイプで、というのは最初から決まっていましたね。

「あの花」の良さを出すにはATがベストだったということだったんですね。
同じくサミーさんの「パチスロ コードギアス 反逆のルルーシュ R2 C.C. version」のようなAタイプでの構想などはあるのでしょうか?

みなさんの支持がありましたら…

おお!きっとそういう声も出てくると思います(笑)

演出バランスは原作の関係性を忠実に再現!

演出面のこだわりを教えてください。

1つは「マイスロ」でのカスタムっていうのを用意しており、お気に入りのキャラクターを「超平和バスターズ」の中から6人選んでもらってプレイができるようになっています。固有演出も各キャラクターそれぞれに用意しており、「超平和バスターズ」は全員平等に演出を持っていますよ。

どのキャラクターを選択していても楽しめると。

そうですね。カスタムのとこでいうと、「じんたん」を選んでたら「じんたん」の演出が大チャンスっていうところはお馴染みだと思いますが、プラスアルファとして、そのキャラクターと関係性の近いキャラクターもチャンスになっています。例えば、「あなる」を選んでると「じんたん」も大チャンスになるとか。「つるこ」だったら「ゆきあつ」が大チャンスになるとか。「めんま」は全員チャンスになってるんですけど、逆に「あなる」と「つるこ」だとちょっとだけチャンス度が下がるとか(笑)

原作の関係性を忠実に再現してるんですね!

その辺は知ってる人だと「あぁ、なるほど」っていう風に納得していただけるような演出バランスになってるので、色んなキャラクターを選んでいただいて楽しんでいただければなーって思いますね。

多分この話を聞いていただければ「絶対開発者見てないだろ」とは思わないと思います!
演出のとこでいうと、「この演出は絶対採用したい」というシーンなどはありましたか?

やはり「じんたん」のTシャツで「チャンス」とか「激アツ」っていう演出はやりたかったので、「じんたん」の固有演出に関しては「Tシャツの柄告知」というのは入れたいなーというのは考えてました。

「じんたん」の固有演出

そういった固有演出がキャラクターごとに用意されていると。

そうですね。「ぽっぽ」だと、新聞屋でバイトしてる演出とかですね。色々な各シーンをそのシチュエーションに合うような演出としてオリジナルで作成しています。

実際に打つ時にはそういう演出にも注目ですね!
パチンコのほうでもお聞きした件について、パチスロでもお伺いしたいと思います。パチスロでも「あなる」というニックネームの使用に葛藤はありましたか?

パチスロの開発チームでも話題には上がりましたが、そこに関しては一貫して絶対に使うという方向になりました。

やはりニックネームも「あの花」を扱う上では重要な要素だと?

あのニックネームが変わることによって「あの花」のメッセージ性は凄い変わると思っていました。ただ、パチンコと同様で通常時に関しては「安城 鳴子」という形で本名を入れてますが、「思い出ステージ」とか子供のシーンのところは全部「あなる」になってます。

変に改変しない…素晴らしい判断だと思います!

有利区間完走はノーカットでエンディングが!

他にこだわっている点はありますか?

有利区間完走時はエンディングで表現するというのは、色々な台で作られていると思うのですが、「あの花」に関してはエンディングに「あのシーン」を使っています。普通ああいうエピソード作る時って、シーンのカットとかさせてもらってるんですけど、本機のエンディングに関してはそのままノーカットで使わせていただいています。

ノーカットっていうのは中々珍しいですよね。

そこの雰囲気を全部重視するというところで、音も声も撮り直さず、アニメのシーンをそのまま5分間ぐらいのノーカットで流しています。そのための消化ゲーム数を100G準備しているので、エンディングまでいけば確実に泣いていただけるかなーという風な作りになっていますね。

あのエンディングで泣かない人はいないですよね…

スロットも「あの曲」は重要視

サウンド面のこだわりはありますか?

やっぱりパチンコと同じで、「secret base」がすごいいい曲なので、いいシーン、アツいところで流すというところを重視して作ってます。いい曲だからといって期待度が低いところで流してもしょうがないと思いますので、流れたら大体当たってたり激アツだったり継続確定だったりしていますね。「いいシーンでいい曲を」というのがコンセプトですね。
あと、新曲として同じく「ZONE」さんの「H・A・N・A・B・I 」という曲を女の子3人の声優さんにカバーしていただいた曲も入っています!

こちらの曲はパチンコにも収録されているんですか?

はい、パチンコにも収録されています。ちょうど夏祭りと合っていて、すごくいい曲になってますよ。

今からホールで聞くのが楽しみです!
他にも楽曲は使われているのでしょうか?

