継続率に関する内規撤廃で…【石川忍の業界人コラム#2】

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石川忍 プロフィール

1986年に日本大学文理学部国文学科を卒業し、大手ホールグループに就職。6年勤めた後に独立し、ぱちんこ業界専門WEBサイトを開設。その後もメディアへの出演やセミナーでの講演、各種執筆などパチンコ業界で精力的に活動中。

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今年の2月から、それまで65%を上限とする確変継続率に関する‘日工組(パチンコ遊技機製造メーカーの組合)内規’が撤廃されました。

御存じの通り、パチンコ機の場合は1回の大当たり時の最大獲得玉数を1,500発とした、いわゆる「P型式機」への移行を伴った遊技機規則の改正で出玉性能に制限がつき、「行き過ぎた射幸性を抑え」(られ)たので、継続率や最低賞球数に関する‘内規’等々を撤廃し、パチンコ遊技機のゲーム性の幅を広げます!と、ザックリと説明するとこんなとこかな。

まぁ、CR機においても、65%と言いつつ時短引き戻しを加味すれば…ってとこだったのですが、正式に宣言して撤廃。第1発目は言わずと知れた大SANKYO(Bistyだけど)製のPエヴァンゲリヲン~超暴走。続いたのがなぜかベルコ製のPセブンインパクトだったのは御愛嬌ですが、その後は65%内規撤廃機を売り文句に続々と。

あくまでも遊技機規則の範囲内での事ですので、コレで何が変わるんだ?と申しますと、同じ量の出玉を獲得するに至るプロセス、過程が変わる。好例と申しますか、とりあえず比較しやすいのがSANSEI R&D社の P GOD EATER-ブラッドの覚醒のMP型式とSANKYO社のCRF戦姫絶唱シンフォギアかな。

MP型式は1/199の1種2種混合機で、神バトルRUSHの突入率は約60%、継続率は約87.2%。平均の連チャン数は5.1回。大当たり時の最大獲得玉数は10R時で約670発。シンフォギアは1/199の1種2種混合機で、シンフォギアチャンスの突入率は約52%、継続率は約80%。平均の連チャン数は3.6回。大当たり時の最大獲得玉数は15R時で約1,470発。

CR型式とP型式なので獲得期待値の総量や出玉スピードではP型式は劣りますが、“規則の範囲の中で”という括りでみた場合、大当たり中の過程というのはコンテンツの違いや、打ち慣れ、遊び慣れはあってもそれほど見劣らない。これが65%内規で…となっていたら比較にもならないし、いわゆるシンフォギア系と呼ばれる仕様ではGOD EATERを作ってはいなかったのじゃなかろうか。いいとこバトル演出のST機?1種2種であっても、直前の同社の機械はP寄生獣だったわけでしてね。

継続率内規撤廃の恩恵(?)といえば、既設置ではP戦国乙女5~219ver.設定付き、これから市場投入されるPルパン三世~神々への予告状 設定付き といった、設定搭載ST仕様機群。設定の確率差が低確率時(初当り)だけでなく、ST継続率にも大きく反映される事になるわけでして、Pルパン三世のST継続率は設定1で約89.1%に対し、設定6では約92.4%へ。

いつ走り出すかわからないけど走り出したら止まらないP新・必殺仕置人しかり、65%内規施行時点ではとてもじゃないけどお目にかかれなかった仕様の機械が市場投入され、また、今後もホールを賑わしてくれる機械が出てくると思うとワクワクすっぞ♪

加えてもう1つ、入賞口の最低賞球数の制限に関する内規が撤廃されたのは、ホール運営をする側としては喜ばしい点。ここまではヘソに入ると4個以上の賞球がある様にと内規で制限していましたが、当月設置開始の京楽. Pウルトラセブン2 Light ver.はヘソに入ると3個賞球。

ちなみに当機は継続率も約85%以上のフル内規撤廃機第1弾になりますが、なぜに「現場的には」賞球数内規撤廃が喜ばしいかと申しますと、まず、通常遊技中の中心的な払い出し玉数(賞球)のヘソ賞球が4個⇒3個になることにより、単純に1玉あたりの売上げが上がることになる。

ユーザー側としては1玉あたりの投資金額が上がってしまうわけですが、その分、機械の遊技性の幅も広がっていくわけでして、それに見合う遊技機開発は各メーカーさんにお任せ(するしか無いので)するとして、「現場的には」、今後の業界の置かれる状況に於いて、消費税増税の余波、健康増進法の余波以上に、特に迫りくる回胴の高射幸性遊技機撤去へ向けて最も懸念される点としては、無条件の売上げの低下。未だまったく万全と言えない回胴6号機事情の中で、ここでパチンコ機が多少でも売上げ下降の一助になる可能性を示してくれた事はこの時期だけに…ってお話です。

もちろん、現場は様々な営業努力を出来る限りしていくわけですが、やはり機械に頼る部分は大きい。過去、パチンコ機に大きな波が押し寄せると回胴が、回胴が大波を被るとパチンコが…という歴史を経験してきただけに、今回も…と、淡い期待を抱いてしまうオッサンのたわ言でした。

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