【沖スロのメダルはなぜデカい?】パチスロに2種類のメダルがある理由を解説!
チワッスあしのです!
世の中には「ふわっと理解してること」がたくさんあります。例えば「なぜシルクハットはシルクハットって名前なんだろう」みたいな。これ実はビーバーの毛で作られた「ビーバーハット」がまず流行して、そんで傾いた奴が絹製のビーバーハットを作ってみたのが最初だそうです。今ではビーバー要素どっか行ってますな。へぇ!知らなかった!こういう事、あるよね!
というわけで今日もパチンコ・パチスロに纏わる「ふわっと理解してる事」を個人的に調べて解説していきます。今回は「沖スロのメダルがなぜ普通よりデカいの?」について。ちょうど今「チバリヨ-30」「沖ドキ!DUO-30」がホールの稼働を牽引してる時期ですし、せっかくなので一緒に理解を深めましょう。どうぞ!
そもそも「沖スロ」って何よ?
はいまずは「沖スロ」ってそもそも何やねんという部分なんですが、語彙的には「沖縄のスロット」という意味になります。沖縄のスロットがあるなら佐賀の「佐スロ」とか岩手の「岩スロ」とかあっても良さそうなんですが、「沖スロ」と同様の意味をもつ言葉というのは現在のところありません。
そして何をもってして沖スロか……というのにも厳密な定義はなく、とりあえず「メダルがデカい」のと「完全告知」、そして「モチーフが沖縄」というのが満たされてれば沖スロと呼ばれる感じです。もちろん普通のメダルの沖スロもありますし、沖縄モチーフじゃなくてメジャーリーグモチーフの「トリプルクラウン」とかもあります。厳密には完全告知機じゃない沖スロだって存在するかもしれない。なので「どこまでが沖スロか」というのは思考実験としては面白いですが、そもそもの定義が曖昧なため、おそらく普遍的な正解みたいなのは出てこねぇと思います。あなたが沖スロだと思えばそれはもう沖スロです。
んで問題は「なぜ沖スロだけ特殊な扱いを受けてるんだ」という部分なんですが、これはもう沖縄が持つ文化・歴史的背景に由来しとるのは明白です。パチンコ・パチスロメディアで語るのはアレなんですけども不可分なんで一応説明しとくと、1945年から72年までの27年間、沖縄はアメリカ合衆国の統治下にありました。27年つったらそれ相応に長い期間なので当然文化的にも独自の部分というのが生まれており、例えば沖縄だけ「A&W」のバーガーが一般的だったり、あるいは「A1ソース」なる謎ソースが全家庭100%完備だったりするわけです。そして、パチスロにおける「30パイ」のメダルもまた、そうだと言われております。
▲発売から半年、いまだ稼働貢献を続ける「チバリヨ-30」(ネット)
意外に知らないメダルサイズ規定
「30パイ」。直径30mmの事ですね。「デカパイ」「デカメダル」「デカコイン」とか色々呼称はあるようですが、これは明確に沖縄発祥のサイズであると言われています。なんで沖縄だけメダルがデカかったのか。
はい、これ実は50セント硬貨と同じサイズでして、当時沖縄で出回っていたスロットマシン(パチスロじゃないよ)にこれが使われていた事が影響してるかもしれんとのこと。おいまじかよ! いかにもありそうですが嘘臭くもありますね! ……とりあえず検証してみましょう。
ええと、ニクソンショックが1971年、変動相場制への移行が73年。つまり占領下にあったころはギリギリで固定相場だったハズ。つまり1ドルは360円ですな。50セントということは180円なので……ワオ! わりと貴族の遊びです。当時のスロットマシンがどんな仕組みだったかしらんのですが、1枚掛けオンリーじゃなかったとしたら相当ギャンブル性高い。少なくとも庶民が気軽に遊べる娯楽じゃないですね。が、まあ遊んでたのは主に米兵だったでしょうし、沖縄の人はちょっとやった事あるぜくらいの感じだったのかも。絶対触ったことねぇとは言い切れない微妙な数字です。確かにこれはパチスロに置き換わっていく中で「メダルはこれくらいデカくなきゃ遊んだ気がしねぇ」みたいな流れになった原因のひとつの可能性も、考えられるかもしれません。
また30パイ誕生の経緯には他にも「外国人さんの指がデカいから30パイになった」という説もあるとの事。どっちにしろUSAの影響が出てきとるのですが、ともかく「スロットのメダルはこれくらいデカくなきゃね」みたいなコモンセンスがあったのは明白です。でなきゃ独自に30パイにしないでしょうし。かくして、パチスロが普及していく中で、沖縄だけメダルサイズが違うという状況が生まれました。
ん? てかメダルサイズって変えていいんか……。
はい、実は法律にはメダルサイズに関する規定は無いです。うちの店だけ55パイだぜ! ジャグラー打とう! ゴーゴー! みたいなことも、大富豪であればおそらく可能です。がそんな事する意味がないし気持ち悪いんでお客さん来ません。現実的な話をするとメダルサイズが店舗ごとにまちまちだと設備屋さんが困るし諸々面倒くさい。なので各メーカー共通のメダルサイズで出荷しており、それが25パイと30パイに二分されとるという話なんですね。へぇ、なるほどねぇ(知らなかった)。
で、ご存知のように30パイには30パイの魅力があります。デカいんで男の遊びをやっとるぞみたいな雄大な気持ちになります。すぐ箱が一杯になって別積みにできるんで、お店側にとっては出玉感のアピールになるという側面もあるでしょう。沖縄で生まれた30パイは日本全国に広がっており、コアなファンを今でも生み出しております。以上!
▲導入されたばかり!2バージョン同時リリースだけど30パイの方が人気あるぞ!「沖ドキ!DUO」
筆者生まれてはじめてうったパチスロは30パイでした。九州ですけん
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