「青い栞」、「サークルゲーム」も収録しています!
こちらも是非遊技して聴いていただければと思います。

本機オリジナルの描き下ろし演出も搭載

フリーズは2種類用意されている

スロットのために描き下ろされたオリジナル演出はあるんでしょうか?

小説やコミックのシーンから作った演出がありますね。AT開始時に入るプロローグ演出では、各キャラクターが「あの日」を思い出しているというシチュエーションになってまして。「つるこ」の場合、あの日「めんま」と「ゆきあつ」が会話をしてるというシーンになるんですが、「それを後ろから見てる」っていうシチュエーションを新たに作らせていただいたりとかですね。他にもコミックにある「ゆきあつ」と「じんたん」がケンカするシーンを「つるこ」が諌める場面を連続演出にしていたりとか。いろいろこだわっていますね。

小説やコミックのファンも楽しめるようになっていると。

そうですね。小説版では、アニメのとあるシーンに「じんたん」が泣くシーンが追加されていまして。そちらのほうをフリーズ時のアニメーションとして描き起こさせていただいて。

フリーズに新規アニメーションが!

そちらも「じんたん」視点と「めんま」視点の2種類ありまして、2回フリーズ引かないと両方見られないような作りになっております。

ということは、フリーズは2種類あると。しかも演出が違うので両方見たければ2回引かないといけない…

約1/16000なんで、まぁ引けないことは無いと思いますよ!それに、それぞれのフリーズが交互に出てくるようになってるので、1日に2回フリーズ引けばコンプリートです。
また、マイスロで遊技してもらえれば1日でなくても2回フリーズを引ければ大丈夫です。

パチスロの数字図柄は「セグリンクシステム」発想のヒントになった

パチンコ図柄の数から着想を得ていた

「セグリンクシステム」は、どういう経緯で採用されたのでしょうか。

チャンスゾーンって色々あると思うんですが、「自分が引いた役に対してダイレクトに結果が出るのは何だろう?」っていうのをずっと考えてまして。その当時、液晶内の図柄としてパチンコ図柄を作っている時期だったんですが、それが1から6まであると。そしてベルの押し順を見たら「あ、1から6じゃん」って。だったらこれを組み合わせれば面白くなるんじゃないのかなっていうところからの着想で「セグリンク」のチャンスゾーンっていうのを思いついたという感じですね。

ななプレス編集部でも、「この新しいシステム、面白そうだよね」と話題になっていました。

開発の中でも結構評価が高いチャンスゾーンでしたので、皆様の反応が良ければ今後いろんなところに出てくるんじゃないかなーと思っております。

ホールで打つのが楽しみですね!
図柄というところでいうと、液晶図柄はパチンコと同様にこだわりが?

パチンコとは違う理由になっていまして、まず1~7ある図柄の中心である3図柄に「めんま」を入れるところからスタートしています。そこからは関係性で図柄を配置しており、「めんま」の隣である2図柄に「ゆきあつ」を、その近くには「つるこ」が必要なので1図柄に。やはり「めんま」隣ということで4図柄に「じんたん」を、その隣に「あなる」を配置して…

そういった細かいところにもこだわりを持っているんですね。

開発者からのメッセージ

最後にパチスロを打たれるユーザーへメッセージをお願いします!

そうですね。やっぱりパチンコ・パチスロになるっていうところで、マイナスイメージを持たれる方もいると思うんですが、そういう方々に対してもちゃんと楽しんでもらえるように、「あの花」が好きな人間が「あの花」をみんなに楽しんでもらうためにはどうしたらいいだろうと作った台なので、ぜひ打って楽しんでいただければなと思っています。「あの花」を知らない人たちには、逆にここで知って「『あの花』って面白そうじゃん」って思っていただいて、原作の方も観ていただければ凄く嬉しいなと。で、またパチンコ・パチスロの方にも戻っていただければ嬉しいなと思っています。

本機を打って「あの花」を知った方が聖地巡礼に行くようなファンになってほしいですね!


本来5.9号機として開発されていた「パチスロ あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」は、より「あの花」らしさを追求するために6号機へと生まれ変わっていた。

そこには、開発者の一切妥協しないという強いこだわりが如実に現れており、我々ななプレス取材班もその強い想いを肌で感じることができた。


本インタビューを通して語られた、サミー開発陣の「あの花」という作品に対する「原作愛」の深さ、そして遊技者のことを考えた作り込み、原作ファンを楽しませるための工夫を是非実際に遊技して体感して欲しい。
8/5の導入後、パチンコ・パチスロのどちらから打とうかと迷いながら本企画を閉じようと思う。

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